予算年度内成立を巡る攻防には与野党ともに「正義」がある!それぞれの思惑と展望をズバリ解説【今野忍記者×山本期日前氏】

2026/03/12

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選挙ドットコム編集部

3月11日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、新年度予算の年度内成立を目指す国会内の動きについて政治ジャーナリストの今野忍記者とMCの選挙芸人・山本期日前氏が解説!与党が衆議院では316議席を占める一方、参議院では過半数割れとなっている中で展開される与野党の攻防の裏側とは?

MC期日前氏:今日はまず予算が年度内に可決するのかどうか、また色んな動きが出てきました。1個気になった動きでいくと、国民民主党さんが、元々予算案を衆院の解散前は「賛成する」という風に言われていたが、今ちょっと「いや、こんなに早いペースで進めるんだったら反対の可能性もあり得る」というようなことも言われていて。これは通りそうなんですか?

今野記者:まだ分からないんですよ。衆院の通過が13日というのはほぼ間違いないんだろうなというのは、自民党、高市早苗総理は圧倒的な316議席を持っていらっしゃるわけだから。ただ、参院では維新を足しても(過半数に)4議席足りない。総理大臣指名選挙も一発では過半数取れてないから。

結論から言うと、だから鈴木俊一幹事長が国民民主党の榛葉(賀津也)さんに会いに行って頭を下げて「協力してほしい」と。榛葉さんは、そもそも期日前さんがおっしゃった通り、昨年12月18日に高市さんと玉木(雄一郎)さんで「年収の壁」の引き上げとか予算の成立で合意してるよね。

(中略)そこから一旦、高市総理が年明け冒頭で衆院解散ぶちかましたから、それによって玉木さんも「協力もできなくなるかもしれない」と言ったんだよね。

実際に始まったんだけど、今問題になってるのは、消費税と給付付き税額控除を決める「特設ヒアリング」である国民会議に玉木さんは参加するって言ってるし、「対決より解決」というか、決して対立ではないんだけど、国民民主党幹事長の榛葉さんは参議院議員でもあるじゃないですか。僕が取材していると榛葉さんも国民民主党議員もこの拙速な進め方にはかなり反対してる。予算の中身とか高市総理の政策というよりも、強引に冒頭解散して、予算の審議が1ヶ月遅れてしまったと。今、例年の半分ぐらいの時間で、衆院を明後日(13日に)通過させようとしてるから。

普通は与党と野党で合意して、予算委員長が「じゃあこの日程で行きましょう」ってやるんだけど、高市さんが一番取り戻したかった予算委員長のポストも自民党が取り戻してるから、「職権」と言って野党の合意がないままどんどん決めちゃってるんですよ。高市総理を入れた集中審議をやるべきだと言っている野党側に対して、与党側はイラン情勢もあるし、年度内に予算(成立)やるには13日までに衆議院を通過させないと参議院で審議する時間なくなるからやっちゃいましょうと。予算委員長は公平な立場だから「まあまあ」とやんなきゃいけないけど、委員長の職権でどんどん決めちゃってるんですよ。

MC期日前氏:今、有権者がどっちを求めてるのかっていうのが絶妙ですよね。

今野記者:そう。だから、もうイラン情勢もあるし、俺らが高市さんに316議席与えたのはスピードでやってほしいからなんだという見方もできるし、一方で「やっぱり国会は熟議の場で、122兆円もある国家予算を審議するんだから、与党と野党でしっかり時間かけてやってほしい」という見方もある。これ、どっちも正しいんですよ。

MC期日前氏:どっちにも正義があって

今野記者:そう、それぞれの正義があるんですよ。

MC期日前氏:自民側の人は「今、有事なのが分かってんのか」と、「イランのところに時間を割けるようにすべきなんじゃないか」という意見もあったり。逆に言うと、これで「前例」を作っちゃうので。今回やると「これぐらいの時間で、この進め方でオッケー」という風になるのが、そもそもいいのか。

今野記者:それもあるんだけど、「前例」に関しては「今回のは特例だ」と言えばいいだけで、前はこうだったという国会の変な慣例・前例主義はやめればいいんですよ。僕は時間も大事だと思うんだけど、野党側も「毎年80~90時間使ってるからこんな短い時間ではダメだ」と言うんじゃなくて、「まだこれとこれの議論が終わってないからダメだ」と言ってほしいんだよね。

MC期日前氏:「このテーマについてこれぐらいの時間が欲しい」と。確かに、それだと納得しやすいです。

今野記者:例えば、イラン情勢があって自衛隊派遣するのに、この法案と法案を考えている、重要影響事態か存立危機事態か海上警備行動か、これ1個1個審議するのに仮に1時間だとすると、合計8時間のイラン情勢集中審議をお願いしますとかね。ただ、集中審議4日よこせとか、タイトルが「内外の諸課題」って言ってて、これは政治とカネの問題とか何でも聞けるから。大体僕が講演とか呼ばれたらやるテーマだよ(笑)。そうやっとけば何でも喋れるみたいな。

