【新・沖縄保守の誕生】沖縄県知事選や県議補選で起きている「世代交代」とは?山本期日前氏×林尚行記者が解説

2026/09/15

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2026年9月14日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、8月27日告示、9月13日に投開票された沖縄県知事選挙について、朝日新聞DEEP POLITICS編集長の林尚行記者とMCの選挙芸人・山本期日前氏が解説!

MC期日前氏:(出口調査を)年代別に見ても、国の与党野党の傾向とほぼ一緒なんじゃないかと思います。50代以下は古謝さんがリードしていて、60代は拮抗しているんですけどNHKの調査では玉城さんがギリギリ上になっていて、70代以上になると玉城デニーさんが60%取っていたというような形だったんですけど、この年代別を見ていてどのように見られていましたか?

林記者:これ、私1番最初に選挙ドットコムのイベントや候補者討論会でも指摘させていただいたんですけど、やっぱり「世代論」というのが今後沖縄にとって非常に重要になってくる可能性があると言った通りの数字になったなというのが正直なところです。弊社(朝日新聞)の調査でも50代は拮抗していたりするんですけど、50代の54歳・55歳というラインが本土復帰後の世代、そこから上が米軍統治下の世代なんですよ。60代は米軍統治下の世代、70代以上は米軍統治下プラス80代以上の方々は幼少期に沖縄戦の経験者。40代、30代、20代、そして古謝さんも本土復帰後の世代なんですね。グラデーションを見ると、世代というのが今回の選挙に色濃く反映されたと見てもいいんじゃないかと考えています。「世代交代してきたね」という指摘をする人は多いですよね。

MC期日前氏:いろんな政党が乗っている候補って、どちらかというと無党派層が乗りづらいみたいなところもあるわけじゃないですか。でも、若い年代や無党派層でも古謝さんが取っていた。いろんな政党がついていつつ、無党派層も取れるという構図になるのは、他の選挙と違うのかなと思うんですけど。

林記者:ある意味で、各党ほぼ相乗りに近い状態だったですね。それが証拠に、県議補選も含めて県議会は与野党が逆転して古謝与党になったわけですね。議会の民意と、今回の大統領的ポジションである県知事選が同じようになっていて、政党と無党派層がそこに乗っかってくると60%近い得票率に行くという強さがあった。そういう選挙でした。

MC期日前氏:今回「変えてほしい」という形ですね。

林記者:確かに玉城デニーさんの県政は8年でしたけど、その前の翁長さんの時代の4年も足すと12年なんですよね。2014年からの「オール沖縄県政」ですね。そうやって考えていくと、大体10年ぐらいで沖縄の選挙って保革が振れ動いたりするのもこれまでありましたけど、その流れにプラスして「世代の交代」というのがグッと加速したのが今回の選挙かなという風には思ってます。単純ではないかもしれないです。

MC期日前氏:今のお話にあった沖縄県議補選も、完全に知事選と連動した結果が出た。沖縄県議会議員補欠選挙のうるま市選挙区(編集部補足:同選挙区には届け出順に、自民党新人の高屋優氏、無所属新人の西村晋氏、無所属前職の照屋大河氏の3人が立候補しました)で高屋優さんという若い自民党の候補者が当選されたわけなんですけども、相手候補の照屋大河さんって、元々沖縄2区で唯一社民党の議席を全国の中で持っていた照屋寛徳さんの息子さんです。元県議で、今年のうるま市長選で敗れましたが、基本的に県議をやめて市長選に出て自分の穴を開けたところに、もう1回(県議補選に)戻ってきた時って、大体その人が勝つんですよ。

林記者:まあそうですね、期間もそんなにないですしね。

MC期日前氏:でも今回、若い高屋さんが勝ったというのは、完全に知事選に連動したという見方しかないんじゃないですか?

林記者:私もそう見ていますね。うるま市はまさにデニーさんの地元じゃないですか。うるま市の得票の数字を事前に見返していて、山本さんが驚いていたのは「さすがだな」と思ったんですけど。

MC期日前氏:そうなんですよ。うるま市が、古謝さんが3万3922票で、玉城デニーさんが2万3281票(58.4% 対 40.1%)。18%離れてますよね。これはちょっとさすがにビビりました。

林記者:あとは市町村議選全体を見てもだんだん見えてきたんですけど、若い世代、沖縄の地方議員さんたちが若くなってきてますよ。これも本土復帰後の世代、本土復帰しか知らない世代と言いたくはないですが、そこに生まれて育ってきた皆さんが地方議員の真ん中になっていく、そのスタートになっているかもしれないですね。そういう流れが来ている。今回の地方議員選でも若い人がかなり当選していますよね。

MC期日前氏:そうですね。だからどんどんそこの入れ替わりみたいなところが生まれていますね。そうなると、今まで例えばオール沖縄だったり玉城デニーさんに関しては、基本「平和」などをメインに訴えて票を固めていたのが、その戦い方をしていると基本的には勝つのがものすごく大変になってくるという形になりますよね。

林記者:そうですね。沖縄ウォッチをしている私の信頼する人が言っていたんですけど、「これからはオール沖縄的な人たちは高齢の地方議員になっていって、沖縄保守的な人たちを継ぐ人たちが若い世代になっていくんじゃないか」と。議員構成も変わってくるかもしれない。 これは新・沖縄保守かもしれないなと思いました。新・沖縄保守の誕生の象徴になったのが、今回の古謝玄太という新しい知事の誕生なのかもしれません。これがいいことか悪いことか、今後沖縄県が考えていかなきゃいけないことですが、歴史の変わり目だと思います。

MC期日前氏:元々いた沖縄保守というメンバーがいて、今後古謝さん以下の年齢の世代がどれくらいまとまってくるのか。

各市町村議や首長も若い世代が多くなっています。そういう世代は、むしろ「基地より経済」じゃないけれども、沖縄保守ってそうは言っても沖縄戦や米軍統治下の時代を体感している人たちなので、いろいろ思いがありながらも沖縄振興をどうするかが沖縄保守の定義だったんですけど、今後はより経済活性化とか本土並みの政治行政の仕組みになっていく可能性があるということです。

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