2025/5/26

若手起業家育成施設
【つつみ】
同施設については、令和5年第2回定例会にて一般質問をさせていただきました。おおむね29歳以下の学生等の若者を対象とし、本市における若者の地域定着や雇用の創出を目的に、若者が気軽に立ち寄り、起業に関する知識の学びの場や、同じ創業意欲を持つ若者等が出会うことのできる場、思考やアイデアを磨くことのできる交流の場等を提供する施設として御説明いただきました本施設は、若手起業家育成拠点施設としての役割を果たすために必要となる機能の検証及び分析をするための試験的オープンだとし、今月、3月下旬までの約6か月間プレオープンでしたが、その検証分析結果を教えてください。
【商工労働観光部長】
若手起業家育成施設オオイタミライベースは、令和5年9月24日から本年3月20日までをプレオープン期間としていますので、2月末時点の実績により御答弁させていただきます。
本施設の登録会員数は303人、利用者数は延べ715人、そのうち、14回開催したセミナー等のイベントへの参加者は延べ270人となっております。
また、利用者アンケートにおける施設満足度については、自分の意識を変えるのにとても役立ったや、実際に起業している方の生の声を聞いて自分に落とし込むことができたなどの高い評価をいただいているところであり、オオイタミライベースの必要性や有効性が確認できたものと考えております。
利用実態から考察しますと、新年度に本格実施を予定する施設の概要につきましては、セミナー等が開催できる共有スペース、ミーティング等に使用する個室スペース等が必要で、週末、祝日は開館し、開館時間は11時頃から20時頃までとすることが利用者ニーズに即しているものと考えております。
セミナー等のイベントの内容につきましては、アントレプレナーシップの醸成や起業に関する実践的な学びなど幅広いテーマで開催いたしましたが、参加者へのヒアリングによると、利用者同士交流を深めることができたとの意見があった一方で、若者に起業という選択肢を知ってもらい、アントレプレナーシップを醸成するという間口の広いテーマでは、起業に目的を絞った参加者のニーズには応えられないという意見がありました。
新年度の本格実施を目指す上で、本市の創業支援施設である大分市産業活性化プラザとの位置づけの違いを整理し、役割分担を明確にする必要があるものと考えております。
本市といたしましては、3月20日までのプレオープン終了後に最終的な検証分析を行い、設置場所、広さ、運営時間、定休日などの施設の概要、施設の目的、セミナー等のイベントのテーマなどについて十分に精査し、新年度のオオイタミライベースの本格実施に向け準備を進めてまいりたいと考えております。
【つつみ】
御答弁ありがとうございました。ぜひ最終的に検証分析をしっかり行っていただくようにお願いします。
次に移ります。
本施設が仮に国、県、市や民間事業者が行う施設と同じような機能を有する施設となると、行政機関が類似性の高い事業を複数行うことになったり、民間事業者の経済活動を阻害するなどの懸念があることを示しました。その上で、今日まで、他都市の類似事業の事例を観察しているとお聞きしていますが、その観察を得た洞察とプレオープンの分析検証結果を合わせて、今後どのような事業にしていくとお考えか、教えてください。
【商工労働観光部長】
他都市の事例につきましては、九州内では、福岡市のfgnや、熊本市のXOSS POINT、北九州市のCOMPASS小倉などがあり、これらの施設では支援者や資金提供者などから成る起業家コミュニティーを中心に据えた施策展開が行われ、起業家を生み出す体制が充実していると伺っております。
一方、本市では、企業に関するイベントやビジネスコンテストは定期的に開催されているものの、起業家コミュニティーの活動は低調であります。しかしながら、今回のプレオープン期間中において、利用者同士が起業に関するアイデアに意見を出し合い、ブラッシュアップする姿や、起業を検討している若者が支援者に事業の収益化に関して相談する姿などが見受けられ、新たな起業家コミュニティーが形成される兆しも見え始めてきたところでございます。
こうしたことから、新年度に本格実施を予定するオオイタミライベースでは、若者同士が出会い、交流を深め、情報共有及び情報発信ができるコミュニティー機能とともに、専門アドバイザーによる相談体制の充実、起業に関する知識を蓄積し発表できるビジネスプランコンテストのようなイベントの開催などが求められるものと考えております。
また、学生のための起業セミナーであるオオイタミライトークや、おおいた学生ビジネスプランコンテストをオオイタミライベースの事業と統合し、より効果的な事業展開を行ってまいりたいと考えております。
