佐伯 こういちろう ブログ

【全文掲載】市長が語った予算にかけた想い:令和8年度呉市当初予算案総体説明

2026/2/20

こんにちは、呉市議会議員の佐伯こういちろう です。

本日2月20日、呉市議会3月定例会が開会し、呉市長より令和8年度(2026年度)当初予算案の概要について、総体説明が行われました。

市長が語った来年度予算に対する想いや具体的な施策の全容を整理して全文をお伝えします。

呉市令和8年度当初予算案 予算総体説明

1. 予算規模と増減の主な要因

それでは,呉市の令和8年度当初予算について御説明いたします。 まず,各会計の予算規模でございます。 一般会計1,154億3,000万円 特別会計 508億3,237万2千円 企業会計 253億3,883万1千円 総 計1,916億 120万3千円 となり,令和7年度の当初予算と比較しますと,一般会計は3.3パーセントの増,特別会計は1.0パーセントの減,企業会計は5.2パーセント減となっています。

各会計の主な増減の理由といたしましては,まず一般会計につきまして,

河川改良工事の実施箇所数の減少(▲5.5億円)や,高機能消防指令センターの改修工事の完了による減(▲3.3億円)などの減要因がございますが,

一方で,呉市総合スポーツセンターの施設移転・再配置整備による増(26.7億円)のほか,呉駅前子育て支援施設の整備(11.1億円),0歳児から2歳児までの保育料の無償化を含む認定こども園等への運営支援(9.1億円),ふるさと融資制度を活用した民間事業者への資金貸付(6.0億円),プラスチックごみの分別収集等ごみの減量化対策(5.0億円),小学校給食に係る保護者の負担軽減(4.6億円),音戸の瀬戸公園の整備(3.6億円)などの増要因により,

当初予算としてこれまでで最大の予算規模となりました。

物価高騰対策と補正予算案の提案

また,令和8年度予算と一体的に実施する,物価高騰の影響を受けた市民や事業者の負担を軽減することを目的とした事業として,小学校給食を1年間実質無償化するための負担や,中小企業の賃上げを後押しするため,AI導入に係るセミナー等を受講し賃上げを行う企業に対する奨励金の支給,水道基本料金の免除期間を2期分延長し,計8か月の免除,脱炭素化促進のため,中小企業が行う設備導入や各家庭の省エネ家電等購入への助成,農業者の経営を支援するための助成などを盛り込んだ事業費20.0億円の補正予算案を,この3月定例会に提案しております。

特別会計・企業会計の状況

特別会計につきましては,全体で1.0パーセントの減となっています。これは,国民健康保険事業(事業勘定)における保険給付費の減(▲11.5億円),臨海土地造成事業における市債元金の減(▲0.3億円)などによるものでございます。 また,企業会計につきましては,全体で5.2パーセントの減となっていますが,これは下水道事業におきまして,建設改良費が減少したことなどによるものでございます。

令和8年度予算は,私にとって市長3期目の最初に編成する予算です。つまり昨年11月の市長選挙で訴えた公約を実現するための予算です。

2. 日本製鉄呉地区跡地への多機能な複合防衛拠点の整備

当初予算の概要を説明する前に,新年度予算にはございませんが,まず,防衛省による日本製鉄呉地区跡地への多機能な複合防衛拠点の整備について申し上げます。 昨年7月31日に,防衛省と日本製鉄株式会社との間で,同社瀬戸内製鉄所呉地区跡地の売買契約締結に向けた基本事項の合意に至ったことが発表されました。

現在,防衛省におかれましては,用地取得に向けた不動産鑑定評価業務を発注するとともに,令和8年度末までの予定で,施設の配置などを検討する基本検討業務が行われています。 防衛省に対しては,引き続き,防衛産業,防衛装備庁研究関連施設のほか,スタートアップ企業などの立地が見込まれる民間企業誘致エリア及び市民利用を要望している運動場エリアの早期整備を強く要望してまいります。 さらに,懸念されている交通渋滞対策など道路整備等につきましても,引き続き,要望してまいります。

