2025/5/11
東大阪市花園ラグビー場第2グラウンドは老朽化しています。そこにサッカーチームのFC大阪が改修の寄付をする問題についてです。
この記事は、問題追及の第6弾です。これまでの経緯をご存じであることを前提にしています。
FC大阪は悪くはありません。
諸悪の根源は、東大阪市役所です。
FC大阪は、東大阪市花園ラグビー場第2グラウンドの改修の寄付を東大阪市に約束しました。この約束はまだ果たせていません。
ここだけを見ると「FC大阪が悪い」という印象を持ってしまいます。
しかし、そもそも、何故、そういうことになったのか、という原因にも目を向ける必要があります。
私は、この謎を解くため、情報を収集してきました。
私が集めた情報を総合して考えると、次の結論になりました(今のところ)。
FC大阪は悪くはありません。
諸悪の根源は、東大阪市役所です。
役所は、各種関係者との調整をする機関です。
この調整は公正でなければなりません。
この調整は、役所が中心になって動かねばなりません。
民間事業者は、役所が示した約束事に従うだけです。
この、役所が示した約束事に従っていれば、公正かつ順調にコトが進むハズです。
ところが、本件で東大阪市役所が示した約束事は不公正でした。
諸悪の根源はここにあります。
本件の問題は、指定管理者の選定が端緒になっています。
この選定方法が不公正だったのです。
そこから「第2グラウンドの改修寄付ができていない」問題が派生しているのです。
指定管理者の指定手続は、東大阪市公の施設の指定管理者の指定手続等に関する条例(以下「条例」という。)を根拠にしています。
この条例のとおりに手続を行えば問題は生じませんでした。
しかし、東大阪市役所は、この手続どおりには行いませんでした。
直感的に「不正だ」と感じる案件があります。
それが問題の発端「基本協定」(2019年)です。
市は指定管理者の選定の募集要項を令和元年(2019年)11月1日に公開しました。
指定管理者の公募中であるにも関わらず、同月25日に、市は、指定管理者に応募する当時者であるFC大阪との間で基本協定を結び、指定管理物件であるラグビー場第2グラウンドに関する寄贈事項を約束させました。
この基本協定に関して疑問を感じます。
何で、市は、応札をする当事者(FC大阪)との間で協定を結ぶんや? 素直に見て、癒着やな。
何で、指定管理物件について、協定を結んでるんや? そんなもんは、今後の、業者からの提案で競争させて決めれば良いことや。他の業者から、それを超える提案があるかもしれんのに、ハナシのスジとしておかしい。
そんな協定は、指定管理者の公募期間中に締結するハナシか?
直感的に、癒着だと感じます。
もし疑問を感じないのであれば、民主主義とか公正性について学習することをお勧めします。
●指定管理者の公募期間中に
●指定管理者に応募する当事者(FC大阪)との間に
●指定管理物件に関して
●協定を結んだ!
公正であるべき東大阪市役所が悪い、と感じます。
この基本協定を根拠に、市は、募集要項に追記をすることになり、諸悪の根源の第2歩に進んでいきます。
東大阪市役所は、不法な手続で指定管理者の選定を行いました。
その解説をする前に、条例に準拠した、正当な手続を説明します。

正当な手続を行うためには「基本協定」を締結してはいけません。
寄贈事項は、事業計画書に記載して申請しなければなりません。
そうすれば、その書類を指定管理者制度運用会議で審査することになります。
その際、「事業計画書に沿った管理を安定して行う人員、資産その他の経営の規模及び能力を有していること又は確保できる見込みがある」(条例施行規則第4条(2))かどうかを審査することになります。
仮にFC大阪がこの順法手続で応募していた場合、どうなっていたでしょうか。
FC大阪が寄贈事項を完了させていない現実を鑑みると、それを完了するための資産や能力が無かったと思われます。このため、審査の結果、指定管理者にはなれなかったでしょう。
仮に審査が通過し指定管理者になったとしても、事業計画書に寄贈事項を明記しているのですから、一定の時期までに寄贈事項を完遂させなければ指定管理者の指定の取消処分になるでしょう。この場合の「一定の時期」は事業計画書に明記する必要があります。
つまり、条例に準拠した手続をしていれば、条例を根拠に、指定管理者に指定しない、または指定の取消という処分ができたのです。そして、本件のような寄贈事項の問題は2020年頃に決着がついていたハズです。今頃まで問題を引きずることはありませんでした。
(参考)
(指定管理予定候補者の選定手続)
第4条 指定管理者の指定を受けようとするものは、申請書に事業計画書その他市長が必要と認める書類を添えて、市長に申請しなければならない。
2 市長は、前項の規定による申請があったときは、規則で定める基準により総合的に審査し、指定管理予定候補者を選定するものとする。
条例第4条
(指定の申請)
第3条 条例第4条第1項の申請書は、指定管理者指定申請書(様式第1)とする。
2 条例第4条第1項の市長が必要と認める書類は、次のとおりとする。
(1) 申請資格を有していることを証する書類
(2) 役員名簿(様式第2)
(3) 収支予算書
(4) 団体の経営状況を説明する書類
(5) その他指定管理予定候補者の選定に関し必要と認める書類
(指定管理予定候補者の選定の基準)
第4条 条例第4条第2項の規則で定める基準は、次のとおりとする。
(1) 平等な利用の確保及びサービスの向上が図られること。
(2) 事業計画書に沿った管理を安定して行う人員、資産その他の経営の規模及び能力を有していること又は確保できる見込みがあること。
(3) 事業計画書の内容が管理を行わせる公の施設の効用を最大限に発揮するものであるとともに、管理経費の縮減が図られるものであること。
(4) 市民の声が反映される管理が行われること。
(5) その他市長が必要と認める基準
条例施行規則
東大阪市役所が行った不法な手続は次のとおりです。
まず、公募期間中に、市は応札業者と「基本協定」を結びました。ここで、公正さが無いな、ということに気づいてください。
その上で、その翌日に、募集要項に「追記」をします。つまり、ルールを運用の途中で変更するわけですね。ここで、通常ではない手続だな、ということに気づいてください。

