2022/1/9
【富山アラート発令】
富山県における新型コロナ感染状況は2ヶ月ほど落ち着いた状況が続いており、年末までは、このような事態になるとは想像もつきませんでしたが、一昨日、富山県においても13名(昨日は16名)の感染者が発表され、新田知事は富山アラートを発動しました。
ただちに、行動制限を求めるものではありませんが、第6波の到来に向けて、気を引き締めるという意味合いかと想像します。
【オミクロン株の脅威的な感染力】
他方で、全国の状況に目を向けてみると、広島県、山口県、沖縄県では本日(1月9日)から「まん延防止等重点措置」が適用されることになりました。
ニュースやワイドショーでは、「感染者◯◯人!」との情報が溢れていますが、それ以上の情報がなく、恐怖心のみが煽られている感じもいたします。
とはいえ、恐らく、そう遠くないタイミングで富山県においても同様の事態になることは、どうやら確実と言えそうです。
そこで、広島県のホームページを覗いてみたところ、現在の感染者の状況がわりと詳しく出ていたので紹介したいと思います。富山県が今後、対策を立てる上で参考になると思います。
【驚くべき感染速度、広島県は、このままだと1日8000人の試算?】
まずは、感染の状況です。
猛烈な感染スピードです。年末まで数人で推移していた感染者が、2日ごとに2倍になっており、1月7日は1日429人に達しています。このペースで感染が広がれば、再来週には1日8000人となるとの試算も公表されていました。
これまでのウイルスと全く違うウイルスと考えるべきかもしれません。

【広島県の感染者の状況】
広島県の感染者の状況をみてみます。(広島県対策本部の1月6日、7日の発表情報です。)
感染者の合計は221人(広島市など保健所設置市は含まれず)。
年齢的には、30代までが67.9%を占めている一方、60代以上は8%程度です。
感染初期ということもあり、感染者の43%、96名が県外への往来歴がありました。
また広島県はブレイクスルー感染の状況も出ていました(だから広島県のデータで検証しています)
感染者221人のうち131人(59.2%)がワクチン2回接種済みとなっていました。
大半は、いわゆるブレイクスルー感染です。とりわけ30代以上では7割を超える方がブレイクスルー感染です。
ワクチン接種をしているから、感染しないということは、もはや言えない状況です。
他方で、重症予防効果については、広島県発表の資料からは読み取れません。こちらの効果はあると期待したいと思います。
今のところ感染者の状況をみると重症・中等症はゼロ、軽症は197名(89%)、無症状は24名(11%)となっています。
【広島県の病床逼迫の状況】
感染者の増加を受け、入院病床も徐々に埋まりつつあります。
他方で、入院者数155人に対し、宿泊療養施設入所者は792人となっており、軽症者等で重症化リスクの低い方を宿泊療養施設に入所させているようです。しかし、宿泊療養施設もすでに40%が埋まっており、このペースが続けば、受け入れは行き詰まる可能性は高いといえます。
広島県の状況 ↓

【富山県で求められる対応】
まず、宿泊療養施設の拡大は不可欠といえます。
現在はホテル3棟(674室)となっていますが、例え空振りに終わったとしても、最悪を想定し、1000室程度まで拡大することが望ましいのではないかと考えます(広島県は約2000室)。
そのうえで、入院病床の逼迫を避け、重症化リスクの高い人に適切に治療を行う体制を作るために、リスクの低い方(ワクチン2回接種者など)は、原則、宿泊療養施設への入所。さらに、一定期間の経過観察後は、重症化リスクや他者へ感染させるリスクを見極めた上で、自宅に移していくなどの対応が求められると思います。
また宿泊療養施設の稼働率向上も重要です。部屋の消毒等の対応も必要であり、実際には、全ての部屋が稼働するわけではありません。このオペレーションの運用改善も必要と考えられます。
そして、もう一つの大きな課題は、保健所・厚生センターの運用です。
オミクロン株は、これまでと次元が違うウイルスと考えて対応する必要があると考えられ、1日300人とか、あるいは最悪4桁の数字も視野にいれながらの対策が必要です。
第5波においては、1日100人の感染者が続くだけでも、保健所・厚生センターの機能が麻痺していました。保健所・厚生センター等の人員のやりくりや増員で対処できるレベルではないと思います。
保健所や厚生センターの機能を、入院調整に限定するなど、機能分化が不可欠ではないかと感じます。(現行の法律における感染症2類相当の際に、どこまでできるのかわかりませんが、なんらかの手を打つ必要ありそうです。)
また、ワクチンの3回目接種や飲み薬モルヌピラビルの確保(富山においては、県立中央病院でしか処方できない状況)なども併せて行う必要があります。
他方で、第5波の時のように、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置のような対応には、個人的には慎重であると考えます。まずは、上記のように、医療逼迫を招かないように、感染者を重症化リスクに応じてトリアージ(選別)するとともに、病院以外における感染者の受け入れ能力の向上、そして自宅療養者のフォロー体制の構築を行うべきでしょう。
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