加えて,できるだけ多くの自衛隊員や民間企業誘致エリアなどの民間企業で勤務する人員の雇用を生んでいただくこと,また,防衛拠点の整備時や整備後において,取引をできるだけ多く市内業者に発注していただくこと,公平に市内の事業者誰もが入札に参加できることを要望してまいります。 また,基地を引き受けていることに配慮していただき,呉市への支援を様々な形で行っていただくようお願いしてまいります。 いずれにいたしましても,この日本製鉄呉地区跡地を呉市の未来につなげることが重要であり,この跡地が世界につながり,呉市民にとって誇りが持てる,若者を惹きつけるものとなるよう,市を挙げて取り組んでまいります。

 

3. 「世界一魅力的な呉」の実現と人口減少対策

それでは,令和8年度当初予算の概要について2点,申し上げます。 1点目は,「世界一魅力的な「呉」を目指して~こどもを産み育てやすいまちへ~」を実現していくための施策でございます。

まず,喫緊の課題であります人口減少対策について,人口減少を緩やかなものにするための取組を力強く進めてまいります。 また,呉市の魅力をより一層引き出し,呉市を世界一魅力的なまちとしていくとともに,全ての市民が当たり前の日常を笑顔で暮らせるために必要な施策について予算を計上しております。 具体的な内容について,令和8年度に実施する新規事業及び拡充する事業を中心に呉市人口戦略プランの三つの柱及び第5次呉市長期総合計画に掲げた八つの政策分野に沿って,御説明いたします。

人口戦略プラン①:魅力的な雇用の創出と働きやすい環境

はじめに,人口戦略プランの一つ目の柱として,「若者や女性にとって魅力的な雇用の創出と働きやすい環境の整備」でございます。

主な事業といたしまして,呉市には産業団地内に分譲できる土地がほとんどないため,企業ニーズに対応できるよう,昭和地区にある旧海上自衛隊呉システム通信隊焼山送信所国有地などにおける新たな産業団地の適地検討や,引き合いのある呉市土地開発公社が保有している苗代地区の土地取得のほか,旧学校跡地の民間への売却を進めて,企業立地及び雇用の創出を進めてまいります。 また,引き続き,呉市企業立地条例に基づく企業の工場等新増設に伴う設備取得費等の一部を助成してまいります。

そして,企業活動による税収増や若者の雇用創出及び定住促進を図り,本市の経済の更なる発展につなげていくため,本市の拠点スポーツ施設としての役割を担ってきた呉市総合スポーツセンターを産業団地に転換いたしますが,各スポーツ施設の移転・再配置については,より良い施設となるよう,令和8年度は,入船山公園多目的広場に整備する陸上競技場の設計や,広多賀谷緑地に整備するサッカー場・野球場の工事などに着手してまいります。

次に,職場における意識改革による若者や女性が働きやすい環境の整備として,女性や若者のチャレンジの応援やアンコンシャス・バイアスの解消に向けたセミナーの開催・啓発活動のほか,女性の創業支援事業に取り組んでまいります。 そして,国の物価高騰対策に対応して,中小企業・小規模事業者の賃上げ環境を支援するため,AI導入による生産性向上で継続的な賃上げにつなげる意識を醸成するシンポジウムやセミナーに参加する市内企業で,賃上げを実施する事業者に奨励金を支給してまいります。

また,呉市・広島大学による海洋・海事の拠点形成を推進するため,広島大学が令和8年度に設置予定の海洋リモートセンシング技術センター,令和9年度に実施予定の広島大学大学院での海洋・海事学位プログラムの構築などに向けた教育・研究・社会連携拠点の整備を進めてまいります。

人口戦略プラン②:子育て世代が安心して産み育てられる環境

続いて,二つ目の柱として「子育て世代が安心して子どもを産み育てることができる環境の整備」でございます。 出生数が大きく減少している中で,安心して子どもを産み育てることができるよう全国的にトップレベルの支援を実施してまいります。

主な事業といたしまして,子育て世代の皆様の強い御要望に応えるため,令和8年10月から新たに0歳児から2歳児までの保育料についても,呉市独自で負担することで,全ての年齢において保育料の無償化を実施いたします。 そして,広島大学及び産業医科大学との連携を強化し,寄附講座の設置,奨学寄附金の交付などにより医師確保への取組を行うことで,東部地域の分娩・小児医療機能を維持するとともに,市域全体で安心・安全な小児救急医療体制を確保してまいります。