MC期日前氏:中身を後で変えられるっていう。

今野記者:そう。内政でも外交安保でもいい。しかも課題にも「諸」がつくから、最強のテーマだなと思うんです。これで「4日よこせ」と言うんだったらイラン情勢の自衛隊派遣についての可能性とか問題点・疑問点とかさ。

MC期日前氏:急きょ出てくるテーマにも対応したいということもあるんですかね

今野記者:あるんだろうけど、これで4日よこせって言われたらなかなかあれなんじゃないかなって感じするけどなあ

MC期日前氏:でも今、結構……週刊誌で(スキャンダルが)出るんじゃないかみたいな噂が……。一般論として、仮に大きいのが出たりすると予算の通過に影響とかって出るんですか?

今野記者:あるあるある。いきなり大きい問題が予算審議中に出れば、野党が審議拒否するとか、その問題に対する集中審議を求めて遅れるってことはあるよね。だから怖いのは失言とかさ。閣僚の誰かが思わず失言しちゃったら、それが国会に影響するわけですよ。

MC期日前氏:じゃあ本当に各大臣、副大臣、政務官も含めて、今はとにかく予算の通過まで引き締めないといけない。

今野記者:そうそう。変なパーティーとか行って「米を買ったことない」とか言っちゃダメ。

MC期日前氏:3月31日までは「掴みなし」にした方がいい(笑)

今野記者:「つまらない話を今からします」「全て原稿を読み上げます」とかね。僕が総理なら、特に危ないやつには「これだけ読め、絶対他のこと喋るな」と。大体あれは私見を述べた時なんだよね。しかもちょっとサービスする時だよね。江藤(拓)大臣(当時)だって「米買ったことない」って悪気はなく、ジョークのつもりで言ったんだろうけど、当時の米価格高い時に言うとみんなの受け止めは良くないじゃないですか。

MC期日前氏:そうっすね。で、先ほどの参議院が、結局国民民主党が乗るかどうかという点ですが、このあたりはどう決着しようとしてるんですか?

今野記者:取材すると、4月3日までに参院も通ればいいらしいんですよ。ちょっと(年度を)はみ出てもいい。

MC期日前氏:あ、はみ出ていいんですか?

今野記者:カレンダーで見ると、4月1日が水曜日から始まるんですけど、最初の日から3日ぐらいは、暫定予算を組まなくても大丈夫なんだって。ここで通せば。暫定予算っていうのは、年度初めに必要な公務員の給料とか年金とか生活保護費とかを出せるように本予算通るまでつなぐために組むものだけど、高市総理はやらないと言って、野党はやれと言ってる。僕が聞いてると、財務省も頭いいから(暫定予算の)用意はしてるよね。ただ、榛葉さんは「暫定予算を組んででもちゃんと審議しなさい」と言ってるんだけど、国民民主の内部で出てる声を聞くと、彼らは予算の中身自体には反対じゃないんですよ。「年収の壁」とか一緒に合意して作った予算だから。だから、「これ以上審議時間で戦うよりも、国民民主が衆院選で掲げた公約を1個のませるのはどうだ」みたいな話が出てる。その中で1つ出てるし、僕らもぜひやってほしいのは、障害児を育てる家庭に対する手当の所得制限撤廃ですよ。これを撤廃しろと国民民主党はずっとおっしゃってる。立憲民主党でも酒井なつみさんとかも国会審議で言ってて、酒井さんの試算だと300億円ぐらいだと。だって障害児じゃないお子さんの児童手当は所得制限が外れて、高額所得者も一律でもらえるんですよ。なのに、障害児を育てる家庭の手当には所得制限がついている。これおかしいじゃないですかと。これは国民民主や立憲が言ってきた通りだと思うんですよ。だから、中身に反対じゃないんだったら「審議時間を積み上げろ」と言うのも大事だけど、こういうカードを1個出して、政策をのませるとかね。

MC期日前氏:なるほど。自民党が過半数ない時に各野党が条件をのませる代わりに賛成するというのを、今回もそれを使うということですね。じゃあこれ、他の野党も「賛成するからこれをのんでください」というメニューの提示合戦みたいになる可能性もありますね。

今野記者:そうだね。参院の4議席(の攻防)で「これのんでくれたら賛成しますよ」と。その方が野党も存在感を示せるし、それがバラマキじゃなく、本当に必要な困ってる方々への手当でかつ金額としても何兆とかでないなら、僕はこういうやり方をしてほしいなくらいに(思っている)。というのは、障害児の所得制限に関しては早く外してほしいと僕も思うから。

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選挙ドットコム編集部

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