2025/6/8

近年、全国的に中学校の部活動を「地域クラブ」へと移行する流れが進んでいます。山陽小野田市でも、2026年度から休日の部活動を地域主導で行う体制へ移行することが発表されました。
表向きは「教員の働き方改革」「地域と連携した教育の推進」という前向きな理由が語られていますが、私たち子育て世代から見れば、見過ごせない大きな問題が隠れています。
それが、「費用負担」の問題です。
これまで学校内で行われていた部活動は、基本的に公費で支えられ、家庭の負担は最小限でした。しかし、地域クラブに移行した場合、指導者の謝金・施設使用料・消耗品・保険・大会費用などがすべて保護者の負担になる可能性があります。
つまり、これまで「公教育の一部」として無償だった活動が、有償の習い事になるということです。
これが意味するのは、家庭の経済力によって子どもが部活動に参加できるかどうかが決まる時代の到来です。これは非常に危険です。部活動は、運動能力や技術だけでなく、仲間との協調性・礼儀・達成感など、学力とは異なる重要な力を育む場でもあります。
一方で、国も自治体も「子育て支援」「少子化対策」に躍起になっているはずです。
ところが、実際に行われているのは、
給食費や保育料の無償化ではなく
部活動の「実質有償化」
つまり、子育て家庭の負担が“見えない形で”増えているのです。
これは、補助金制度の不在が原因です。現状、山陽小野田市においては、地域クラブに対する明確な補助金制度は確認できていません。クラブ側には「できるだけ安く」というお願いがあるものの、限界があります。
この問題に対処するためには、次のような政策転換が必要です。
活動費用への公的補助制度の創設
特に中間所得層にも恩恵が届く「段階的補助」が求められます。
市主導のモデルクラブ支援とノウハウ蓄積
地域任せではなく、行政が旗振り役を担うべきです。
地域クラブ移行を“子育て支援”と位置付け直す
教育やスポーツの枠ではなく、将来を担う子どもへの投資として予算化すべきです。
これからの社会を支えるのは、私たちの子どもたちです。保護者だけに負担を強いる制度設計ではなく、「みんなで育てる社会」をつくることが、真の少子化対策であり、未来への投資ではないでしょうか。
部活動の地域移行が、単なる「制度の変更」ではなく、「社会の在り方」の転換点となることを願います。
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