また,効果的な不妊治療が受けられるよう,体外受精や顕微授精等の特定不妊治療のうち,保険が適用されない先進医療に係る費用について助成をしてまいります。 さらに,出産後のお母さんと赤ちゃんが安心して過ごせるように,助産師等が産後の体調管理や育児をサポートする施設である「産後ケア施設」の開設等を行う費用に対しても助成してまいります。

次に,これまで公立保育所において受入れを行っていた医療的ケア児について,私立保育所等においても受入れが行えるよう体制を整備する際に必要な経費に対して助成してまいります。 そして,小学校給食費については国等の支援を受けて保護者負担を軽減するとともに,令和8年度においては,物価高騰対策として国の重点支援地方交付金を活用することにより,小学校給食費の1年間実質無償化を実施いたします。

さらに,保育所や中学校における給食食材費の高騰による費用の増加分についても,保護者の給食費の負担を増額することなく,引き続き栄養バランスや量を確保した給食を提供してまいります。 また,学校体育館の空調整備については,国の動きに遅れることなく取り組んでいくため,小学校1校,中学校7校及び高等学校1校分の設計業務を行うとともに,今年度設計した5校分の空調設置工事についても,一体的に実施してまいります。 そのほか,市内居住の高校生以下の全ての子どもたちの通院・入院を助成する「こども医療費助成」につきましても,引き続き実施してまいります。

人口戦略プラン③:誰もが暮らしやすい魅力的なまちづくりの推進

続いて,三つ目の柱として,「誰もが暮らしやすい魅力的なまちづくりの推進」でございます。 若者や女性にとって魅力的なまち,すなわち誰もが暮らしやすいまちづくりを進め,市外への転出を抑制し,市外からの転入を増やしてまいります。

主な事業といたしまして,令和9年度のオープンに向け,キッズ世代からユース世代までの呉の子どもたちが集い,自分らしく過ごせる居場所の創設をコンセプトとする新たな子育て支援施設の整備や,公・民・学が連携して市民一体でまちの課題解決に取り組む「アーバンデザインセンター」の活動拠点の整備を進めてまいります。

また,音戸の瀬戸公園につきましては,民間事業者によるラグジュアリーホテルや飲食施設整備と連携し,今年度策定予定の「音戸の瀬戸公園整備計画」に基づいた実施設計に着手するとともに,公園利用者の園内移動手段として,自動運転車両等の次世代モビリティの導入に向けた実証実験に取り組んでまいります。 さらに,音戸町地区において昭和時代に発展したメインストリート,通称「音戸なかみち」を石畳風に模様替えをし,空き地を歩行者の憩いの場となる小公園として整備してまいります。

そして,幸町地区においては,地区全体の魅力を高め,市内の回遊性向上につなげ,市民が普段から利用し,多くの来訪者が訪れ,滞在することで,にぎわいを創出するとともに,落ち着いた雰囲気で歴史・文化を感じることができる地区となるよう,青山クラブ・桜松館の建物調査や解体設計及び新美術館の整備に向けた検討を進めてまいります。 このほか,呉ポートピアパーク及び天応公園内に整備するアーバンスポーツ施設において,供用開始に合わせてオープニングイベントを実施し,新たなスポーツの振興を図るとともに,若者を中心としたコミュニティの場を創出いたします。

次に,市外からの移住希望者や新婚・子育て世帯の定住を支援するため,市内に住宅を取得する際の助成を拡充してまいります。 また,「公園アパート及び東二河アパートの集約化事業」に併せ,新住宅の一部に「子育て世帯向け住宅」の整備を進めてまいります。 そして,民間事業者を対象としたサウンディング調査を実施し,民間事業者による住宅開発を誘導するための支援策や,整備後に土地を購入される方への支援策について庁内で検討を進めてまいります。

さらに,広地区の都市計画道路である横路4丁目白石線について新たな整備区間に着手するほか,引き続き昭和地区と広島市矢野地区とを結ぶバイパス整備を進めることで生活の利便性や安全性の向上を図ってまいります。

