中村 けん ブログ
現在開会中の市議会3月定例会において、市長、副市長、教育長の給料を1.4%引き上げる内容の条例案が議案として上程されています。
このことについて、地元マスコミのコラムで取り上げられたことなどから、僕自身にも何人かの方からご意見をいただいております。
コラムの内容は、厳しい財政運営を強いられていることを僕自身が認めている中、定数見直しが進んでいない等の理由で議員報酬が据え置かれる一方、市長ら特別職の給料のみを引き上げる旨の答中を受け入れることが、市民の目にどう映るのかという趣旨だと理解しています。
給料引き上げの議案自体は自分の責任で提出していますので、そのことに対するご批判は甘んじて受ける覚悟でいます。
しかし、コラムの中では抜け落ちている視点があるので、自分自身の考えを示そうと思った次第です。
その視点というのは、一言で言えば、政治の自制です。
まず、市長や市議会議員などの給料・報酬については、公正かつ中立的立場から審議を行い、市長に対し当該報酬等の額について意見を述べることによって金額の適正化を図ることを目的に、西尾市特別職報酬等審議会という組織が設置されています。
西尾市では、有識者、市民団体関係者、産業界代表者等の7人で構成されています。
今回も、審議会の中で様々なご意見があったと聞いていますが、議論を経て一つの結論が導かれ、答申には以下のように記載されています。
人事院による勧告や最低賃金の引上げが続いている中、特別職の給料の額は平成24年4月から据え置きが続いている。また、昨年度の審議会では引き上げが必要との意見も出されたが、西尾市の財政状況等を考慮すると、引き上げることは難しい状況と判断し据え置きとした。
今年度も財政状況は引き続き厳しい状況にあるが、一方で、先に述べたとおり人事院による増額勧告や物価上昇、近隣市の多くが引上げを実施している状況などを考慮すると、特別職については報酬を引き上げるタイミングであると考える。
そこで、本審議会としては、さまざまな状況を総合的に判断し、特別職の給料の額については、従来から改定の目安としている国の指定職俸給表の令和7年8月人事院勧告の改定率、2.8%の半分である1.4%の引き上げが妥当であると判断した。
【人事院勧告】 国家公務員は労働基本権が制約されていることから、その代償措置として、常勤の国家公務員の給与水準を常勤の民間企業従業員の給与水準と均衡させること等を基本に、人事院という機関が勧告を行うもの。地方においても、多くの自治体がこの勧告内容に従っています。
この答申内容について、僕自身はその是非を判断すべき立場にないという考えです。
なぜなら、自分自身の給料のあり方を最終的には自分の判断で決めてしまうと、第三者組織の意味もありませんし、恣意的な運用に繋がり、制度への信頼性も大きく損うと考えるからです。
給料を上げる時も政治判断、給料を下げる時も政治判断。
僕は、政治から一定の距離を置いた第三者の判断を制度的に担保する仕組みが重要で、そこから出される答申の内容に従うべきで、原則として直接の利害関係者である首長の主観的な考えを反映させるべきではないと考えています。
繰り返しになりますが、引き上げの責任を審議会に転嫁するものではなく、責任はあくまでも僕にあります。
判断の背景にある問題意識をご理解いただければ幸いです。

著者
| 選挙 |
西尾市長選挙 (2025/06/15) [当選] 68,781 票
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| 選挙区 |
西尾市
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| 肩書 |
西尾市長 |
| 党派・会派 |
無所属
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| その他 |
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