まるで人材派遣契約?3年務めるのが難しい衆議院議員【衆院選2026】(原口和徳)

2026/02/01

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原口和徳

衆議院議員総選挙(以下、衆院選)が2月8日に投開票日を迎えます。今回の衆院選は、前回の選挙(2024年10月)から1年3か月と、議員任期の1/3に満たない期間で行われます。

 「あれ、また選挙?」と思われている方もいるかもしれません。そこで、過去の事例を調べてみました。

議員在職日数1年3か月は戦後3番目の短さ

資料1では、戦後行われた衆院選について、議員在職日数(前回行われた選挙の投票日~解散日まで)をまとめています。

前回衆院選の投票日から今回の解散までの期間は454日と、戦後3番目の短さになります。

なお、今回の解散よりも短期間で解散に至った事例はいずれも内閣不信任決議の可決に伴うものでした。不信任が伴わないケースとしては、今回が戦後最短の事例です。

衆院選は2年半に一度ある?

選挙事情に詳しい人の間では、「おおよそ2年半ごとに選挙がある」と言われています。

2年半ということは、人材派遣契約における3年ルールよりも短い期間となりますが、本当でしょうか。

資料1でまとめた議員在職日数の平均は1002日≒2年9か月となっていますので、この通説(?)はおおむね正しいことがわかります。

なお、議員在職年数が3年未満か3年以上かで分類をすると、3年未満であったのが15回、3年以上であったのが13回と、衆議院議員は50%以上の確率で3年以内に職を失っていることがわかります。このことは有期雇用に伴って生じる不安感を議員が理解する機会となっているでしょうか。

衆院選が最も多い月は10月と12月。では、3番目に多いのは?

さて、今回の衆院選は厳冬期の選挙であることも取りざたされています。

過去、衆院選が行われた“月”をカウントしてみると、最も多いのが10月と12月で6回、最も少ないのが3月で0回となります。※総選挙期日(投票日)でカウントしています

実は、2月の選挙は今回で3回目となり、10月と12月に次いで3番目に多い実施月になります。とはいえ、前回、2月に選挙が行われたのは1990年です。30年を超える期間には、インターネットをはじめとする様々な技術が発展、普及し、私たちの生活も大きく変わってきました。選挙もその恩恵を取り入れて、受験生や、豪雪地帯に住む方への配慮など、新しい形を示していくことが期待されます。

議員だけでなく、有権者にも厳しい選挙です

資料1にもあるように解散から投票日までの日数は、ここ3回の衆院選でぐっと短くなっています。それだけ、有権者にとっては候補者、政党を見定めることが難しくなっているとも言えます。

そのようなときに役立つのが、様々なメディア、団体の提供するボートマッチや投票マッチングと言われるサービスです。

これらのサービスでは、何問かの質問に答えるだけで、ご自身の考えに近い政党をその理由とともにおすすめしてくれます。もちろん、1つのサービスを使用したらほかのサービスを使用してはいけないというものでもありません。複数のサービスを使用することで、得られる気づきもあると思います。

情報を得るためには、ほかにもAIや検索サービスも役立ちます。その時も、多様な視点を意識することが、エコーチェンバーやフィルターバブルへの対策として求められます。

図らずも、議員にも有権者にも厳しい条件を突きつける格好となった今回の衆院選。よりよい日本の未来のためにも、新しいツールを使いこなしながら、うまく乗り越えていくことが期待されます。


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原口和徳

けんみん会議/埼玉ローカル・マニフェスト推進ネットワーク 1982年埼玉県熊谷市出身。中央大学大学院公共政策研究科修了。早稲田大学マニフェスト研究所 議会改革調査部会スタッフとして、全国の議会改革の動向調査などを経験したのち、現所属にて市民の立場からのマニフェストの活用、主権者教育などの活動を行っている。

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