こうした取組を通じ、若者の創業マインドの醸成及びシーズの発掘と育成、さらには若者の地域定着と雇用創出を図り、本市の持続的な経済発展に寄与できる施設にしてまいりたいと考えております。
【つつみ】
御答弁ありがとうございました。事業を効果的に実施するため、コミュニティーに注目して域内のリソースを最大限活用しつつ、主体としてベンチャーキャピタルを含む資金提供者を盛り込むような構造には賛同いたします。
他都市の事業をそのまま本市に実装しても、本市が置かれた文脈が異なるので、その都市で見られた効果が見られない可能性が高いということは認識する必要がありますが、その上で、私はこの事業について3つの視点を持つことにより、より高度な事業の組立てができると考えています。
1、活用されていない知的財産の活用です。日本の研究機関の国際的な地位は相対的に近年低下傾向にあり、そのこと自体も大きな課題ですが、各研究機関や民間事業者で活用できていない特許を含む知的財産が多いことも大きな課題で、そこにアプローチするという視点です。大学発ベンチャーの議論もここに入ってくると思います。
2、規制緩和の国への申請です。過去にも、無人自動運転移動サービス空飛ぶ車や高度人材の獲得という分野で提言を行っていますが、特定の産業領域において、本市が日本を先導するという考え方に立脚する視点です。市長の進められる脱炭素もこの範疇に入ってくると考えます。
3、起業家精神の教育です。2022年11月、国によりスタートアップ育成5か年計画が策定され、小中学校や高校への働きかけを強化することが明記されましたが、国の取組は、主として大学生以上を対象として、都市部で教育的な意味合いの強いセミナーを開催するにとどまっている印象を持っています。本市としては、この国の動きに先駆ける形で、先進的に起業家精神の教育を展開するという視点です。
以上、ただいま説明させていただきました3つの視点を事業に、本市の文脈で調節した形で実施することを要望いたします。
次に移ります。その事業の目標や成果指標を教えてください。
【商工労働観光部長】
若手起業家育成施設オオイタミライベースは、若者が進学や就職などの人生の岐路に立った際に、起業を1つの選択肢として身近に意識できるようになるなど、若者の起業に対する機運の醸成を図り、若者の地域定着や雇用の創出を目指す施設です。
こうしたことから、プレオープン期間には、本施設を少しでも多くの若者に認識してもらい、利用してもらうことを目標としておりました。
新年度の本格実施に向けては、プレオープンの利用実績、利用者の声、必要な機能、大分市産業活性化プラザとの役割分担などを整理した上で、今後改めて検討し、適切な目標、成果指標を設定してまいりたいと考えております。
【つつみ】
御答弁ありがとうございました。ぜひプレオープンの検証分析結果、他都市の事例の観察、私の要望も踏まえまして、今後改めて検討いただきますように要望します。
地域活性化起業人
【つつみ】
次の質問に移ります。
地域活性化起業人という制度について本市の見解を伺います。
私は市外からの新しい知識の移入は、本市の経済、社会の持続的な発展のため極めて重要だという立場で、複数回、一般質問をさせていただきました。例えば、令和3年第2回定例会において、県内他都市で発生した村八分訴訟に言及し、開かれたコミュニティーの形成について、令和4年第1回定例会においては、企業立地政策という文脈で知識労働者の流入について、令和5年第1回定例会においては、自治体デジタルトランスフォーメーションとデジタル田園都市国家構想という文脈で、外部人材の活用と人材確保について本市の見解を伺いました。
そのような中にあって、国も地方への人の流れを創出、拡大しようと複数の事業を行っています。例えば、本市も受入れを行っている地域おこし協力隊については、国は特別交付税措置の拡充を行い、制度をより充実させることで、地域おこし協力隊隊員数を増加させることを目標にしています。同様の視点で、地域活性化起業人という制度についても国は拡充を行うこととしています。この地域活性化起業人については、本市では受入れ実績がないと伺っています。
総務省は、民間企業の社員に地方自治体での副業を後押ししようと、月4回ほど自治体で働き、地域、行政の課題解決に必要なノウハウを提供してもらう企業が自治体に人材を派遣する地域活性化起業人に副業型を新設します。
初めに、この制度について概要を教えてください。
【総務部長】
地域活性化起業人制度につきましては、地域の経済循環の促進、地方への人の流れの創出、拡大を一層進めるため、令和6年4月1日より制度が拡充される予定となっております。