 

4. 政策分野別の主な事業

続きまして,人口戦略プランに沿って御説明いたしました事業を除いて,第5次呉市長期総合計画に掲げた八つの政策分野に沿って,主な事業を御説明いたします。

子育て・教育分野

まず「子育て・教育分野」でございます。 放課後児童会におきましては,小学校内に設置している放課後児童会と,全ての児童が参加できる放課後子供教室を一体的に運営するモデル事業を,現在の2校から4校に拡充するほか,放課後児童会における要支援児童等への適切な支援を行うため,必要な専門的知識等を有する会計年度任用職員を配置いたします。

また,出生から就学前までの切れ目のない健康診査の実施体制を整備するため,5歳児の健康診査を新たに実施します。 さらに,子どもが体調を崩し,仕事等で家庭での保育が困難な場合に,病院・保育所等に付設された専用スペースで一時的に預かる病児・病後児保育室の安定的な運営に向けて支援するほか,子どもが保育中に微熱を出すなどの体調不良になった場合,保護者が迎えに来るまでの緊急対応ができる体調不良児対応型施設を拡充してまいります。

学校教育の充実においては,学校施設の整備として,市立呉高等学校の校舎の外壁や,体育館の床及び屋根などの大規模改修を実施するとともに,港町小学校や昭和中学校の校舎建設を引き続き進めてまいります。 また,学校給食施設の老朽化や少子化などに対応するため,提供エリアを含めた給食施設の再編や建設など,将来を見据えた整備方針を検討してまいります。

そして,児童生徒の小さなSOSを見逃さないため,学習用タブレットやスマートフォン等を活用して夜間・休日を含む24時間365日いつでも相談できるチャット相談窓口を設置してまいります。 さらに,児童生徒の安全・安心な居場所づくりとして,小中学校には校内SSR (スペシャルサポートルーム)を増設してまいります。 そのほか,日本の学校に初めて在籍する帰国・外国人児童生徒等の学校生活全般に係る支援を行うため,通訳などを行うサポーターの派遣や,障害等があり,個別の指導や支援が必要な児童生徒にきめ細かな教育を実施するため,特別支援教育相談員を1名増員いたします。

福祉保健分野

続いて,「福祉保健分野」でございます。 広島大学との共同研究により,国民健康保険加入者のレセプトデータや特定健診結果を活用した保健事業の効果検証と,効果的な保健指導の手法の開発及び保健事業の精度の向上に向けた取組を実施するほか,国民健康保険加入者の特定健診受診率向上を図るため,特定健診受診者を対象に,抽選でマイクレポイントを付与する取組を進めてまいります。

また,妊婦が接種することで出生児に抗体移行させ,乳幼児に多いRSウイルスの感染による急性の呼吸器感染症を予防するため,対象となる妊婦に定期予防接種を実施してまいります。 そして,廃止予定の呉市老人福祉センターみはらし荘への対応として,利用者へのアンケートから得られた施設の代替機能等に関する要望に応えるため,入浴機能及び各種教室の代替となる取組を実施してまいります。

さらに,在宅医療と介護サービスを一体的に提供するために,医療機関と介護サービス事業者などの関係者との連携を推進するとともに,最期まで高齢者自身の意思に沿った支援ができるよう終活情報登録制度を開始いたします。 そのほか,民間事業者が新たに整備する有料老人ホーム及び定期巡回・随時対応型訪問介護看護施設に対して,ふるさと融資制度を活用した整備資金の貸付けを実施してまいります。

市民生活・防災分野

続いて,「市民生活・防災分野」でございます。 地域活動に意欲がある事業者と地域とをマッチングし,地域課題の解決や地域活動に参画する事業者を増やすとともに,継続的に取り組んでもらうことにより,事業者の企業価値向上を応援するKUREまち貢献事業者応援事業を実施いたします。 また,安芸灘地域の持続的な振興を図るため,高校生等一人当たり毎月2万円の奨励金を支給する「安芸灘地域活性化奨励金」を引き続き実施してまいります。

