2022/5/11
昨日(5月11日)発表の新型コロナ感染者数は、178人となり、前週比75人増でした。
ここ最近の感染者数は増加傾向にも見えますが、前週はGWで、検査数も少なかったことから、はっきりしたことはわかりませんが、全国的な傾向を見ても、この後、感染者数が増加することは避けられないような気がいたします。
そんな中、昨日の朝刊で、全国知事会の中からも新型コロナの感染症分類を現在の2類相当から5類相当に見直してはどうかという記事が出ていました。
5類引き下げ主張の主な理由は、保健所の負担が著しく重くなっている点です。
保健所の担う業務は、PCR検査による感染者の確定、感染者の行動歴の確認や入院調整、自宅療養者の経過観察など多岐にわたっていますが、5類引き下げにより、インフルエンザと同等になれば、何か症状があれば、医療機関を受診し、コロナ感染が疑われるケースでPCR検査を受診してもらい、必要に応じて医師の判断で入院してもらえば良いということになると思います。
また、医療機関側も、一定の感染対策は残るかもしれませんが、病床を分けて隔離する必要はなくなりますので、病床逼迫のリスクは逆に減るのではないかと思います。
私は、ハイリスク者の3回目ワクチン接種が終わり、5月末から4回目接種も始まる中で、2類にとどめておく必要性は乏しいと感じています。世論からは一定の反発はあると思いますが、早期に判断してもらいたいと思います。
他方で、知事会での議論では反対の意見も出されたと報道されています。
和歌山県の仁坂知事は「オミクロン株は大したことが無いと言われるが、季節性インフルエンザに比べると致死率が10倍ほど高い」と発言されています。立派な知事であり、尊敬していますが、あえて私ごときが反論してみたいと思います。
まず、以下の分析では、比較の仕方次第で、致死率が10倍以上高くでている数字もありますが、ほぼ大差ない数字もあります。
そして、もし仮に10倍以上高いとしても、もうひとつ考えるべきことは以下のことです。
現在の新型コロナは2類相当ですが、2類といえばSARSです。そしてSARSの致死率は当時WHOが14〜15%程度と発表しています。
オミクロン株が0.13%ですから、致死率は100倍以上です。致死率が100倍も高い病気と、新型コロナを同等として扱うのは、私には理解できません。致死率を問題にするのであれば、インフルエンザとの比較も重要ですが、SARSとの比較もして、対策の妥当性を検討することも重要でしょう。
また、福井県の杉本知事は「医療費の自己負担が生じることが懸念材料であり、受診控えによる感染拡大につながる」としています。
杉本知事も立派な知事さんですが、しかし、反論を試みたいと思います。
日本は新型コロナに対して、過去に例のない対策をたくさんしてきました。
したがって、2類から5類程度の対策に落としても、医療費の自己負担をゼロとする立法措置は可能なのではないかと思います。こうした検討が国においてなされないのは極めて残念です。
また受診控えとの話もありますが、私は逆であると思います。特に若い方は、コロナに感染するのが怖いのではなく、コロナに感染したと周りから見られることが嫌だという声を耳にします。また仕事を休まなくなるから嫌だ、子どもたちであれば部活で出場停止など周りに迷惑かけるから嫌だ。そんな声も耳にします。
だから、多少、体調が悪いと思っても、病院へ行かないのです。つまり、今すべきなのは、コロナはあるけれども、「普通の病気の一つになったんだよ」と宣言してあげることなのではないかと思うのです。
皆さんはいかがお考えでしょうか?
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