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【奈良公園K-POP反対に関する修正案提出】修正案について、提案者5人を代表して提案理由説明し...

2024/12/16

【奈良公園K-POP反対に関する修正案提出】

修正案について、提案者5人を代表して提案理由説明しました。 
修正案は、賛成少数で否決となりましたので、原案通り、奈良公園K-POPに関連する予算も含め、可決されました。 
修正の趣旨を踏まえて、費用減額に努めていただけるか、私達としては、引き続き注視してまいります。

提案理由説明は、以下になります。

……………………………………………… 
北葛城郡選出 奈良県議会議員の若林かずみでございます。 
令和六年度奈良県一般会計補正予算(第四号)に対する修正案について、提案者を代表いたしまして提案理由をご説明させていただきます。

本補正予算案には、奈良県・韓国忠清南道交流事業の一環として、来年2025年10月18日、奈良公園においてK―POPアーティストによるコンサートなどを実施するという日韓音楽交流イベントの開催事業費が計上されています。

そして、この日韓音楽交流イベント開催事業は、総額約2億7,500万円の費用が見込まれるものです。

この事業は、日韓国交回復60周年及び奈良県・忠清南道友好提携15周年を記念して開催されるものであり、奈良県と韓国・忠清南道との友好提携の経緯から考えますと、文化振興や国際交流など、日韓交流イベントを開催すること自体は重要と考えます。

しかしながら、 
今回の日韓音楽交流イベント事業に2億7,500万円もの県の財源を投入することが果たして妥当なのでしょうか。4つの観点から検討してみました。

1点目、今回の音楽交流イベントの費用対効果について

まず、2億7500万円という費用を削減することにより県民の理解を得ることができないか考えましたが、忠清南道側からステージや音響、照明などについて細かい仕様が示されているため、費用の減額は難しいと思われます。 
次に、有料イベントにしたり、グッズ販売することによって、県民の理解を得ることができないかとも考えました。しかしながら、これも忠清南道側の事情で、営利目的のイベントにはできないという事情があり、グッズ販売についても現段階ではできないと考えられることから、このような手法により、県の財源による負担を軽減し、県民の理解を得ることは難しいと思われます。

とすれば、本事業の費用としては、やはり総額2億7,500万円が見込まれるわけですが、果たしてそれだけの費用を投じるに値するだけの効果があると言えるのでしょうか。

この音楽交流イベントは、来年2025年10月18日、たった一日だけのイベントです。 
今後に残るような形のイベントにするということですが、現時点で具体的に示されておらず、一過性のイベントに終わる可能性が高いのではないでしょうか。

そして、県の財源を使うのであれば、まずは県民がその便益を享受すべきところ、この音楽交流イベントで予定される9,000人の観客を、県民に限定するのか、もしくは、県外の方も対象とするのかなど、現時点では決まっておらず、県民が便益を得ることができるとは限りません。

また、KPOPアーティストのライブを通じて、若年層の国際的視野を広げる機会を得るという狙いもあるようですが、若年層の興味が多様化していることからすれば、必ずしも、このような効果が上がるとは限りません。一定の友好交流の成果が上がる可能性があるにしても、2億7,500万円もの県の財源を投じただけの友好交流の効果を上げることができるかについては疑問が残るところです。

2点目、他の友好提携都市とのバランス

今回の音楽交流イベントは、他の友好提携都市との交流イベントと比べてバランスが取れていないのではないでしょうか。

まず、スイスのベルン州とは、友好締結を締結して来年で10周年。ベトナムフートー州とは今年で10周年。また、中国の陝西省(センセイショウ)とは、忠清南道と同じく再来年の2026年で15周年です。これらの友好提携都市について、忠清南道のような交流イベントがあるわけでもないことからすると、今回の音楽交流イベント事業は妥当性を欠いていると言えるのではないでしょうか。

そして、この音楽交流イベントは、奈良県と韓国・忠清南道との15周年の事業ということですが、来年2025年は14年目にすぎません。奈良県と韓国・忠清南道とは、5周年、10周年のときには、特に大きな交流事業をすることもなかったところ、あえて、14年目に、15周年イベントとして、総額2億7,500万円もの税金をかけて実施することは唐突に過ぎるのではないでしょうか。

3点目、事実上中止とされた天平祭とのバランス

今年度から奈良県が運営費を負担しないこととした「平城京天平祭」と比べると、今回の音楽交流イベント事業を実施することは合理性を欠くのではないでしょうか。

奈良市平城宮跡で実施していた「平城京天平祭」の来場者数は、昨年春が3万8,500人、夏が5万6,000人、秋が2万3,000人で、年間にすると、合計11万7,500人です。そして、その事業費は1億3,300万円でした。

天平祭と今回の音楽交流イベントを比較すると、 
事業費については、今回の音楽交流イベントが2億7,500万円、他方、天平祭が1億3,300万円。天平祭は、約2分の1の県負担です。 
そして、来場者数については、今回の音楽交流イベントが9,000人であるところ、他方で、天平祭が昨年実績で年間約11万7,500人と、約13倍の来場者数です。 
単純に数字を割って計算した場合、天平祭は、今回の音楽交流イベントの26倍の効果があることになります。

そして、そもそも、平城京天平祭は、日本の原点であり、日本文化の発祥の地である、この奈良において、お祭りを通して、日本の国の始まりを改めて感じていただくとともに、日本人としての原点に返り、日本人としての心を取り戻していただくことを目的とする貴重なイベントです。このイベントに対する県の運営費負担を中止しておきながら、イベントとしての効果が薄い今回の音楽交流イベントを実施するのであれば、費用を削減するか、もしくは収益を上げて費用に補填するなどの工夫がなければ、県民の理解を得るのは難しいのではないでしょうか。

4点目、奈良公園という会場の妥当性

今回の音楽交流イベントを奈良公園という場所で実施することは妥当なのでしょうか。

奈良公園春日野園地・浮雲園地は、鹿の生息地です。その場所に、大型ステージを設置して9,000人もの観客が来場すると、鹿の餌場が踏み荒らされてしまう可能性があります。また、屋外ステージの音楽イベントは、騒音問題も懸念され、周辺住民や、周辺の飲食店・ホテル経営者から理解が得られない可能性も高いのではないでしょうか。

とすれば、奈良公園という会場選定についても疑問が残るところです。

以上のように、今回の補正予算に計上されている日韓音楽交流イベントについては、4つの観点から検討しましたが、現段階の手法では、決して県民の理解を得ることはできません。 
そして、山下知事は、常々、イベントについては「一過性のものとせず」とおっしゃっていたことからすれば、今回の音楽交流イベントのように一過性に終わる可能性が高い事業を推し進めるのはいかがなものでしょうか。 
費用対効果を重視して、多くの事業を執行停止されてきた山下知事からすれば、今回の音楽交流イベントのような費用対効果に疑問の残る事業を実施することは、まさに、自己矛盾。 
行財政改革を進めるというのであれば、真っ先に、この音楽交流イベントを見直すべきです。

以上から、イベント開催準備のための「奈良県・忠清南道交流推進事業費」450,000円、債務負担行為である「奈良県・忠清南道交流推進事業にかかる契約」255,850,000円を削除いたします。

議員各位におかれましては、修正の趣旨をご理解いただきまして、ご賛同いただきますよう、何卒よろしくお願いいたします。

(令和6年12月16日奈良県議会にて)

 

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著者

若林 かずみ

若林 かずみ

肩書 奈良県議会議員、特定行政書士、ファイナンシャルプランナー
党派・会派 自由民主党

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