そして,能登半島地震の教訓及び広島県の新たな地震被害想定を踏まえ,災害関連死の抑制に効果的なダンボールベッド等の資機材を充実させ,避難所の環境改善を図ってまいります。 さらに,消防・救急機能の強化の取組としては,女性消防吏員の職域拡大や,長く安心して働ける職場環境を整えるため,女性用仮眠室等の女性専用施設を倉橋出張所に整備してまいります。 そのほか,子育て世帯への応急手当に関する普及啓発として,子どもを事故や怪我から守るための「予防救急」や「応急手当」の学びの機会を提供してまいります。

文化・スポーツ・生涯学習分野

続いて,「文化・スポーツ・生涯学習分野」でございます。 大和ミュージアムのリニューアルオープンに合わせ,呉信用金庫ホールにおいて記念コンサートや,美術館において特別展を開催してまいります。 また,深刻な老朽化が見られる国指定重要文化財「旧澤原家住宅」の大規模修理を計画的に進めていくため,文化庁の認定機関による基礎調査を実施してまいります。

さらに,築36年が経過する呉信用金庫ホールを,市民が将来にわたって文化活動に親しむことのできる拠点施設とするため,大規模改修工事に係る実施設計を進めてまいります。 そして,スポーツの振興としては,築20年以上が経過するシシンヨーオークアリーナの外壁や防災設備などの大規模改修や,スポーツ会館の老朽化したバスケットゴールの更新も実施してまいります。

産業分野

続いて,「産業分野」でございます。 広島駅のミナモア3階に設置されている県内各市町の広報ブース「miobyDoTS(ミオバイドッツ)」において,呉産品をPRする「呉市WEEK」を実施してまいります。 また,食品流通業界に最新情報を発信する国内最大規模の商談展示会「スーパーマーケット・トレードショー」に呉市ブースを隔年で出展してまいります。 そして,築後29年以上が経過するビュー・ポートくれについて,市のにぎわいを創出するため,売却に向けた取組を進めてまいります。

次に,観光の振興としては,大和ミュージアムのリニューアルオープンに合わせて様々な記念イベントを開催するとともに,休館中に整備した大和ミュージアムサテライト及び澎湃館ほうはいかんについても,令和8年度まで展示を延長することで市内観光スポットの充実に取り組んでまいります。 そして,今まで以上に周辺의 魅力的な観光スポットにアクセスしていただけるよう,ボンネットバスを活用した2次交通の環境整備を実施するほか,多言語化によるインバウンドなど新たな観光客の獲得を図るため,呉市観光案内所においてAIチャットボット機能を搭載したデジタルサイネージを設置してまいります。

また,とびしま海道でのサイクルツーリズムの環境整備として,海外の旅行会社等をモニターにしたプレスツアーや,かまがり海と島の工作館の改修を実施してまいります。 さらに,呉市民,事業者,市役所などが一体となって,呉観光ブランドの形成・確立に向けた取組を行う組織として設立した「ツーリズムKURE」による国内外の観光客に向けた情報の発信や,観光プロモーションなどの事業にも取り組んでまいります。

そして,リニューアルした大和ミュージアムの更なる魅力向上を図るとともに,国際的に知られる海外博物館との連携による展示品質の向上や,学芸員の資質を高めることにより,世界的な博物館となることを目指してまいります。 また,JR呉線の利用促進を図るため,呉市・竹原市・東広島市・三原市が連携して取り組む「沿線まるごとホテル事業」の展開に向けて調査等を進めてまいります。 そのほか,国指定重要文化財である旧呉鎮守府司令長官官舎洋館部の外壁補修や,野呂山の魅力向上に向け実現可能な事業について調査・検討を行う野呂山再整備基本計画の策定に取り組んでまいります。

