🏙 新宿区の民泊対応を視察しました 〜違法民泊への厳正な対処と今後の課題〜

みなさまこんにちは！
新宿区議会議員のおやまだ静香です。
本日は文京区議の皆さまに新宿区役所に来ていただき、新宿区の民泊政策に関する視察が行われました。
私も同席し、これまでの経緯や現状、そして今後の課題について説明を受けました。

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🏠 民泊ルールの経緯と新宿区の取組

新宿区では、民泊をめぐるトラブルが社会問題化しはじめた平成28年から、早い段階で「民泊問題検討会議」を立ち上げ、8回にわたって議論を重ねてきたとのことです。

平成29年12月には、住宅宿泊事業法（いわゆる民泊新法）に上乗せする形で区独自の条例を制定。
営業できる日を金・土・日のみに制限し、住居専用地域でのトラブル防止を図っています。

さらに、わかりやすく新宿区の民泊制度を説明するために、
「新宿区住宅宿泊ルールブック」を作成。
令和7年2月には改訂版を行いました！

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📈 届出数と苦情件数の推移

新型コロナの影響で一時は件数が減ったものの、
コロナ終息後には再び増加傾向にあります。
• 令和3年：約1,500件
• 令和7年7月：約3,200件
• 令和7年9月：約3,391件

これに伴い、苦情件数も増加しており、令和7年度は9月時点で既に600件を超えているとのこと。

内容としては、
ごみ出し、たばこの煙や吸い殻、夜間の騒音、平日営業の疑いなど、
住民生活に直接影響を与える事例が多いそうです。

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⚖️ 違法民泊への対応と業務停止命令

苦情増加を受けて、区は今年度から一層厳しい対応を進めています。
住宅宿泊事業者には2か月ごとに都への定期報告義務がありますが、
2回連続で報告を怠った30事業者52施設に対して業務改善命令を発出。

それでも改善が見られなかった事業者には、
30日間の業務停止命令を行いました。

停止命令の5日前に通知を行い、宿泊者のキャンセル対応など考慮して停止措置を実施。
停止期間中には職員が22施設を確認にまわり、
もし命令に違反した場合は「業務廃止命令」まで行う厳正な姿勢です。

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💻 公表と透明性に関する課題

私は視察の中で、次のような質問をさせていただきました。

「業務停止命令を受けた事業者はHPで公表されるとありますが、10月12日付では“該当なし”と表示されていました。
これは停止期間が終わったためでしょうか？
停止命令まで至る事業者は悪質なケースが多いと思いますが、期間終了後に履歴が消えてしまうのは、住民から見て不安ではないでしょうか？」

これに対して、区からは次のような説明がありました。

「業務停止したことを区民に知らせるための掲載であり、制裁を加えるために行うものではないという考えのもと掲載するため、業務停止期間が終われば掲載も終了する」

つまり、過去の履歴を継続的に公表することはしないということのようです。

透明性と住民安心の両立という点で、今後の検討が望まれます。

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🌐 ポータルサイトとの連携について

続いて、ポータルサイトとの情報共有についても質問しました。

民泊を利用する人のほとんどがAirbnbなどのポータルサイトを使うのではないかと思うが、ポータルサイトとの連携は？

「違法民泊へは海外のサイトなどを通じて予約しているようです。
Airbnbなど大手サイトについては国が指導権限を持っており、比較的適法な事業者が多いです。
ただし、その中にも違法とみられる民泊が掲載されることもあるため、区としても国に対して適切な指導を要望しています。」

つまり、自治体が直接Airbnbなどに削除要請や警告表示を行う権限はなく、
国の指導に依存しているのが現状とのこと。

一方で、悪質な違法民泊は、そもそもポータルサイトを使わずに、
独自サイトやSNS経由で集客しているケースも多いようです。

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🔍 今後の課題と感じたこと

今回の視察を通じて感じたのは、
新宿区は「現場主義」、今ある制度をフル活用しての実査・監視・指導を徹底しており、
違法民泊に対して厳正に対応する姿勢があるということ。

一方で、
• 公表の透明性（履歴の残し方）
• ポータルサイトとの連携強化
• 海外サイト経由での予約監視体制
など、制度的に自治体の権限を超える部分も多く、
国・都・区・プラットフォームの四者連携が今後の課題だと感じました。

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✍️ まとめ

民泊は観光振興と地域活性のチャンスでもある一方、
住民の安心・安全を守るためのルール運用が欠かせません。

新宿区の取組は、
その両立を図るための「実践的モデル」として参考になるものではないでしょうか？

引き続き、文京区をはじめ他自治体とも情報共有を進め、
安心して暮らせるまちづくりに生かしていきたいと思います。

#新宿区議会議員
#日本維新の会