2025/12/1
新宿区児童相談所の方針転換について質疑💡
本日の新宿区議会文教こども家庭委員会では、「区児童相談所の設置に関する方針変更」について報告があり、各委員から様々な質疑がございました。
私自身、これまで何度も区児相のあり方や里親による家庭的養育について質疑してきたこともあり、今回の報告はとても重要なテーマでした。
■ 都が新宿区内に“分室”を設置
もともと新宿区は、都と区の二層体制による情報共有の遅延などによる事故などが起きないようにという目的で、将来的に区独自の「区児童相談所」を作る方向で検討を進めていましたが、
令和5年に東京都の児童相談センター内に新宿区こども家庭支援センター分室が設置されたことで、これまでの二層体制の課題が改善された とされています。
分室の職員と区の職員が一緒に動けるようになり、対応スピードが上がったこと(令和4年度は2日以内に対応できていた案件が26%程度だったのが50%以上に向上)や、新宿区の地域特性への対応(住民票の有無に関わらず発生地での児童相談対応が求められる。)などの理由から、
今回は「区児相の設置しないこととし、分室を活用していく」という方針が示されました。
東京都児童相談センターも視察させていただき、担当課長とお話をする上で都と区の連携が格段にしやすくなり二層体制の改善に分室の設置が大いに役立っていると感じたこともあります。
方針変更の理由については理解をしていますが、そのうえで気になる点をいくつか質問しました。
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■ 一時保護所の“満床問題”は大丈夫?
資料には「都内の一時保護所は常に定員をこえている」と書かれていました。
もし本当に保護が必要な子どもを守れない状況があるとすれば、それは非常に重大な問題です。
私は、区児相を持たない事で新宿区民で対応が必要なこどもが支援を受けられなくなる、保護ができなくなる、というようなリスクが大きくならないか? と質問しました。
区からは「都児相が新宿区内に限らず、都全体の調整で対応している」「里親委託なども活用している」との答弁がありましたが、
この問題は継続してチェックしていく必要があると感じています。
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■ 新宿区は“区外児童”が8割
印象的だったのは、対応している子どもの 約8割が他区のお子さん だということです。
新宿区は、ホテルや繁華街など「発生地としての役割」が非常に大きく、
住民票に関わらず通告があれば区が動く必要があります。
その結果、
• 他区の子どもの対応に多くの時間が取られる
• 区内の子どもの対応に影響が出る可能性がある
という実態が見えてきました。
この点は、新宿区特有の重要な課題だとあらためて感じました。
特定妊婦への対応も新宿区内では多く発生します。
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■ ICTを活用した虐待対応の“即時性”
虐待対応ではスピードが命です。
区では今年度からICTを活用した連絡体制を構築しています。
• 学校から連絡があった際に職員がタブレットを持ってその場で状況を撮影
• 即時に児童相談所と共有
といった ICTを使った新しい運用 が始まっています。
以前は写真を持って児相へ説明に行っていたとのことで、大きな効率化です。
さらに、東京都も令和7年度から、
児童虐待に関する情報を警察とリアルタイムで共有できる仕組み を導入しています。
全国でも先進的な取り組みが始まっている為、新宿区としても動向を注視していく必要があります。
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■ 区児相を持つ区との“格差”は?
私は、区児相を設置している自治体と、設置していない新宿区とで
対応のスピードや一時保護の確実性に差が出ないかを質問しました。
区としては「格差は生じない」との見解でしたが、
実際には自治体ごとに体制が大きく異なるため、今後も注視したいポイントです。
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■ 最後に
児童虐待は、命に関わることもある非常に重いテーマです。
どの子にも必ず支援が届くように、
・分室の運用状況
・一時保護の逼迫
・ICTの活用
・警察との連携
など、私自身もしっかり追いかけていきます。
今回の方針転換は一定理解しつつも、
「安心して子育てできるまち」「子どもを守りきれるまち」を実現するために、
これからも丁寧に議論を続けていきたいと思います。

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