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議員報酬は高い!けど、減らすとヤバい。その理由は?~政治家の皆さんに聞いた「#議員報酬は高いか低いか」~①

2024/5/7

選挙ドットコム編集部

選挙ドットコム編集部

選挙ドットコムはこの度、政治家(現職・元職・新人問わず)の意見を広く市民に伝える機能を拡充するため、毎月のテーマに沿って、選挙ドットコムサイト内「ボネクタブログページ」に投稿された応募ブログを基に、編集部がコラム化する新企画をスタートしました。

2回目となる今回のテーマは、「議員報酬は高いか低いか」!議員の仕事への対価として支払われる「議員報酬」をめぐっては、財源不足のために削減する自治体もあれば、議員のなり手不足改善のために増額する自治体もあるなど、全国で報酬の在り方を見直す動きがあります。さらに、昨今の「政治とカネ」問題で政治への不信感が高まっている中では、市民からも厳しい目が向けられています。しかし、議員報酬は議員活動の元手となり、私たちの生活にとっても欠かせないお金とも言えます。政治家の適切な報酬とは?そして、議員報酬の多寡の裏に潜む根本的な問題とは?政治に携わる現職・元職・新人の皆さんの意見を伺いました。このコラムでは、各ブログの一部分を抜粋していますので、気になるブログは文末のリンクよりぜひ全文をご覧ください。

今回のテーマ「議員報酬は高いか低いか」?その回答と理由は?

応募があった6件の投稿のうち、質問に対して2択で回答を求めたところ、以下の結果となりました。

今回は、「高い」と回答した渥美よしき(あつみ・よしき)氏と「少し高い」と回答した豊川和也(とよかわ・かずや)氏のブログを紹介します。

報酬高いのになり手不足。根本的な課題にこそ焦点を/渥美よしき氏の意見

【渥美氏のブログのトピック】
・民間企業に勤める場合と比べると議員報酬は高い。しかし、下げるべきではない
議員の報酬は決して低くないのに、なり手が少ない。これこそ大問題だ
・議員の存在意義や仕事の内容が知られていない、政治家のイメージが悪い、などの根本的な課題解決にこそ焦点を当てるべき

元ブログ
議員報酬は高いか低いか~市議会議員の場合~渥美よしき

渥美よしき(あつみ・よしき)氏は「高い」と回答した理由を、自身が所属する静岡県・菊川市議会の報酬や支出をもとに具体的に示しています。

渥美氏によると、議員活動にかかる収入(議員報酬に、民間でいう「ボーナス」に相当する「期末手当」などを加算)と議員特有の支出、そして活動量は以下の通りです。

〈菊川市議会議員の報酬※令和5年4月1日現在〉
議員報酬年額:360万円(30万円×12ヶ月)
期末手当年間:100.5万円(3.35ヶ月分)
政務活動費年間:10万円
合計:470万円

〈市議議員の特別な出費〉
選挙費用:150万円(4年で割ると年間37.5万円)
活動チラシ費用:約10万円(印刷と全戸新聞折込1回分)
合計:47.5万円(年間負担)

〈議員の活動量※令和4年度実績〉
本会議日数:22回
委員会・協議会等:45回
その他会議等:37回
合計104回
※自身が所属するもののみ

渥美氏は市議会議員の報酬は、決して低い水準ではなく、また、活動量も民間の正社員の半分以下のため、「議員報酬は民間企業に勤める場合と比べ高い」と結論づけた理由を説明します。

しかし、報酬が高いからといって「報酬を下げるべきではない」とも考えているそうです。なぜでしょうか?

報酬の多い・少ない以上に、渥美氏が問題視したのが「なぜ議員の報酬は決して低くないのに、議員のなり手が少ないか」という点です。

この問題点をめぐっては報酬以外の課題が絡んでいるとし、「議員の必要性を感じていない人が多い」「議員が何をやっているか分からない」「選挙に出ることを家族などから大反対される」などの政治家を取り巻く環境の厳しさを指摘。こうした根本的な課題を見過ごし、議員報酬の減額・増額だけに捉われることで「議員不要論」に拍車がかかってしまうことに強い危機感を示します。

このため、議員報酬の多寡にとどまることなく、「優秀な議員のなり手を確保するためには報酬以外について焦点を当てるべき」と訴えるとともに、「議員報酬は決して低くない。むしろ高いくらいです。だから、志のある皆さん。選挙にチャレンジして、議員になってみませんか!」と呼びかけます。

議員が認知されていない。報酬額が適切だと言い切れない……/豊川和也氏の意見

【豊川氏のブログのトピック】
・議員になって見えたもの。仕事の多さ、市民からの議員の認知度の低さ……
・市民から「もっと報酬をもらった方がよい」と言ってもらえる自信が全くない
・議員の定数削減は議員の質向上にもつながる可能性がある

元ブログ
市議会議員の議員報酬は?豊川和也

広島県・大竹市議会議員の豊川和也(とよかわ・かずや)氏も、自身が所属する市議会の報酬を下記の通り、具体的に示したうえで「少し高いと感じています」と胸の内を語ります。

《大竹市議会の議員報酬 (令和5年4月1日現在)》
議員報酬月額37万円 年額444万円
期末手当160万9500円(4.35月分)
政務活動費年間(議員活動として認められたもの):21万6千円
合計:645万円

この報酬を現在の市議会議員の人数15人分とすると、年間報酬額は9675万円(令和5年1月1日現在で計算)になると試算を示した上で、「議員報酬のランキングなどを見ると人口が約26000人辺りの自治体の中でいえば大竹市議会の報酬額はトップクラス」と高い水準にある点を解説します。

「少し高い」としつつも、「実際に外から見た議員の仕事ぶりと中に入った仕事量の違いに驚き(実際私は驚きました。)なり手不足の問題も生じてくる」との懸念から、報酬の削減や大幅な見直しは必要ないと考えているといいます。

それでは、議員報酬を適切にするために、どんな点に着目すべきか?--豊川氏が課題を感じているのが市民からの議員の認知度の低さと、議員の質の低下です。「大竹市民の皆さんに顔も名前もよく知らない議員のために、この議員報酬の額をお知らせし『もっと報酬をもらった方がよい』と言っていただけるでしょうか?私はそう言ってもらえる自信が全くありません」と心情を吐露します

豊川氏が解決策として提案するのが、議会に所属する議員の数を減らす「議員定数削減」です。現在の議員の数と仕事量のバランスがとれる額となり、議員の質の向上にもつながる利点を挙げます。

(つづく)

今回紹介したブログと投稿者の個人ページはこちら

このコラムではブログの一部を抜粋して紹介しております。気になったブログはぜひ下記のリンクより全文をご覧ください!

議員報酬は高いか低いか~市議会議員の場合~渥美よしき

市議会議員の議員報酬は?豊川和也

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2023年に年間1億PVを突破した国内最大級の政治・選挙ポータルサイト「選挙ドットコム」を運営しています。元地方議員、元選挙プランナー、大手メディアのニュースサイト制作・編集、地方選挙に関する専門紙記者など様々な経験を持つ『選挙好き』な変わった人々が、『選挙をもっとオモシロク』を合言葉に、選挙や政治家に関連するニュース、コラム、インタビューなど、様々なコンテンツを発信していきます。

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