2022/2/23
本日の朝刊に新田知事の発言が掲載されていましたね。ツイッター上などにも様々な意見が飛び交っています。
確かに、時短要請に伴い給付される協力金は多額であり、その財源は紛れもなく国費(税金)です。
そして、「『国のお金』だからもらわなければ損」という発想は、一種のモラルハザードにつがるのかもしれません。
でも、飲食業をはじめとして支援を求めている人たちがいる、しかし、県の財源には限りがある。
これが現実です。
なので、他県の知事さんが、本当は、そろそろ「まん防」解除しても良いんだけど、解除しても「飲食」に客が戻るとも思えず、もう少し時短を続け、協力金を払ってあげたほうが良いかなと考えていてもおかしくはありません。苦肉の策であり、やむを得ず続けていることなのかもしれません。
ところで、そもそも、国の時短要請協力金の仕組みがどのようになっているのか?少し調べてみました。・

まずは、下記のスキーム図を参考にしてください。
昨年末に成立した国の経済対策において、新型コロナ対策の地方への交付金で6.8兆円もの予算が計上されています。
そして、この6.8兆円のうちの5兆円もが時短要請の協力金に充てる財源となっているんですね。
この他、1.2兆円が地方単独事業分として計上されています。富山県分は、およそ国全体の1/100というのが基準とすれば120億円程度の財源が国から来ていることになります。
「まん防」が適用された地域(正確には「まん防」でなくても時短要請すればよい)は、富山県同様に、地方単独分(1.2兆円)としての交付金の配分を受け、さらに追加的に時短要請枠としての5兆円からの配分も受けています。具体的には、この5兆円の枠から、時短要請協力金として支払った金額の8割は補填され、さらに追加的に支援される仕組みもあるようです。

話をわかりやすくするために、石川県と富山県の例をみてみます。
下記に、石川県の時短要請協力金の概要を載せました。
石川県は1月25日から時短要請をしており、3月6日まで続きます(39日間です)。
最低でも1店舗あたり2.5万円✕39日で97.5万円が支払われます。
この協力金に要する予算は2月20日分までで70億円であり、さらに3月6日まで延長となりましたので、恐らく総額は100億円を超えます。
そして、国のスキームでは、この100億円に対して、最低80億円の追加支援がきます。
一方で、富山県は、時短要請をせず、しかし経済を幅広く支援するために「富山県事業復活緊急応援金」制度をつくり、個人事業主に10万円、法人に20万円を、国の事業復活支援金に上乗せして支給することにしました。
この事業に要する経費は26億円ですが、国からの追加支援はありません。
県単独事業でありますので、26億円というお金はとてつもなく大きな財源です。新田知事が、相当頑張って予算を付けたというのも、そのとおりなのです。
時短要請をするかしないかで、これだけの差があれば、各県の知事さんが「まん防(時短要請)」を続けるのも無理もない気がいたします。

観光産業が中心の石川県と富山県とでは程度の差はあるのかもしれませんが、富山県の飲食業関係者も相当疲弊しています。
ところが支援は石川県には最低でも97.5万円、富山県は10万円。そして、石川県はその財源が国から来ているのに、富山県は自腹を切ってやっている。
知事が言うように、納税者の視点も大事ですが、一方で、飲食店を営む同じ納税者であるのに、困窮した際の支援に商売する地域で差があることに目をそむけてはいけないのではないでしょうか。
明らかに、制度がおかしいとしか言いようがありません。
知事も、「武士は食わねど高楊枝」のようなことを言っているだけではダメで、もっと強く、国に対してこうした不合理を訴え、疲弊した県民の経済や暮らしを守るために、どう国から財源を取ってくるのかに知恵を絞るべきでしょう。
そして、言うまでもなく、知事だけでなく、政権与党の地方議員として我々にも同様の責任があることを放棄するつもりはありません。知事や県選出の国会議員の皆様としっかり連携し、国に声を届けていかねばなりません。
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