2022/12/18
先日の特に無党派議員のいじめ再調査委員選任に関する一般質問がとても残念でしたので、旭川市民の議会議員監視の一助となればと思い、私見を述べます。
どうしたら、民衆裁判を排斥し正義と真実に基づいて人が人を処罰することができるのか。私たち人類は、様々な過ちと努力の歴史を繰り返してきました。
この趣旨は、第三者委員会制度にも反映されています。いじめ防止対策推進法上の第三者委員会でも、緻密な衡量の結果、同法ガイドラインで、その委員選任にあたっては、中立性確保のため、人的関係と利害関係で一定の制限をしつつ、専門性ある人材確保と判断内容の公正確保のため、ある程度の幅(直接の人間関係と特別の利害関係)をあえて設けています。
旭川市議会附帯決議もこれを踏まえています。当然ながら、市長や担当部署もこれらに基づき再調査委員を適正に選任しています。
ところが、同議員は、このような議論や背景を一切考慮せず「某週刊誌発行書籍に、専門家として『本件はいじめ』と寄稿した委員が選任されているから、市民から見て委員選任の中立公正が害されている」旨の批判をしました。
これは、短絡的に「第三者委員会委員にはこれまで本件と一切無関係だった者を選任しなければ中立公正でない。市長は、民衆のイメージ世論に従った委員を選任するのが正義だ」などと主張していることに他なりません。
この主張は、そもそも本件に無関心だった一流専門家選出との無理難題を押し付けているのみならず、何より、上記中立公正性確保のためのガイドラインを含む私たち人類が培ってきた様々な努力や理論を無視し、市民がガイドラインの法理を理解するための議員としての責務も放棄し、法的論理的分析なく大雑把なイメージで情緒的に大衆に訴えるものと評価せざるを得ません。
以上、私は、この主張が、同議員の、法学や第三者委員会制度論への不見識、不勉強に基づく誤りであると考えます。何かを擁護する結論ありきの恣意的主張とすら感じます。
旭川市民が、このような誤りの主張や報道に惑わされず、一流の専門家による中立公正な再調査を冷静に見守ってくださることを、切に願っています。
批判するなら、安易なイメージ戦略ではなく、予めしっかりと法的理論や背景事情を勉強し、そこからガイドラインと附帯決議を掘り下げ、緻密な利益衡量などより分析的かつ論理的批判をして欲しかったです。
報道についても、事実の報道のみではなく、わが国の良識ある言論の府として、是は是非は非として、ガイドライン等の説明と論理的かつ公正な論評を加えて欲しかったです。
なお、世の中には折に触れて前職を吹聴しつつ上目線から市長を批判する勘違い先生もいるようですが、私は兼職する弁護士との肩書を一般質問で示したことは一度もありません。
なぜなら、正義と真実を追求する法的精神(リーガルマインド)とは、常に論理を求め事実の前に謙虚な「権威でものを言わない強さ」であることを憲法学を通じて学んだからです。

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