次に,農水産業の振興としましては,全国トップレベルのかきの産地を維持するため,かきの大量へい死により甚大な被害を受けたかき養殖事業者に対し,令和7年11月の補正予算の専決処分による給付金の支給を始めとして迅速に対応を行ってまいりました。 今後も引き続き,産地としての早期の回復と持続的なかき養殖の実現に向け,利子補給などの資金繰りへの支援,再生産に向けたいかだの仕立て直しに必要な経費やかき養殖事業者が加入している漁業共済掛金に対する助成,かき殻を活用した海底耕うんの実施など,産地再興に向けた切れ目のない支援に取り組んでまいります。 また,AIやIoTなどの先端技術を活用し,果樹産地における農作業の省力化を支援するため,害虫防除時に使用するドローンの導入経費を助成してまいります。

都市基盤分野

続いて,「都市基盤分野」でございます。 住生活の安定の確保及び向上に関する今後の基本的な目標や方針・施策などを定めるため「(仮称)呉市住生活基本計画」の策定を進めてまいります。 また,バス・航路の維持に向けて,引き続き支援を行ってまいりますが,令和8年度からは,現在支援している航路に加え,新たに小用~呉中央航路に対して江田島市と共同で支援を実施してまいります。

そして,河川に蓋(床版)をして道路として利用している道路床版について,老朽化による陥没事故等を防止するため,床版下面の状況調査を実施してまいります。 さらに,今後もクルーズ船の誘致を進めていくため,川原石西ふ頭にクルーズ船が寄港した際には,おもてなしとして,呉の魅力を発信するイベントを実施してまいります。

環境分野

続いて,「環境分野」でございます。 脱炭素社会の実現に向け,省エネルギー改修に係る経費を改修後の光熱費の削減分で賄うESCO事業を活用し,市民センターや学校教育施設等の照明のLED化及び維持管理を一体的に実施してまいります。 また,太陽光発電システムや蓄電池,エコキュートなど,脱炭素化・省エネルギー化につながる設備を市民・企業が設置する際の費用について助成してまいります。

さらに,教育副読本として,小学校高学年で使用している「こども環境白書」のデジタル化を進めてまいります。 そして,持続可能な循環型社会の実現のため,プラスチック資源の分別収集開始や,資源物の収集日数見直し等,ごみの減量化・資源化を促す取組を進めてまいります。 そのほか,一般廃棄物最終処分場の残余容量等の現状を踏まえて,今後の埋立搬入量を予測し,第2期運営事業の実施に向けた運営方針の策定や維持管理方法等の検討を進めてまいります。

行政経営分野

最後に,「行政経営分野」でございます。 令和8年度当初予算は,AIをあらゆる分野で積極的に活用し,より質の高い市民サービスを提供するとともに,庁内業務の高度化・効率化と職員の働き方改革を推進してまいります。 まず,業務の高度化・効率化を推進するため,AIを積極的に活用していくための職員研修に取り組んでまいります。

また,中学校の教職員の負担軽減と学習データの可視化による生徒の学びの充実のため,AIが生徒の解答を自動で採点し,集計し,分析する自動採点システムを導入してまいります。 さらに,戸籍業務の負担軽減及び効率化を図るため,戸籍の届出の審査・判断の根拠となる情報を,オンライン上で迅速にAI検索できるサービスを導入してまいります。 そして,令和7年度までの民間事業者による伴走型支援により習得したノハウやスキルを生かし,AIを活用したデジタルツールなどを導入する等,職員による全方位的なBPR(業務改革)を推進してまいります。

次に,スマートチャレンジの取組として,AIカメラによる駐車場の利用状況の可視化の実証実験などにも取り組んでまいります。 また,その他の行政改革とデジタル化の一体的な推進として,令和7年8月から開始した「書かない窓口」サービスの第2段階の取組である,来庁者が転入やおくやみ関連などの各種申請の手続において自ら記載することなく,市職員が窓口で聞き取り,入力した内容をタブレット等で確認し,電子署名を行うことで必要な手続を完了できる機能等を有する窓口支援システムを本庁1階の市民窓口課と各市民センターに導入してまいります。

さらに,市民センターで受け付ける戸籍の届出等について,本庁の市民窓口課職員がテレビ窓口システムを活用してリモートで対応することで,効率的で円滑な戸籍受付業務を進めるほか,来客数の多い広市民センターのサービス向上を図るため,番号札を発行して順番に呼び出す呼出発券システムを導入してまいります。

