2026/3/4
刑務所でもあり得ない対応を、県条例が止めた。
だが現場では、権利が「説明されない」まま残っている疑いがある。
千葉県の一時保護は、条例どおりに動いているのか。
まず、詳細は私のnoteにまとめています。
(※本稿は、その要点を「千葉県の制度運用の欠陥」として、選挙ドットコム向けに再構成したものです。)
2026年3月3日、千葉県議会予算委員会で、八千代市選出 リベラル民主 秋葉就一千葉県議会議員が、一時保護施設の運用について質しました。
私が聞き取った範囲では、焦点は「気持ち」ではなく、令和7年4月1日施行の千葉県条例第一号で、県が自ら定めた最低基準が、現場で守られているのかという一点でした。施行日は県報に明記されています。
条例は、下着の扱いについて、かなり明確に線を引いています。
千葉県条例第一号 第26条第4項は、入所児童に清潔な衣服を提供する義務を置き、下着は未使用の物を前提にしつつ、例外として児童が所持する物を使用させることができると定めています。
ここで重要なのは、「下着は未使用が原則」になっただけでなく、同時に「本人の下着を使える」ことまで制度が明文化した点です。
つまり、条例施行後に、もし中古下着を着用させる運用が残っているなら、県が自ら作った基準と真正面から衝突し得ます。
私はこの点を、受刑者処遇との比較で煽りたいのではありません。
ただ、閉鎖空間に子どもを入れる制度で、尊厳に直結する下着について、県条例がここまで明文化した事実は重い。制度が重い分だけ、運用の甘さは“子ども側だけ”に痛みとして出ます。
高木優子課長は委員会で、制度変更点の説明や子どもへの周知について、口頭で説明している旨を述べたと受け止めました。
しかし、条例が要求しているのは、もっと強い水準です。
千葉県条例第一号 第10条は、知事または児童相談所長が、一時保護を行うに当たり、児童の権利、権利擁護の仕組み、一時保護の理由など必要事項を、年齢や発達に応じて説明しなければならない旨を定めています。
そして、持ち物についても、同じ方向性です。
第12条は、合理的理由なく所持品の持込みを禁止してはならず、やむを得ず禁止する場合も理由の説明と理解を得る努力を求めています。
ここから論理的に言えるのは、こういうことです。
県は、子ども自身が権利を「知っている前提」にしてはいけない
まして、入所時は混乱・緊張・不安のピークで、口頭だけでは頭に入らない
口頭のみを許す運用は、結果として「説明した/聞いてない」の水掛け論を生み、子どもの側が置き去りになる
だからこそ、条例の趣旨に忠実に運用するなら、最低限こうすべきです。
問題は、令和7年4月1日以降に一時保護施設へ入所した子どもたちの証言として、自分の下着を使用できることを説明されていないという趣旨の話が出ている点です(詳細はnote記事に)。
条例が明文化した権利が、現場で伝えられていないなら、それは制度の空洞化です。
私は、高木優子課長の答弁が直ちに違法と断定したいのではありません。
しかし、少なくとも「口頭説明で足りる」という発想は、条例が要求する説明責任の水準と緊張関係に立つ。そう受け止められても仕方がない内容でした。
一時保護は、子どもの生活を数週間から数か月単位で丸ごと変えてしまう制度です。
だからこそ千葉県は、条例という形で「下着」「私物」「説明責任」まで基準を明文化しました。
ならば次は、運用です。
条例を守る気があるなら、周知は口頭ではなく、書面を原則にして、子どもに届く形にしなければなりません。
私は、千葉県がこの答弁のまま、現場任せでうやむやにすることを許してはいけないと考えます。
条例施行後の運用は、今まさに、県政の監視対象です。
ちなみに、この条例は、国が定めた内閣府令の内容そのままです。
つまり、国が、千葉県のように児童相談所が、子どもに酷い待遇で一時保護所に押し込んでいる実態を重くみて明文化したわけです。
しかし、高木優子課長の答弁をみて、国の定めた運営基準を児童相談所に守らせる気があるのかと疑問に思いました。
令和六年内閣府令第二十七号一時保護施設の設備及び運営に関する基準
本日夜9時のライブ配信で、この予算委員会傍聴についてお話しします。
https://youtube.com/live/1mKd85pB2Bc
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