現行の制度につきましては、地方公共団体と企業が協定を結び、企業が地域活性化に向けた活動に従事する社員を派遣する制度となっておりますが、今日の企業人材の副業ニーズを踏まえ、地方公共団体と企業に所属する個人間の協定に基づき、副業としての派遣も今回対象とされたものであり、副業報酬最大100万円を含め、派遣に要した費用などを負担した当該地方公共団体が現行の制度と同様に特別交付税の措置が受けられるものでございます。
【つつみ】
御答弁ありがとうございます。制度の概要は理解できました。
次に移ります。本市の今後の受入れの方向性を教えてください。
【総務部長】
本市では現在、民間企業等の経験者枠採用を行い、民間企業等で培われた経営感覚や専門知識を高い意欲を持って市政の様々な場所で生かすことができる人材の確保に努めているところです。
今回の地域活性化起業人の制度改正については、観光振興や地域産品の開発、販路拡大などの知見に富んだ民間人材の受入れの枠組みが拡充されることから、地域独自の魅力や価値の向上を図る事業を進めていくために有用な点もあると考えています。
一方で、この制度の活用については、募集を行う地方自治体側の事業において外部人材を活用する効果等の整理を行うとともに、企業側においても、応募する事業に対し、派遣する人材の精査を行った上で、人材の育成、キャリアアップなど企業が期待するメリットにも合致する必要がありますことから、双方のマッチング等を慎重に行う必要があると考えています。
今後、関係部局と連携し、こうした課題の整理を行う中、本市の人材確保の選択肢の一つとして当該制度の活用について調査研究してまいりたいと考えております。
【つつみ】
御答弁ありがとうございます。ぜひ、他都市の受入れの手法などを含めて調査研究していただきまして、費用対効果を見定めていただきますようにお願いします。
また、同時並行的に、本市が必要な事業を行うに当たり、不足しており、外部から流入が必要な知識の洗い出しを行っていただき、地域活性化起業人の活用を含め、その知識の獲得に努めるように要望いたします。
給食費無償化
【つつみ】
次に移ります。
小学校給食費無償化について伺います。
国は、昨年6月に示したこども未来戦略方針の中で、学校給食費の無償化の実現に向けて、学校給食費の無償化を実施する自治体の実態を調査し、その上で課題の整理を丁寧に行い、具体的な方策を検討するとしています。
このような中、本市としては、国の動向を注視する小学校の学校給食費無償化について、実施手法等の課題を整理してこられたと思います。また、本市は中学校の給食費無償化を含む新規事業や既存事業拡充のため、事業見直しを行い、財源の確保を行うとしています。
そのような財源の組替え作業を行いつつある現時点で、小学校給食費の無償化についての見解を教えてください。
【教育部長】
少子化が進行する中、昨今の物価高騰の影響により、子育て世帯の家計が圧迫されており、子育て支援や少子化対策は本市にとりましても喫緊の課題となっております。
このような中、本市教育委員会といたしましては、教育費や食費等の負担が小学生と比較して大きくなる中学生について、優先的かつ重点的に対策を講じるべきと考え、中学生の学校給食費の全額を令和5年度3学期の給食提供分より無償化し、中学生がいる子育て世帯の経済的負担を軽減することで子育てしやすい環境の整備を図ったところでございます。
小学生の学校給食費無償化につきましては、さらなる財源の確保が課題となっておりますことから、引き続き、市長部局と連携を図りつつ、財源の確保に努めるとともに、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
【つつみ】
御答弁ありがとうございます。私はこれまで子育て支援について複数回、一般質問させていただきました。例えば、令和5年第3回定例会においては、3歳児未満の保育料無償化、高校授業料無償化、習い事、塾代助成事業の拡充について、令和5年第4回定例会においては、学童保育の長期休みの昼食について、アプリの導入可能性と小中学校における新しい休暇制度であるラーケーションについて伺いました。これは、子育て支援を含む未来に対する投資を積極的に行うことは、本市の持続可能な発展に必要不可欠だという認識を持っているからです。
この認識を裏づけるかのごとく、県は今年秋に策定予定である新長期総合計画に向けて、令和5年8月から9月にかけて実施された全高校生オンライン調査によると、回答者の力を入れてほしい県政の分野で、子ども・子育て支援が55.1%と、2位の24.5%を示した医療・健康づくりに大きな差をつけて、最も高い数字を示しました。これは県の調査でありますが、本市の未来を担う若者の多くがこの分野での支援を求めていることを念頭に、必要な事業を県とも連携を模索しながら、本市としても積極的に行う必要性があることを意味しています。