追記の内容は次のような趣旨です。
「寄贈事項について特定の事業者との間に任意の協定を結んだので、指定管理物件であるラグビー場の第2グラウンドの提案をしないでくださいね。」
指定管理物件の一部(第2グラウンド)を提案及び審査の対象から除外したのです。指定管理物件の管理者を決めるにも関わらず、その指定管理物件を除外したのですよ。ここで、論理的に変だな、と気づいてください。
この追記によって、他の事業者が準備していた提案を抑止できます。競合を抑え込むことに成功です。ここで、競争の原則に反しているな、と気づいてください。
この不法手続の利点?は他にもあります。
基本協定は任意契約です。
任意契約とは、守っても、守らなくても、法令上の罰則が無い契約です。
実際問題として、FC大阪は、基本協定と覚書の2個の任意契約を守っていません。しかし、指定管理者の指定の取消になっていません。また、市は指定の取消処分をすることはできません。何故なら、指定管理者選定の手続の枠外ですから。
指定管理者の選定手続と基本協定とは関係が無いことは、これまでの東大阪市役所とのやり取りの中で、確認しています。東大阪市役所は、それを狙って、不法な手続の制度設計をし、実行したのです。基本協定などの任意契約が履行されないことは想定の範囲内だった、ということです。
寄贈事項が順守されなくても見逃してやり、指定管理者の身分を維持できるようにしてやる、という意図があったと思われます。少なくとも、この不法な手続の制度設計は、そうなっています。
仮に順法な手続をしていた場合、市は、資産の保有状況とか建設計画を公式に把握し、寄贈事項が履行可能かどうかを公式に審査します。
しかし、本件は不法なので、市は、そんなことは、知ったことではありません。
今後、「再協定書」を根拠にFC大阪は市に建設計画など各種資料を市に提出すると思います。しかし、「再協定書」は任意契約なので、提出書類は公文書ではないと思われます。妥当性が不明な各種資料を元に、市長が恣意的に建設計画の適否を判断することになります。
順法な手続であれば、指定管理者制度運用会議で審査することになり、評価のあり方について、一定程度の第三者性が担保できました。
本件は任意契約なので市長の一存で決まり、その判断の妥当性は保証されていません。こんなことが民主的であるわけがありません。民主的ではないことが、今、そこで行われようとしているのです。
行政の手続は、全て、東大阪市役所が決めるのです。
民間事業者が「追記をしてください」などと言えるわけがありません。
FC大阪が有利なのは、東大阪市役所の手配のおかげなのです。
この手配のおかげで、寄贈事項を指定管理者の選定の枠外で扱ってもらえることになりました。少なくともこれはFC大阪の責任ではありません。
仮に順法な手続であった場合、審査の結果、FC大阪は指定管理者になれなかったでしょう。しかし、それはそれで、シアワセだったかもしれません。何故なら、高いカネを払って寄贈する必要がなくなったのですから。また、寄贈しないことで悪者扱いをされることはなかったでしょう。そして、ハナシは2020年当時で決着をしていたのです。なによりも、順法であることが一番良いのです。
以上のことから、FC大阪は悪くない、諸悪の根源は、東大阪市役所だ、と言えます。
FC大阪は営利企業ですから、利潤追求のため、合理的に振る舞っているだけです。
上記の問題意識の下で、私は、本年(2025年)5月上旬に、本事案で2回目になる、住民監査請求をしました。

「職員たるもの 前例がない 予算がない 法令がない という言葉を口にしてはならない」
この訓示は、一見、もっともらしく見えるかもしれません。
具体的には、FC大阪のために「前例がない 予算がない 法令がない という言葉を口にしてはならない」ということです。
法令に無いことをやってしまえ!ということです。不法をいとわず、ということでしょう。
確かに、本件のようなことは、前例がないでしょう。
東大阪市の職員は、市長の訓示に忠実だったのです。
本件は出来事が多すぎます。それらを時系列でまとめました。
指定管理者の募集要項(2019年)の「追記」に問題があることを指摘しました。
市長に要望を申し入れました。しかし、回答がかみあいませんでした。
募集要項の問題点を分かり易く書いたつもりの記事です。
本件の第1回目の住民監査請求に関する記事です。
続く...
以上
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