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郡山市の企業誘致は時代遅れ?地域通貨で自立した経済を築くべき理由

2025/8/30

福島県郡山市は、経済の中心地として知られ、地元企業や商店街が地域を支えてきました。

しかし、2025年9月の市議会に提出される補正予算案には、「企業誘致活動事業」(150万円)が含まれ、首都圏企業の投資動向調査を通じて若年層の流出防止や移住・定住を促進する計画が示されています。

 

この施策は一見魅力的ですが、郡山市や福島県の歴史を振り返ると、「東京の奴隷」とも言える従属構造を繰り返すリスクが潜んでいます。この記事では、企業誘致の限界と、地域通貨による新しい経済モデルの可能性を探ります。

 

企業誘致の限界:福島の歴史が示す「東京依存」の教訓

郡山市が推進する企業誘致は、雇用創出や税収増加を目的としていますが、その背景には問題が潜んでいます。

福島県は、猪苗代湖の水力発電や浜通りの原発を通じて、長年首都圏のエネルギー需要を支える「供給地」としての役割を果たしてきました。

しかし、利益や意思決定は東京に集中し、地域の自立性は損なわれてきました。本当はこの地域は自立できるのに、、、です!

今こそ、東京に憧れる田舎もん発想を今こそ抜け出すときです。

上京したての人のイラスト

 

今回の補正予算案では、150万円を投じて首都圏企業を対象にアンケート調査を行い、若年層が希望する業種の企業を誘致する計画です。

しかし、このアプローチには以下のような課題があります。

  1. 東京への従属リスク:誘致企業が東京に本社を置き、郡山市が下請けやサプライチェーンに組み込まれる構造は、過去の水力・原発モデルと変わりません。利益が地域外に流出し、地元経済の自立が阻害される恐れがあります。
  2. 地元産業の圧迫:幸楽苑やゼビオ、アサカ理研など地元企業が根付く郡山市ですが、大企業の進出は人材流出や価格競争を招き、地元中小企業を弱体化させる可能性があります。2019年の阿武隈川氾濫で一部企業が県外移転した事例は、誘致の脆弱性を示しています。
  3. 時代遅れの思考:グローバル化やデジタル化が進む現代では、企業誘致に頼る「古典的な政治手法」は効果が限定的です。若年層は雇用の数だけでなく、生活の質や地域の魅力を重視しています。

 

郡山市が「東京の奴隷」から脱却するには、外部企業に依存するのではなく、地元経済の内発的な成長を促す新しいアプローチが必要です。

古典的な二流政治家は、二言目には必ず企業誘致を言います。もはやそんな時代ではありません。

 

そして疑問に思うのは、企業誘致を言いながら、もともとある地元企業へ若者を主食させようとしていることです。

 

郡山市が地元企業への就職促進と大企業の誘致を同時に進めることは、一見矛盾しているように見えます。しかし、こうも言われるでしょう。双方の施策は地域経済の多角化と持続的成長を目指す戦略の一環として理解しろと。

しかし、それは誘致された企業が、地元産業を下請に使ったりすることなのであって、最終的な利益は東京などの本社に行くことになりますよね。

 

郡山市では以下のように地元企業に就職してもらい、若者の流出を図ろうとしています。

 

石井電算印刷さんでは、印刷業の伝統的な制作方法に頼るだけでなく、早くからコンピュータシステムの重要性を認識し、電子組版システムの導入を行い、社名に「電算」の文字を加え、製造工程の改革に取り組んだ企業です。

 

 

株式会社エディソンさんは、 1925年(大正14年)創業以来、電気設備・設計施工の分野で活躍。電気設備、通信設備、消防設備の工事で貢献しています。

 

㈱瀧口製作所さんは郡山第二工場を郡山西部第一工業団地に置いています。設計から組⽴、調整まですべてを⾃社内で完結させる⼀貫体制とのことです。

 

藤寿産業(株)さんは、田村町金屋で木造施設造りのプロデュースをされているとのこと。優先しなければならない大切なことは「エコロジー」への取り組みとうたっています。

 

 TOHOピクス(株)さんは、多角的なサービス展開をしています。エネルギー販売・自動車関連、設備工事、商業施設・不動産の管理・売買などです。

 

東北アンリツ(株)さんは、待池台にあって、情報通信システムの進化・発展、食品・医薬品の品質保証、遠隔監視制御などさまざまな分野で、ソリューションを提供。

 

矢田工業(株)さんは、 橋作りの建設工事。

 

このように郡山市は地元企業への就職を促進するためにPR動画を配信しているわけです。

 

なのに一方では大企業の誘致をするという、古典的な政治手法をやっているわけです。

 

大企業が進出すると、人材や資源の奪い合いが発生し、地元中小企業が人材不足や賃金競争で不利になる可能性があります。

たとえば、大手企業の好条件な求人は、地元企業から労働力を引き抜くリスクを孕みます。

また、2019年の阿武隈川氾濫で日立製作所が事業の一部を県外移転したように、誘致企業が災害リスクを理由に撤退する事例もあり、地元企業への依存度が高い地域では経済的打撃が懸念されます

 

日立、台風冠水の郡山事業所撤退 他県の拠点に移転

 

彼らにとっては地元ではないために、儲からなくなれば撤退、工場が損失したら移動!

