2025/2/24
政府は、令和7年度予算の成立に向けた、日本維新の会との修正協議において、私立高校の授業料無償化に関して、所得制限の撤廃と支援金の引き上げを検討していることが報道されています。
私立高校の授業料の無償化については、富山県議会でもたびたび議論になってきましたし、自民党議員会としても、県立高校の授業料の無償化対象が、世帯収入910万円までの所得層であるのに対し、私立高校の無償化対象は590万円までの所得層であり、その格差解消を訴えてきました。
個人的には、予算の成立を含め、野党との部分連合のパートナーが、日本維新の会を主軸として進むことには懸念を感じていますが、それは置いておいて、高校授業料の無償化が進むことそのものは悪いことではないと感じています。
というのも、仮に、私立高校の無償化を、県が単独で実施する場合は、多額の県単独の予算が必要となりますが、東京や大阪など都市圏と違い、地方圏は財政力に乏しく、実現は容易ではありません。結果、都市圏と地方圏で学びの環境に大きな差がついてしまうわけであり、高校無償化を国の責任でやることは重要であると考えられます。
一方で、私立高校までも無償化することに対しての厳しい論調での報道姿勢が、特に保守論壇から聴かれるように感じています。
おそらく、厳しい論調の方々は、首都圏と地方圏(特に富山県)の「高校選択の考え方の違い」が感覚的に理解できないのではないかと考えます。
つまり、首都圏では、公立と私立であれば、圧倒的に私立に人気があり、まさに生徒は競って、私立の学校を目指します。
一方で、地方圏(特に富山県)においては、県立志向が極めて強く、県立を志望し、県立が不合格となった場合に、私立高校に進むといった進路選択が一般的と言えます。つまり、必ずしも自ら望んで私立高校に行っているわけではないケースも多々あります。
経済的に厳しいと判断すれば、不合格となり私立に進むリスクを避け、志望校のランクを落としてでも県立に行くとの判断も決して珍しいことではありません。
富山県のように、そもそも県立高校の人気が圧倒的に高く、かつ、私立高校の方が、授業料への支援も少ないということになれば、県立は一層強くなり、私立の人気は、より低迷する循環となってしまうのです。
私立高校の授業料も無償化のレベルを県立と合わせることにより、県立と私立が同じ土俵で競争できる環境が整います。
県立志向の強い富山県では、誤解を恐れず言えば、その座にあぐらをかいて魅力化や特色化の取り組みが鈍かったのではないかとも考えられ、県立、私立が切磋琢磨することにより、富山県の高校全体の質の向上が図られていくものと期待したいと思います。
私自身も今まさに、そのさなかにいますが、子育て世帯が経済的に最も厳しくなる局面は、高校進学以降(大学などの高等教育機関など含む)となります。
世帯収入が590万円は、決して低くないなどというジャーナリストもいましたが、子育て家庭のおかれた現状にあまりに無知な論調であると、残念に感じました。
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