「俺、村長やります!」「わたしも!」「わしも!」村長選に202人出馬!本当にあった村長選大量立候補事件の真相
2016/01/05
2013/07/03
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参院選は4日公示される。17日間の選挙戦を経て投開票は21日。マスコミ各社の世論調査をみると、安倍内閣と自民党の支持率は高止まり状況が揺らぐことはなく、昨年12月の衆院選、先週の東京都議選に続く与党、自民・公明の「圧勝」を強く示唆している。その通りになることはほぼ間違いないだろう。
ただ「圧勝」とはいっても、これはあくまでも獲得議席数に関すること。「選挙は結果がすべて」といってしまえば議席の勝敗にだけ着目すれば事足りることになるが、投票に現れた民意が那辺にあるを見極めるにはもう少し詳しい分析を必要とする。
先の都議選の結果を見てみよう。自民・公明の「圧勝」ぶりは圧巻であった。自民59人、公明23人の候補者が全員当選。なかでも自民は3分の1に当たる14選挙区に複数候補を擁立、港区(定数2)で議席を独占、3人が立った大田区(同8)、世田谷区(同8)、練馬区(同6)でもまったく取りこぼしがなかった。自民の全員当選は都議選史上初めてのこと。候補者を現職に絞った堅実な公明とともに、第1、第2党を独占した。自公合わせて82議席の獲得(定数127)は、議席率でみれば65%と3分の2近くの勢力を占めることになった。
見逃してならないことは、これほどの完勝でありながら、どれほどの有権者が支持したのかという点だ。投票率は前回09年に比べて11ポイント下がって43.5%と過去2番目の低さ。棄権票のほかに無効票にも配慮して計算すると、有権者数に対する自民の得票率(絶対得票率という)は15.4%。有権者100人のうち15人(6.5人に1人)の支持しかない。85人は非支持なのだ。有効投票数に対する自民の得票率(相対得票率という)は36.0%で、2位の民主に2.4倍の差を付けるなど他党との相対関係のなかで、議席数では歴史的な勝利を収めたが、有権者の支持を得ているとは、とても言い難い。
この傾向はいまに始まったことではない。1970年代(美濃部亮吉知事の革新都政時代)には、自民の絶対得票率は20%を超えていた。その後は自民が知事を取り戻しても得票率は低落傾向をたどり、再び20%を超すことはなかった。80年代は10%台後半、90〜2000年代にはしばしば10%台前半に落ち込んできた。
自民の支持離れは続いている
やはり自公の圧勝した昨年の衆院選についても同じことはいえる。投票率は戦後最低の59.32%。定数480のうち自民が294議席、公明が31議席を獲得、与党が3分の2を超す勢力を築いたが、これを絶対得票率でみると、自民は20.3%、公明は3.8%。自公合わせても、4人に1人の支持に満たないのだ。民主に政権交代を許した09年衆院選では自民22.2%、公明4.3%だったから、圧勝とはいっても有権者総体の支持は減っているのだ。
自民が長期政権を続けた時代は30%台の絶対得票率を維持していた。その間にもだんだんと支持者離れが見られ、1993年に初めて20%台に転落した。以降は30%台を回復することはなく、ついに圧勝したはずの昨年の衆院選で過去最低記録を更新することになった。
参院選にも同じ傾向はみえる。絶対得票率20%台を維持してきた自民が初めて10%台に転落するのは1989年。その後2001年に1度だけ20%台を回復したが、最近の3回は連続して減少傾向にある。
このように長期的な視点でみると、自民の絶対得票率は漸次減少傾向にある。議席数で圧勝した昨年の衆院選、先の都議選といえども例外ではない。自民に対する有権者の支持はけっして復調しているわけではないのだ。
日本の有権者の特筆すべき特徴は「政党支持なし」がいつも半分〜3分の1(調査機関、時期により異なる)を占めることだ。いまは自民の政党支持率が上にあるが、多くは「政党支持なし」にトップの地位を明け渡してきた。
ごく一般的な「政党支持なし」層の有権者の心情を慮ってみれば、自民は古くさくなり過ぎた。自分たちの利益を求める集票団体の要望ばかり聞いて、庶民の方に顔を向けない。公共事業をめぐる長年の金権体質は是正されそうにない。そして昨年暮れに誕生した第2次安倍政権は国民よりグローバル企業の利益を優先して、TPP参加、原発再稼働、憲法改正を目指している。どちらかといえば投票したくはない。
にもかかわらず、このところ、なぜ選挙に強いのか。いうまでもなく3年3カ月にわたって政権を担った民主の体たらくに最大の原因がある。民主に託した有権者の期待は一気にしぼんで、逆に自民が議席を取り戻した。日本維新の会は保守層を取り込もうと奇をてらってみたが、早くも化けの皮がはがれてきた。みんなの党も結党5年目になるのに、いまだ公明の後塵を拝している。
一般的な有権者にとっては「投票する党がない」という悲劇的な選挙状況にある。政治不信が極まったともいえる。それが投票率の最低記録更新、「棄権」や「無効票」という形の選挙ボイコットに現れている。
そんな中での今度の参院選に有権者はどんな投票行動をとるのか。議席数は自公が過半数をとり、衆参の「ねじれ」を解消するかもしれないが、ちょっと長い目で日本の政治の行方を見極める上では、有権者が各党にどのぐらい投票するか、絶対得票率の帰趨も見逃すことはできない。
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