とやるのが当然でしょう。

そうするといきなりポッカリ雇用を失い、貨幣の流れも失うのです。

金の切れ目が縁の切れ目というやつですね。愛なき貨幣経済の仕組みに巻き込まれるわけです。

お金を見つめてニヤけている女性のイラスト

郡山市や福島県全体が大企業誘致によって「東京の企業の下請け」や「奴隷」とも言える従属的な経済構造に組み込まれるリスクは、歴史的にも現実的にも重要な論点です。

 

「企業誘致」を経済発展の万能薬のように唱えるのは、古典的な政治手法であり、現代の地域経済の複雑さや持続可能性の観点から見ると、時代遅れと言える面があります。

郡山市や福島県のような地域では、過去の「東京依存」や大企業主導の経済モデル(水力発電や原発など)がもたらした課題を踏まえ、新たなアプローチが求められています。以下に、なぜ企業誘致に頼るアプローチが限界を迎えているのか、そして代替案としての地域経済活性化の方向性について簡潔に整理します。

 

1. 企業誘致に頼る政治の限界

  • 短期的成果の偏重: 企業誘致は雇用や税収の即効性があるが、大企業の撤退リスクや地元産業の弱体化を軽視しがち。郡山市でも、2019年の阿武隈川氾濫で一部企業が県外移転した事例がその脆弱性を示しています。
  • 地域の自立性欠如: 大企業は本社を東京などに置き、利益や意思決定が地域外に流出。福島県の歴史(猪苗代の水力、浜通りの原発)はこの従属構造の典型。
  • グローバル経済の変化: リモートワークやデジタル化の進展で、物理的な企業立地に頼る経済モデルは効果が薄れつつある。ITやコンテンツ産業の誘致を進める郡山市でも、実際に地域に根付く経済効果は限定的な場合がある。
  • 住民ニーズの多様化: 現代の住民は雇用だけでなく、生活の質や地域文化、環境の持続性を重視。単なる「雇用の数」より、地元に根ざした経済循環やコミュニティの強化を求める声が増えている。

 

2. 新しい時代のアプローチ:地元経済の自立と循環

私が常日頃から提案している「減価する地域通貨」は、企業誘致に代わる現代的な解決策の一つです。

これを郡山市に適用する具体的な方向性をさらに掘り下げます。

  • 地域通貨の導入: 「こおりやまコイン」のような地域通貨をデジタル形式で発行し、減価率( 半年で100%価値減少)を設定。郡山の地元企業(幸楽苑、ゼビオ、地元農家など)や商店街で使用を促進し、域外への資金流出を抑制。郡山市の観光資源(開成山公園、猪苗代湖)やイベント(うねめまつり)と連動させる。
  • 地元産業の強化: 郡山地域テクノポリスものづくりインキュベーションセンターを活用し、中小企業のDXや技術革新を支援。地元企業が大企業の下請けではなく、独自のブランドや市場を開拓する力を強化。
  • 循環型経済の構築: 農福商工連携をさらに進め、地元農産物や伝統工芸を地域通貨で取引する仕組みを構築。たとえば、郡山の梨や地酒を地域通貨で購入するキャンペーンを展開し、地元消費を喚起。
  • コミュニティ経済の強化: 住民が地元事業に地域通貨で出資・参加する仕組みを構築。地域住民の主体性を高め、東京依存からの脱却を図る。

これをやれば郡山市内で地域通貨がぐるぐると回っていきます。

 

3. 政治家の役割と新しいビジョン

■

古典的な「企業誘致」を唱える政治家は、短期的な成果や見栄えの良い数字を追い求めがちですが、現代の地域リーダーに求められるのは以下のようなビジョンです。

  • 長期的な自立戦略: 企業誘致に頼らず、地元資源(農業、観光、文化)を最大限に活用する経済モデルを構築。
  • 住民参加の促進: 地域通貨や地元プロジェクトへの住民参加を促し、行政と市民の協働を強化。
  • 持続可能性の重視: 環境負荷の低減や災害リスクへの対応(郡山は阿武隈川の氾濫リスクを抱える)を経済政策に組み込む。

 

4. 結論

郡山市が「企業誘致一辺倒」の政治から脱却し、地域通貨や地元産業の強化を通じて自立した経済圏を築くことは、現代のニーズに合ったアプローチです。

福島県の歴史が示す「東京の奴隷」からの脱却には、地元経済の循環を高める仕組みが不可欠です。

減価する地域通貨は、その核となる可能性を秘めており、郡山市の商業力や観光資源を活かせば実現性は高いでしょう。

政治家には、こうした新しいビジョンを住民と共に具体化するリーダーシップが求められます。

 


✍️ 大坂佳巨(おおさか よしきよ) 
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肩書 土木技術者・元国務大臣秘書
党派・会派 無所属
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