府中市議会議員の渡辺しょうです。
本日はショッキングなお知らせです。
府中市では、これまで20年間にわたり下水道料金を据え置いてきました。しかし現在、約28年ぶりとなる料金改定(値上げ)が予定されています。
この決定の背景には、東京都への負担金の大幅な増額や、施設老朽化に伴う将来的なコスト上昇といった避けられない要因があります。これらにより、これまで維持されてきた「料金の安さ」を保つだけでは、事業の持続性が確保できない状況が見えてきました。
今回の料金改定は、市民生活にできるだけ負担をかけない範囲を探りつつ、下水道事業を未来に向けてしっかり維持していくための決断だといえます。
◆ なぜ28年ぶりの値上げなのか?——主要な根拠
府中市の下水道料金は、平成17年度(この年度は値下げ)から今日まで20年間にわたり料金体系が変わらず維持されてきました。実際に料金が値上げされるのは平成10年以来で、今回が実に28年ぶりとなります。
具体的な改定内容は以下の通りです。
基本料金(10m³まで):266円 → 342円
3人家族の平均使用量(20m³)では:908円 → 1,069円
月の負担増:161円(税抜)
年間の負担増:約1,932円
改定の実施時期は 来年10月1日です。これは、府中市民の方々への周知期間の確保と、システム改修などの準備に必要な時間を考慮したためです。
◆ それでも府中市の料金は“多摩地域で極めて安い”
現在、府中市の下水道料金は、多摩地域26市の中で「最も安い」水準です。改定後もその安さは大きく変わらず、20m³使用時の料金は「26市の中で2番目に安い」設定となる予定です(最安は福生市:1,056円)。
また、近隣の自治体と比べても、府中市の現行料金はおよそ半額という大きな差があります。
◆ 改定が必要となった本当の理由
料金改定が避けられなかった最大の理由は、東京都への流域下水道維持管理負担金の単価が、
38.698円/m³ → 54.25円/m³
と大幅に引き上げられ、府中市の年間負担が 約5.6億円増える見込み(来年の都議会第一回定例会で審議予定)となったことです。
さらに、施設老朽化が進む中で、下水道事業の収支を表す「経費回収率」(経費回収率(%) = 使用料単価(円/ ㎥ )÷汚水処理原価(円/ ㎥ ) ×100)が、
令和7年度に初めて100%を下回る
令和17年度には80%まで低下する と予測されています。
府中市は現在、93億円を超える下水道の老朽化対策のための基金を保有していますが、下水道インフラは50年〜100年単位で維持しなければならず、長期的な視点では基金だけでは賄いきれないという課題が存在します。
◆ 料金改定はどのように決まったのか?
料金改定の検討は、専門家と市民代表を含めた6名の「府中市下水道事業経営戦略等検討協議会」によって行われました。
委員の構成は以下の通りです。
大学教授 ×2名
公認会計士 1名
むさし府中商工会議所代表 1名
府中市自治会連合会代表 1名
公募市民 1名
この協議会は 計4回開催され、3回目の会議では料金に関する中間答申がまとめられるなど、限られた時間の中で多角的な議論が行われました。
また、下水道経営戦略や料金水準については、今後も 5年ごとに見直しを行う仕組みが整えられています。
◆ その他の重要な情報
お手元に明細が届いているかと思いますが、下水道料金は 2ヶ月に1回の頻度で徴収されています。
一般会計から下水道会計への繰入は 年間14億円で、今後10年間は上限15億円で推移する見込みです。
◆ まとめ:未来のための「必要な改定」
今回の下水道料金の改定は、市民の皆さまの負担を最小限に抑えつつ、将来にわたり安定した下水道事業を維持するための重要な措置です。
多摩地域でもトップクラスに安い下水道料金設定を可能な限り維持しながら、老朽化対策や増大するコストに対応していく。そのための一歩が、今回の改定です。
今後も、下水道料金について、動きがあれば発信していきたいと思います。
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