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石川 つばさ ブログ

【高齢者による事故と認知バイアス】

2025/4/2

昨日、名古屋市内で高齢者による交通事故が発生しました。被害にあわれた方々の一日も早い回復が望まれます。報道によれば、運転者は「地下駐車場から上がるスロープでアクセルを強く踏みすぎた」という趣旨の話をしているとのことです。踏み間違いとは違うかもしれませんが、広い意味でアクセル・ブレーキ操作の誤りと言えそうです。

個人差はあれど、年齢とともに反射神経などが衰えることは避けられません。かつてできていたこと(例えばブレーキを適切に踏むなど)が、やがてできなくなることは遅かれ早かれやってきます。だからこそ、免許返納を促す各種の施策も取られているわけで、高齢化率の高まりとともにその重要性は一層増していくと思われます。

一方、報道へのコメントを見ていると疑問を感じる部分もありました。「また高齢者か」「また若い人が被害にあった」という反応が非常に多かったことです。そして、その後には辛辣ともとれる表現が少なからず見受けられます。確かに、この手のニュースに接する機会は多く、「またか」という印象を持つことは理解できます。0歳の子が巻き込まれたというのもショッキングで、一層そうした思いを強くさせているのかもしれません。

 

ただ、「いつも被害を受けるのは若い人や子どもで、加害者はいつも高齢者だ」というのはかなりバイアスがかかった見方と言わざるを得ません。(財)交通事故総合分析センターによれば、昨年1年間の交通事故発生件数は29万件余で、毎日800件近い交通事故が発生していることになります。死亡事故に限っても年間2600件近く発生しており、1日あたり7件以上となります。

 

https://www.itarda.or.jp/situation_accidents

 

毎日これだけの事故が発生する中で、報道を通して我々のもとに届けられる情報はその内の何割程度でしょうか…?多分、毎日800件の事故、7件の死亡事故を耳にしている人はいないでしょう。結局、報道される事故とされない事故があり、報道される事故だけを見聞きしているということではないでしょうか。ニュース性のある、芸能人による事故、飲酒運転による事故、ひき逃げ事故などは世間の関心も向きやすく、報じられる可能性も高いでしょう。そして、高齢者による事故もここに分類されます。報道というフィルターを通している事実はより認識されるべきだと思います。

 

また、警察庁の資料によれば、75歳以上運転者による死亡事故も2010年代は毎年概ね400件台で推移していたものが、2020年代以降は300件台になっています。高齢化によって高齢者人口そのものが伸びている中での減少であり、「高齢者による事故が増えている」というのは正しい指摘とは言えません。

 

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/bunseki/nenkan/060307R05nenkan.pdf?utm_source=chatgpt.com (8ページ)

 

ただし、死亡事故は全体で大きく減少している中で、高齢者によるものは減少幅が小さく、割合という点では高まっていることは事実です。この点は今後大きな課題であると思います。

 

今回は事故対策について論じるというより、バイアスによる世代間の分断に繋がらないかという危惧からの投稿となります。きっかけとして昨日の事故について言及しましたが、個別の事故に関して掘り下げる意思はありませんので、趣旨を汲んでお読みいただければ幸いです。

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