次に,職員・組織の活性化として,職員採用の中でも特に採用が困難となっている技術職員について,本市に採用された際に,奨学金返還金の一部を支援する制度を創設することで,市のインフラを支え,市民の生活を守る技術系人材の確保へつなげていきます。 また,民間の求人サイトや大学が独自に運用している求人就職ナビサイトへの市職員募集の広告掲載を拡充し,本市の採用情報の発信力を強化するとともに,民間が主催する就職イベントへの出展回数を拡充し,求職者との接点強化などにも取り組んでいきます。

そして,地域活性化起業人制度を活用し,各取組ごとに企業からの派遣社員を受け入れ,本市の将来を担う人材の確保に向けた取組のほか,大和ミュージアムのリニューアルオープン後を見据えたPR手法等の検討を進めてまいります。 さらに,生きがいを持って働くための意識改革を推進し,市役所の仕事は最終的には市民の笑顔のためということを再確認するための研修を実施してまいります。 そのほか,社会構造や気候等の変動により,消防に対するニーズが変化していることから,今後必要な消防力を検討するための基礎調査を進めてまいります。

 

5. 行財政改革等の更なる推進

それでは,予算の概要の2点目「行財政改革等の更なる推進」でございます。 令和8年度の取組について,三つの基本方針に沿って御説明いたします。

①効率的な行政システムの確立

一つ目が,「市民ニーズに対応した行政サービスの提供と効率的な行政システムの確立」でございます。 まず,民間事業者による伴走型支援により習得したノハウやスキルを生かし,AIやデジタルツールの導入等により,先ほども御説明した全方位的なBPR(業務改革)を進めてまいります。 また,先ほども御説明しましたが,書かない窓口サービスの充実に向けて,新たな窓口支援システムを導入するほか,マイナンバーカードの利用促進のため,行政キオスク端末やコンビニでの証明書等の交付サービスを引き続き実施してまいります。

さらに,ぴったりサービスやLINE公式アカウントを活用したオンライン手続サービスの推進や,公共施設の予約・支払・貸出しのスマート化を図るなど,更なるオンライン化・キャッシュレス化を推進してまいります。 このほか,デジタルツールを活用した自治会活動への支援や防災情報を音声・文字で配信できるアプリの運用などにより,市民生活へのデジタル技術の活用を進めてまいります。

また,「開かれた市政の推進と信頼性の確保」に向け,「呉市内部統制に関する方針」や「適正な業務の確保に向けた取組方針」に基づき,コンプライアンス体制とリスクマネジメントを引き続き強化するとともに,市民からのより一層の信頼性を確保するため,内部統制制度や外部監査制度を運用してまいります。 次に,「時代のニーズに対応した組織,職員体制の整備」でございます。「第3次呉市職員体制再構築計画」に基づく計画的な職員の採用や適正配置を推進するとともに,様々な行政需要に柔軟かつ的確に対応しつつ,機能的な組織体制を整備してまいります。

次に,「民間活力の積極的な活用」として,ESCO事業を活用したインフラ施設や公共施設の整備等を進めるほか,PPP/PFI手法を活用した公共施設の整備・管理運営の実施・検討や,アーバンスポーツ施設への指定管理者制度の導入準備,ごみ収集等の個別事務の外部委託化など,様々な事業手法の導入と事務事業のアウトソーシングを進めてまいります。

②健全な財政運営の確保

二つ目は,「健全な財政運営の確保」でございます。 まず,自主財源の確保のため,市税収納におけるキャッシュレス納付の推進や事業者への徴収事務委託による収納対策等の強化のほか,税務署等との連携などによる課税の適正化を図ります。 また,返礼品の拡充やブラッシュアップによるふるさと納税の推進のほか,未利用の市有財産の売却・貸付け等を進めるとともに,基金財産の有効活用やネーミングライツ等による広告収入の確保に努めてまいります。

