被災地・岩手から見る未来 畑浩治議員記者会見

2012/03/13

コラム

選挙ドットコム

津波による被害が激しかった大船渡や陸前高田に比べ、久慈市をはじめとする岩手県北部は被災地にも関わらず、注目度が低い。この地を地盤とする国会議員は何を思い、どんな活動をしているのか。3月13日、自由報道協会で開かれた畑浩治衆議院議員の記者会見を聞いた。

目下、全国的な問題である被災地のがれき処理について、畑議員は「国がもっと全面に出るべき」と断言する。被災地全体では2200万トンにも及ぶがれきがあり、そのうち岩手県には435トンが存在する。それらの多くは「一次処理」として仮置き場まで運んだが、そこから先が進まない。受け入れ先が見つからないからだ。

「ごく微量とは言え放射能がついているということで、各自治体の首長の中にですね、ためらうと言うか、渋っている方がいるのも事実です。こういうときにはやはり支援策が必要だと思います」と畑議員は、アメを渡すことを提案する。「説明会や処理場の費用だけではなく、例えば体育館の設備費も支援するとかですね、従来型と言われるかもしれませんが」

こんな時代を逆行するような案まで出てくるのは、がれきの処理がまだ8.7%しか進んでいないからだ。「今回、こういうこと(がれきの受け入れ拒否)があって、大変申し訳ないんですけれど、初めて沖縄のことがよくわかりました。みんなで不利益なものも含めて分かち合えるか、その精神が問われていると思います」と、沖縄における米軍基地受け入れの状況に照らし合わせて、全国で痛み分けをして欲しいと要望した。

「がれきについては、ナンバー1の総理やナンバー2の方がたによる説明がもっと必要です。税をあげることについては全国行脚をしていますが、がれきの受け入れについてもそれくらいのことが必要だと思います」と、政府にさらなるリーダーシップも求めた。

「処理については、できるだけ地元にお金が落ちるのが望ましいと思っています。だから全国で2年かけて処理をするという案に対し、10年かけて地元でやればという意見もあります。岩手のような人里離れたところなら、私は10年かけても良いと思います」

ではその10年後の未来、今後の東北地方を、畑議員はどのように描いているのだろうか。

「新しい時代の東北の姿のひとつは、自分のところの資源を活かすことです。人を引っ張ってくる、魅力ある地になるということ。それは何かと言えば、再生可能エネルギーです。岩手には、太陽熱、潮力、風力、地熱と、4つの自然エネルギーすべてがそろっています。岩手を自然エネルギーのメッカにして、全国に名誉ある地位を示したいと思います」

「2つめは、観光です。単なるリゾート開発ではないもの、たとえばエコトレッキング構想を考えています。現在、これについては環境省に働きかけて、長距離トレイルの調査をしている段階です」

「3つめはやはり、第一次産業です。農業や漁業の資源だけではなく、加工も自分のところでやって、ブランド化したい。これまではやはり都会に依存していた部分もあるので、これからは都会を養っていくんだ、というつもりでやりたいと思います。それが復興の恩返しでもあると思います」

「そして、岩手を研究開発の最先端にしたいと思っています。リニアコライダーですとかね。もちろん研究所の誘致もしたいと思います」

緊張した面持ちで話し始めた畑議員だったが、岩手の未来を語るときには非常にうれしそうに、膝の上に組んでいた手もほどいて、手振りを加えて熱弁を振るった。畑議員は、1時間ほどの会見をこんな言葉で締めくくった。

「被災地のことを、自分のこととして思っていただきたいと思います。そして時間があれば、来てほしい。まだ、何もないんです。来て見てみれば、ここにいた人たちはどうやって暮らしているんだろうと思いを馳せます。想像します。物見遊山でも、観光でもいいんです。(震災と現在も続く被害を)風化させないために、ぜひ皆さんのご協力をお願いいたします」

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