2026/4/22

不同意性交等の疑いで逮捕されたのは愛知県安城市の派遣社員の男(21)です。 警察によりますと男は2025年8月、福島県西白河郡内の建物において女性(10代)に対し、わいせつな行為をした疑いがもたれています。
今回、福島県で報じられた事件は、単なる一つの刑事事件という見方もあります。
しかし、日本の刑法が大きく転換した「不同意性交」という考え方が、現実の中でどう扱われるのかを問いかけるものです。
これまでの日本では、性犯罪の成立には「暴行・脅迫」が必要とされてきました。
つまり、目に見える強い力が加えられたかどうかが判断の中心だったのです。

しかし現実は、それほど単純ではありません。
人は恐怖や関係性、心理的圧力によって、抵抗できなくなることがあります。
声を出せない、体が動かない、拒否できない――そうした状況は決して特別なものではありません。
にもかかわらず、これまでは「抵抗していない=同意があったのではないか」と受け取られかねない構造がありました。
今回の福島県のケースが示しているのは、まさにこの問題です。
本当に自由な意思での同意だったのか。
それとも、拒否することができない状況だったのか。
この違いは極めて重要でありながら、非常に判断が難しい領域でもあります。
そして、この曖昧さこそが、長年の課題でした。
こうした問題を受け、2023年に刑法は改正され、「不同意性交等罪」が創設されました。この事件について強いという弁護士も現れるようになりました。

この改正によって、日本の刑法は大きく方向転換しました。
暴行・脅迫の有無ではなく 「同意できる状態だったかどうか」が問われるようになったのです。
具体的には、
●恐怖や心理的支配
●飲酒や薬物の影響
●予期しない状況
●上下関係による圧力
などによって、拒否が困難だった場合も犯罪として成立し得ます。
つまり、福島県で起きた今回のような事案においても、 「暴力があったか」ではなく 「拒否できたのか」が核心になるのです。
しかし、問題はここで終わりません。
福島県の今回の事件からも見えてくるのは、 「不同意」の立証の難しさです。
裁判では、どうしてもその場で何が起きたのか、被害者の心理状態はどうだったのか
などを後から検証するしかありません。
つまり、制度が変わっても、 判断の難しさは依然として残るという現実があります。
この問題は、決して都市部だけの話ではありません。
福島県のような地域社会においても、同じように存在しています。
むしろ、
●人間関係が近い
●声を上げにくい空気がある
といった要素が重なることで、表に出にくい問題でもあります。
だからこそ今回の福島県の事例は、 「同意」のあり方を改めて問い直す契機になるべきです。
これは、「人が本当に自由に意思を示せているか」という社会の根本に関わる問題です。
福島県で起きた今回の事件は、その現実を私たちに突きつけています。
法律は変わりました。
しかし、その意味を社会が理解し、運用していく段階はもう過ぎたような気がします。
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