2023/9/18
9月6日、第2回の「城端線氷見線の活性化に向けた再構築検討会」が開催され、JR西日本からあいの風とやま鉄道に経営移管がされることが大筋合意されたようです。
県議会の質疑を振り返ってみると、城端線氷見線のJRからの移管や直通化など含めた利便性向上についての議論の歴史はとても長く、私が議員となるはるか昔から行われているようでした。
ただ、現在の流れにつながっている議論とすれば、2020年1月に、JR西日本から、LRT化など含めた活性化方策の提案を受けて、JR西日本と沿線4市及び県が連携して検討することを発表したのが発端といえるのだと思います。
その後は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響、また石井県政から新田県政への知事の交代劇など、様々な紆余曲折をしながら、「城端線氷見線LRT化検討会」において議論がなされ、令和5年3月に大きく4つの結論がまとめられました。
具体的には、①(LRT化は断念し)新型車両を導入すること、②運行本数の増加、③交通系ICカードの導入、④城端線氷見線の直通化を行っていくことです。
この検討会の方向性を受けて、新たな検討組織、「城端線氷見線の活性化に向けた再構築検討会」が組織され、2回の会合が示され、極めてスピーディに、あいの風とやま鉄道への移管が決まったのです。
それだけではなく、年内には最終的な結論を出し、来年度から具体的な事業に入っていくということですから、行政の意思決定としては、異例のスピードであると思います。
私達、自民党議員会としても、この問題を含む公共交通の課題についてプロジェクトチームを組織しながら、県当局や沿線4市の市長さんたちとの意見交換をしながら、意思疎通も図ってきたので、そうした動きも議論の背中を押すことにつながったのではないかと思っています。
一方で、課題も感じています。
確かに、この問題は、JR西日本が運営する城端線氷見線について「誰が運行主体となるのか?」が決まらなければ、前に進まないわけであり、またその運営主体として、すでに鉄道運行のノウハウを一定程度重ねた「あいの風とやま鉄道」が担うことは、現実的に考えて妥当な判断といえます。
一方で、城端線氷見線LRT化検討会で示された、新型車両導入など4つの項目、特に、城端線氷見線の利便性をどう上げていくのかについては、十分に議論がなされていないように思います。
また、新型車両の整備、ICカードの導入、またパターンダイヤなどを導入する際に必要となる鉄道路線の整備は誰が行うのかまだまだ難題も横たわっています。直通を行うのか否か、いつ行うのか、そうした議論も不透明といえます
さらに、あいの風とやま鉄道は、経営移管を受ける際に、5つの条件を出しました。①城端・氷見線は経営を分けて赤字を補填すること、②JR西の運転士や技術職員が一定期間あいの風に出向する、③JRが移管前にレールや枕木を再整備する、④移管前にあいの風が必要な設備整備をする場合の財源を確保する、⑤直通化する場合はJR西日本が全面的に支援する。というものです。
全体として、あいの風鉄道にも株主やステークホルダーはたくさんいますので、主張はやむをえないものとは思えます。そのことを前提としつつも、最初から「赤字は補填してもらえる」との前提で、効率的な経営ができるのかサービスは上げつつも、最大限の経営努力を行う仕組みとすべきであると思います。また、JR西日本に依存した体質では、JR西日本が経営する以上の経営は望めないのではないかという危惧もあります。
さまざまな先行事例にまなび、利用者に愛される持続可能な鉄道経営がなされるように、今後とも議論を注視していきたいと思います。

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