次に,「呉市補助金等見直しガイドライン」に基づく補助金等の見直しに取り組むほか,緊急度・必要性を十分に検討した投資的事業の計画的な執行や,有償借地契約の見直しに努め,歳出規模を抑制してまいります。 次に,「呉市公共施設等総合管理計画」の目標の実現に向け,「呉市公共施設に関する個別施設計画」等の推進により,公共施設の集約化・複合化や,有利な財源を活用した除却など,公共施設等の「量」と「質」の適正化を図ります。 また,公共施設の計画的な長寿命化を推進するため,市民サービスを提供する上で基幹的な施設である市民センターを始め,文化スポーツ施設や学校等の大規模改修,耐震化などを計画的に進めてまいります。

③職員の意識改革と能力開発

最後に三つ目の,「職員の意識改革と能力開発」でございます。 令和5年1月の「市長のイクボス宣言」や,「呉市職員働き方改革推進プログラム」に基づき,先ほども御説明しましたAIやデジタルツールの活用,さらにはBPR(業務改革)の推進等により,「業務の改革・改善」,「長時間勤務の是正」,「働きやすい職場環境の整備」及び「持続可能な組織体制の整備」に取り組む,引き続き職員の働き方改革を推進してまいります。

次に,人材育成に向けた職員採用を強化するため,先ほども御説明しました技術職の新規採用者向けの奨学金返還支援制度を創設するとともに,職員採用特設サイトの拡充や就職フェアへの参加等を実施します。 また,地域課題の解決や地域活性化を推進する国の地域活性化起業人制度を活用し,企業からの派遣社員の受入れを進めてまいります。

次に,職員の育成と能力開発を図るため,市役所の仕事は最終的には市民の笑顔のためということを再確認するための研修を実施するとともに,国の機関等への職員派遣の機会を確保することにより,多様化する市民ニーズに的確に対応できる職員の育成や生きがいを持って働くための意識改革に努めてまいります。 また,県のデジシップひろしま人材シェア制度の活用による専門人材の受入れや,AI活用研修の実施により,職員のデジタルに関する知識の底上げやデジタル技術の活用による業務改善に努めてまいります。

 

6. 企業会計の概略

次に,企業会計について,概略を申し上げます。 病院事業につきましては,安芸灘島しょ部唯一の救急告示病院である公立下蒲刈病院を運営しており,地域に根差した公的医療機関として,「回復期機能及び在宅医療の提供の役割」を担ってまいります。

水道事業につきましては,安全で安心な水道水を安定的に供給するため,施設の統廃合やダウンサイジング,老朽化した施設や管路の改築更新を計画的に進めることにより,健全な事業経営の維持に努めてまいります。 工業用水道事業につきましては,重要な産業基盤として今後とも低いコストで安定供給を継続してまいります。 下水道事業につきましては,衛生的な環境の中で快適な暮らしが確保できるよう,老朽化した施設や管きょの計画的な改築更新を行うとともに,安全で安心なまちづくりを目指して浸水対策を推進してまいります。

 

7. 結びに代えて

以上,呉市の令和8年度当初予算の概要につきまして御説明いたしました。 先ほど申し上げましたが,私にとりまして令和8年度の予算は,市長3期目の最初に編成する予算です。 過去最大だった昨年度を上回り,これまでで最大の予算規模となりましたが,喫緊の課題である人口減少対策に対して全庁を挙げて取り組むとともに,引き続き世界一魅力的な「呉」を目指していくために,必要な額の予算を計上したことなどによるものでございます。

議会の皆様方,市民の皆様方におかれましては,御提案しました令和8年度予算について御理解と強いお力添えを賜りますようお願い申し上げまして,令和8年度予算の総体説明を終わらせていただきます。

以上

さいごに

いかがだったでしょうか?

来月よりこの予算案について、呉市議会における審議をおこなっていく予定となっており、私はその審議に備え、議案研究に努めてまいります。

また市民の皆様にも関心をお寄せいただくために分割してその予算案の詳細を発信していきたいと思っておりますので、私の各種SNSやこのブログをご覧いただきたいと思います。

【公式ホームページ】https://www.saekikoichiro.com/

【インスタグラム】@saekikoichiro

ぜひお気づきのことやご意見をお寄せください。


予算について詳しくは以下のリンクよりご覧ください

令和8年度 当初予算案【市長概要説明】

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佐伯 こういちろう

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選挙 呉市議会議員選挙 (2027/04/30) - 票
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