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後期高齢者医療制度は、苦しい状況です(民生文教常任委員会)

2024/2/8

今日は民生文教常任委員会。 所管事務調査として「後期高齢者医療の保険料について」の説明を受けました。 資料はこちら

後期高齢者医療の保険料は、2年に一度保険料率の改定が行われます。 今回の改定は、令和6年度、7年度の二年分の改定になります。 来週開かれる兵庫県後期高齢者医療広域連合議会において正式決定するとのこと。

後期高齢者医療制度の状況について

大前提としてあるのが、後期高齢者の増加。 医療費も自ずと増えることとなり、それを賄うためにどうしても医療費の引き上げがあるということです。

ただ兵庫県後期高齢者医療広域連合では、例年の剰余金を積み立てている 後期高齢者医療給付費準備基金から補填することで、上げ幅をなるべく小さくしている。 これが例年の状況です。

団塊世代が後期高齢者に突入する2025年をピークに、しばらくは歳出超過傾向のジリ貧状況が続きます。 後期高齢者の方は年金を収入源とされている方がほとんどで、経済的な余裕はあまりありません。 なので、利用者負担の引き上げは望ましくないことではあるんですが、なかなか苦しい状況です。というのも。

実際は、現役世代がそのほとんどを負担している

後期高齢者医療制度は、約5割を公費。約4割を現役世代の負担(支援金)で賄っています。 後期高齢者が医療サービスを受ける権利は保証する必要があり、現役世代も支えながら頑張る必要があるのですが、 人口ピラミッド上、大きな山である団塊世代(団塊ジュニア)をお見送りするまではどうしても現役世代の背中にのしかかる重荷は重くなります。 現役世代としては、今もいっぱいいっぱいなのでこれ以上の負担は厳しい。ということで、窓口負担の引き上げは致し方ない部分があります。

医療費の抑制が喫緊の課題

後期高齢者医療広域連合としては、介護予防や過剰診療の抑制、適正な服薬指導などによって 1人にかかる医療費をなるべく小さくしようとしています。

介護予防はこれ!という対策がない中で「やらないよりはいいはず」で進めており、 劇的な効果はなかなか難しいものがあります。個人的には、お薬のところかなと思っています。 高齢者の方はおびただしい数のお薬を飲まれていることが多いです。が、実際には加齢とともに 飲まなくてもよくなっているお薬を継続して飲んでいる方もおられます。例えば、高血圧の薬。 基本的に加齢とともに血圧は下がりますので、高血圧を抑制する類のお薬は飲まなくて良くなることが多いです。

薬は、窓口負担は大きくないですが実際にはかなりの金額の薬価を支払っています。 一つ飲まないようにするだけでも、医療費に与えるインパクトは大きいはず。 また、薬はメリットだけではなく副反応などのデメリットもあります。 服用するお薬はなるべく少ないほうが高齢者の体の負担も軽減されます。 服薬の適正化は、病院以外はWin-Winです。

令和6、7年度の保険料率について

保険料率

前述の通り、後期高齢者医療給付費準備基金から補填することで、 窓口負担をなるべく軽減させようという措置が講じられています。

出産育児一時金の増額のための引き上げは理不尽では

この増額が、人口構造上の問題によるものだけならば致し方ないんですが、 うーんというのが出産育児一時金増額の財源として、後期高齢者医療制度からも支出されるということです。 今日の委員会でも、おかしいんちゃうのん?っていう意見が出ました。これは僕も同意。

出産育児一時金は必要なものです。ただ、増額って意味ある?っていうのが個人的な感覚です。 だって、出産は自由診療です。金額の設定は各医療機関に委ねられています。場所も影響します。 実際、芦屋市内のクリニックは他市と比べて相場が高いです。

出産育児一時金を引き上げます~となると、医療機関側が出産費用値上げします~ってなります。 残念ながら、増額の恩恵を受けているのは子育て世代じゃなくて医療機関側です。 政府はそれぐらい分からないですか?例えば、保険適用にするなどして医療費を統一させないことには この問題は解決しないですよ。

そして、出産育児一時金ってあくまで出産にかかる経費を補填するものです。 医療保険的な感覚で受け止めています。今ならキャンペーン中!一時金を増額しています! と言われて、「よし、産もう」となりますか?なる訳ないでしょ。

お金で困ってるとすれば、そこじゃない。教育にかかるお金です。特に、塾とかの習い事。 これは重たいんですが、よりよい学校に行き、よりよい企業に就職するというのが 主なキャリアプランである我が国においては、やはり必要な経費です。

子育て世代にも行き渡らない。少子化対策でもない的外れな「異次元の子育て支援」のために、 ただでさえ苦しい台所事情である後期高齢者医療制度から巻き上げるっていうのはどうなんだろうか?と思う。

これが、子育て世代を支えるためのお金。少子化対策のためのお金。ということであれば、 しんどいけど頑張りますわって捻出してくれるかもしれませんが、何のための取り組みかよくわからない 出産育児一時金の増額のために後期高齢者医療制度から取るのは、理不尽。

賦課限度額も引き上げられます

また、賦課限度額も引き上げられます。

現役並みの所得のある方については、申し訳ないですが応能の負担をお願いしています。 でも負担額は青天井じゃないよっていうことで上限が定められているんですが、これも改定されます。

改定案 現行 差引
80万円 66万円 14万円

が、最大年額14万円の引き上げと、かなりのインパクトがあります。 なので、以下のように2年かけて引き上げる激変緩和措置が講じられるとのこと。

令和6年度 73万円
令和7年度 80万円

トータルとしては、苦しい改定です。 ですが、後期高齢者が医療サービスを受ける権利を保証するためにも 後期高齢者医療制度を維持し続ける必要がありますので、苦肉の策って感じですね。

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著者

大原 ゆうき

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