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武雄アジア大学構想「反対8割」疑問と懸念根強く/佐賀新聞が記事化

2024/7/22

武雄アジア大学構想「反対8割」疑問と懸念根強く/佐賀新聞が記事化

佐賀県内の地方紙「佐賀新聞」が7月22日朝刊で、武雄アジア大学構想についての記事を掲載しました。

文科省への設置申請が10月に迫る中、今もなお市民の間では疑問や懸念の声が根強く、武雄市も学校法人旭学園も「説明不足」を認めていることに加え、市民有志の「武雄アジア大学を考える会」が行ったオンラインアンケートでは反対が8割にも上っていることが紹介されました。

記者さんは地元の学校法人に対しての配慮(多分、社内的には「あんまり厳しいこと書くな」という圧力もあるのではないかと想像)も織り込み、相当苦労して記事を書かれたと思います。

折角ですので、記事を引用しつつ所感も含めて解説、深掘りをしてみたいと思います。

(見出し)武雄アジア大学説明会、市民から理解と懸念の声 地域活性化、経済効果に期待/学生確保、安定経営大丈夫? 情報、説明不足の指摘根強く 
→(所感)「賛成反対のバランスを取らねば・・・」という配慮が滲み出た見出し。私の肌感覚としては「懸念の声」は多く聞くが、「理解」の声(特に血税19億円を突っ込んで是が非でも作るべきという意見)は本当に広く存在しているのだろうか。地域活性化や経済効果をおぼろげに期待している声はあるのかもしれないが、「武雄アジア大学が文科省に認可され、開設される」という前提条件がどのように担保されているのかが謎。その上、武雄市が公表した経済効果の試算は25年もの長期スパンの資料。「仮に大学ができたとして25年もつという根拠」が不明。さらに、経済効果の中身は、特別交付税の人口割に起因するものが大半。なので、「教職員が全員武雄に住む」とか「卒業生の25%が武雄に定住する」という想定の根拠も示されていない。言ってしまえばデタラメの経済効果であり、このままの説明を繰り返されても「本当にそうなんですか?」という疑問しか残らない。

(記事)2026年4月に学校法人旭学園(佐賀市)が武雄市に開学を目指す「武雄アジア大学」について、市民向けの説明会が武雄市内で開かれている。開学の目的や学部構成を説明する「市民座談会」のほか、地区単位の小さな集会など「4月以降、大小含め約20回」(市担当者)を数えるという。参加者からは若年層の県外流出対策、地域活性化など開学の目的に理解を示す声がある一方、学生確保や長期的な安定経営への懸念の声もあり、情報不足、説明不足の指摘は根強い。 
→(所感)20回も説明の機会が持たれていたようだが、私が知りうる限りは、昨年10月の文化会館、5月の市役所、6月の山内公民館、そして、7月の北方公民館での開催の4回。ただ、問題は回数ではなく中身。①質問にまともに答えない②毎回、回答がコロコロ変わる③事業の是非を判断できる資料を示さない(リスクやネガティブな情報は伝えない)④情報のアップデートがない⑤「予定していた時間が来ました」と質問時間を途中で打ち切る⑥平日夜間しか設定しない⑦毎回会場で紙ベースのアンケートを取るが、その内容についてまとめて示していけば良いのに、ただただ取りっぱなし⑧オンラインでのライブ配信やアーカイブの公開など広く意見を募る仕組みがない、等々、中身が酷い。これで「20回やってます」と言われても、「労多くして何とやら」、市民にはなかなか理解が深まらない。学校法人旭学園も武雄市も想定問答集などで見解の統一をせずに、その場しのぎの回答を繰り返しているので、聞いている方達に「モヤモヤ感」が募っている。

その場しのぎの回答例 
Q、韓国エンタメで志願者が定員数を満たすまで集められるとする根拠は? 
A、流行っているからです。佐賀女子短大の学生たちは毎日K-POP踊ってますから。(今村学長) 
→根拠薄弱。地元の高校生対象にアンケート調査をしているのだから、その数字から根拠を持って示すべき。 
Q、寄附はどれくらい集まっていますか?集まっていないですよね。財政的に成り立ちますか? 
A、寄附のお願いはこれからです。私たちは寄附がなくても運営できる体制を整えています。(内田理事長) 
→寄附なしでやれるなら市や県の補助を熱望したのは何故か。別の会場では「まず寄附をお願いします」との発言あり。本当はどっちですか。 
Q、文科省への設置申請の為に校舎などを認可決定前に建てる必要があるが、それで認可されなかったら建物はどうするのですか? 
A、私たちの責任で対応する。武雄市には負担を求めない。ただ、建物を建て始めてしまえば、文科省もちょっとね、(不認可にするのは)難しいよね、という意見を承っている。(内田理事長) 
→建物建て始めてしまえば認可してもらえる、というのは文科省からの見解なのでしょうか。かなり乱暴な見立てで驚きました。