また、子育て支援の先進地である大阪市においては、令和2年度から令和4年度まで、新型コロナウイルス感染症拡大という厳しい社会情勢を受け、臨時的措置として小中学校の給食費無償化を行って、令和5年からは臨時的措置ではなく本格実施を行っています。
このような大阪市を含む先進地での取組を参考にしつつ、小学校給食費について、現在の負担を割り引いたり、第2子以降は無償化、あるいは負担を割り引くなど、小学校給食費無償化に向け、複数の可能性があることを踏まえ、市長のさらなる子育て支援、少子化対策のため、事業の組立てを要望させていただきます。
地域防災
【つつみ】
次の質問に移ります。
地域防災について伺います。
本市は津波、洪水、土砂災害などの事態に備え、115か所の緊急避難場所を指定しています。そのリストを拝見しますと、風水害には対応しているが津波には対応していない指定緊急避難場所があり、その避難場所が連続して位置することで、津波に対する避難場所という視点で空白の地域があるように見えますが、この地域の住民の方の津波への対応を教えてください。
【総務部長】
本市では、津波の浸水想定区域内で強い地震や長時間の揺れを感じた場合には、津波警報の発表を待たずに、沿岸部等から直ちに離れ、津波浸水想定区域外のより高い場所を目指して避難するよう周知しております。その上で、津波浸水想定区域外への避難が困難な場合は、津波避難ビルなど、近くのより高い場所を目指すようにも周知しているところです。
【つつみ】
御答弁ありがとうございます。ここで再質問させてください。
津波の際にどのように行動すべきなのか、分かりました。しかし、東日本大震災の際には、津波が引かなかったり、救助が遅れたりすることで、津波避難ビルに数日間にわたり滞在しなければならない事態が発生しました。津波避難ビルには長時間滞在することが難しい方がいらっしゃる中にあって、この部分にしっかりと対応しなければ、津波に対する避難場所の空白地域にお住まいの市民の方に向けた対応としては十分でないように思います。本市のこの部分の対応を教えてください。
【総務部長】
津波避難ビルに緊急避難した場合、本市に発表された津波警報が解除されるまでは、安全確保のため、そのビルにとどまっていただく必要があります。その上で、津波警報が解除された後に、周囲の安全を十分に確認してから、浸水想定区域外の指定緊急避難場所まで移動していただくことになります。このようなことから、日頃から、すぐ手に取れる場所に水や非常食などの非常持出品を準備しておくように我が家の防災マニュアルなどで周知しているところでございます。
【つつみ】
御答弁ありがとうございます。今の御説明でも、数日間の滞在に耐えられるのかはやや疑問でした。津波避難ビルに駆け込んだ後の行動方針をそれまでの備えとともに改めて検証して、地域の方々に折に触れて説明いただくようにお願いします。
次に移ります。
指定緊急避難場所の中には高台に位置する場所もあり、津波の際には有利に働きますが、斜面が崩落するなど、本当に避難場所としていざというときに安全かどうか不安というお声をいただきました。
そこで、選定基準を教えてください。
【総務部長】
指定緊急避難場所は、本市地域防災計画の避難場所指定計画により、被災が想定されない安全区域内に立地する施設、もしくは安全区域外に立地するが災害に対して安全な構造を有しており、想定される水位以上の高さに避難者の受入れ部分を有する施設であって、災害発生時に迅速に避難場所の開放を行うことが可能な管理体制を有するものを指定することといたしております。また、市有施設を基本として、地域バランスを考慮して選定いたしております。
【つつみ】
御答弁ありがとうございます。恐らく、内閣府の指定緊急避難場所の指定に関する手引きを基に選定されているものだと思っています。
しかし、指定緊急避難場所によっては、土砂災害警戒区域に囲まれるような場所もありました。これは、土砂災害警戒区域に囲まれてはいけないという基準は設けられていないからです。このような場所では、避難するまでに通路を塞がれる可能性もあり、いざというときに避難しにくいということも想定されます。
市としては、このように各地域の実情に応じ、課題の洗い出しを行いつつ、地域の方に引き続きの情報共有と、市が地域防災でより積極的に御協力いただきますように要望いたしまして、私の質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました。
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