(記事)旭学園と市が共催した「市民座談会」は、5月に武雄市役所、6月に山内公民館、7月17日に北方公民館で開かれ、計約240人が参加した。旭学園からは内田信子理事長、佐賀女子短大の今村正治学長、市からは小松政市長が出席。学園は大学の基本構想や学部構成などを説明。市は開学による地域活性化策や経済効果について話した。参加者からは「定員140人の学生を集めることができるのか」「この大学で学ぶとどんな将来が描けるのか」などの質問のほか、「長期的に安定した経営ができるのか」など資金計画に関する指摘もあった。 
→(所感)出された意見や質問に対しての回答をまとめて、データとして示していけば、議論はより深まるのですが、旭学園や武雄市からそういった類の発信なし。

(記事)内田理事長は「高校生へのアンケート調査では(武雄アジア大が)第一志望で合格したら入学するとの回答が定員を超え、自宅から通えるなら進学を考えるという声もある」とし、財政面についても「県と市の支援以外は、融資も含め大学設置費、運営費ともに学園で用意するように準備を進めている」と説明する。 
→(所感)高校生へのアンケート調査の回答や財政計画は「大学の経営が成り立つか」を判断する重要ポイントなのでデータに基づく資料で示してください。常に口頭説明なので、あやふや。これを示せない、というのであれば、税金からの公的支援は難しい。効果、成果に対しての見立てがあってこその財政支援ですから。できるアテもハッキリしない事業に税金を突っ込むのは、あってはならないこと。市民の生命と財産を守るという行政機関本来の役割からもかけ離れる。

(記事)小松市長も開学前を含めた25年間で約154億円の経済効果があり、学生が4学年そろった後は毎年約3300万円の税収増になるとの予測を示し「大学を誘致することで若年層の県外流出を食い止め、学生のアルバイトや就職などで地域経済の活性化につなげる」と必要性を強調した。 
→(所感)武雄市が「武雄アジア大学が25年も持つ」と判断した明確な根拠を示してほしい。定住人口の増加も根拠が薄い。経済効果の詳細な説明がさらに必要。受験生は行きたい大学を選ぶ自由があるのに、なぜ、謎めいた教学内容の大学を作り、引き留めようとするのか。小松市長はご自身が受験生なら、武雄アジア大学を第一志望として進学したいか、そこから考えてみていただきたい。学生のアルバイト確保などの効果うんぬんは、学生を「労働力」として見ていて非常に疑問。大学は教育機関であり、研究機関。学生に対して学びと成長の機会をどう提供できるか、という視点を持たず、低賃金の労働力として見ている地域は、学生たちからすぐに見抜かれる。

(記事)一方、市民からは「私立大に(市が)約13億円もの税金を出す理由が分からない。他にも優先すべき課題が残っている」との声や、開学に理解は示すものの「韓国エンタメを学ぶ学部が本当にこの地域に必要なのか」など疑問を投げかける声は一定数ある。 
→(所感)武雄市の総合計画や「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を読んでみても、「税金を投入した私立大学の設置」ましてや「韓国エンタメを学ぶ大学の誘致」といった話は一切書かれていない。長期計画に載っていない思いつきでは市民から素朴な疑問が続出するのは自然なこと。「大学ひとつ作って人口減少に関わる問題が全て解決するとは思えない」という大学誘致という手法そのものへの疑問と「大学を誘致するという発想は良いけど、韓国エンタメを武雄で学ぶ理由って何?意味不明」という中身への疑問という2段階の問いがあり、それぞれ武雄市や旭学園は答えていく必要がある。

(記事)6月中旬、市民有志でつくる「武雄アジア大学を考える会」(稲富太郎代表)が発足。6月27日から今月2日までに、SNSを通じ大学設置の是非を問うアンケート調査を実施した。武雄市外や県外も含め千件の回答があり、市内からの回答は66%。「反対」「やや反対」が8割との結果が出た。理由には市と県による約19億円の財政支援や、学部構想に対する疑問などが上がった。同会の稲富代表は「市民の理解は深まっていないと感じる。疑問に答える場をもっと設けるべきではないか」と話す。市大学設置支援室は「これまで約20回の説明会を開いてきた。今後も10月末の認可申請まで開催を続け理解を求めていく」としている。 
→(所感)武雄アジア大学を考える会がとったオンラインアンケートで、武雄アジア大学の誘致や設置に「反対」と答えた方が8割にものぼった、というのは重たい事実。率直に言って、市政運営や議会の議決が民意と乖離している。武雄市は予算案を提案する前に、市民意見の公募や説明会をもっと行うべきだったし、武雄市議会も議決機関として前面に出て市民との意見交換や独自のアンケート調査などを行うべきだった。武雄アジア大学への補助関連の予算を通した後なので個別の市政報告会などを行う議員さんかいたら賛成や反対の理由を聞きに行ってみようと思っているのですが、今のところ、開催予定の方はお一方だけ、と伺っています。市民に理由も説明できないまま、議決しているのだとしたら、議会や議員の存在価値も問われてしまいますね。

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著者

こんどう けんじ

こんどう けんじ

選挙 網走市議会議員選挙 (2019/04/21) [当選] 1,142 票
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肩書 人材開発株式会社CEO/DXコンサルタント/公共交通アドバイザー
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