インターネット上での選挙活動や選挙応援、いわゆる「ネット選挙」が解禁となって今年4月で10年目の節目を迎えました。今やSNS投稿や動画など政治家がネットを活用する場面もよく見かけますが、この10年間でどのように進化を遂げてきたのでしょうか。
ネット選挙が解禁されたのは、2013年4月の公職選挙法改正でした。それまで規制されてきた、ホームページやブログ・SNSでの投票依頼、政策に関する情報発信、Youtubeなど動画共有サービスでの街頭演説の動画配信などができるようになりました。
今やパソコンやスマホで選挙の風景を垣間見ることは普通のことのようになりましたが、つい11年前まではこうしたネット上での活動は禁止されていたのです。意外な感じもしますが、公職選挙法は60年以上前に制定された法律のため、当初はネット利用を想定する時代ではありませんでした。
インターネットの普及と足並みをそろえてネット選挙が解禁された当初の狙いは、選挙運動期間の「候補者に関する情報の充実」、そして「有権者の政治参加の促進」でした。
一方で、禁止されているのが候補者や有権者による有料のインターネット広告の掲載です。これは、ネット選挙の解禁が「お金のかからない選挙の実現」を目指していることにも関係しています。
ネット上の政治や選挙活動は有権者にどのように受け入れられてきたのでしょうか。
明るい選挙推進協会が国政選挙後に実施している全国意識調査をみてみると、ネット選挙解禁後初めての国政選挙となった2013年7月の参議院議員選挙では、「政治・選挙情報の入手元」としてネットはテレビ、新聞に大きく後れを取っている状況でした。
しかし、直近の2022年参院選では、「18~20歳代」「30~40歳代」でインターネットを利用する割合がテレビに次ぐ2番手に躍り出ました。若年層では、新聞よりも利用される傾向が見られ、政治・選挙情報の入手元としてインターネットの重要性が徐々に増しているようです。
明るい選挙推進協会がまとめている調査をみると、政治・選挙に関する情報の入手元として、解禁直後のインターネットを参考にした数値は1割を下回っていますが、前回の衆院選では2割近くまで引き上がっています。
衆議院議員選挙でも同様の傾向が見られています。インターネットはテレビ、新聞に次ぐ第三の情報源として存在感を増しています。
日本国内の選挙・政治情報プラットフォーム「選挙ドットコム」を運営するイチニ株式会社(旧社名「選挙ドットコム」、東京都港区、代表取締役・高畑卓)は2023年8月23日、「ネット選挙フォーラム2023」を開催いたします。
9つのプログラムを用意しています。
10:00~10:35 プログラム①「ネット選挙解禁から10年を総括!~何が良かった悪かった?政治家のホンネ~」
登壇者(予定):
参議院議員 山田太郎氏(自由民主党)
参議院議員 三浦信祐氏(公明党)
衆議院議員 中谷一馬氏(立憲民主党)
参議院議員 おときた駿氏(日本維新の会)
/高橋茂氏(ポリティカル・コーディネーター、モデレーター)10:45~11:10 プログラム②「ネット選挙の取り組み方!~今後の課題と可能性~」
登壇者(予定):
衆議院議員 浅野哲氏(国民民主党)
参議院議員 山添拓氏(日本共産党)
参議院議員 福島みずほ氏(社会民主党)
参議院議員 浜田聡氏(政治家女子48党)
国政政党8政党の代表者が語るネット選挙のリアル!プログラム①は、選挙コンサルタントや選挙関連事業などに20年以上携わってきた高橋氏がアレンジして4人の議員と対話します。プログラム②では、各党の戦略を発表してもらいます。
12:30~13:00 プログラム④「若者の投票率は低い?~政治と若者のギャップと18歳選挙権~」
登壇者(予定):
芦屋市長 髙島崚輔氏(オンライン出演)
NO YOUTH NO JAPAN代表 能條桃子氏
日本若者協議会代表理事 室橋祐貴氏
/結城東輝(弁護士、モデレーター)
投票できる年齢が18歳に引き下げられてから年代別にみると、どうしても低い18歳~30代。若者の政治参加を呼び掛けるための若き先駆者たちに登壇していただき、これまでの取り組み状況や成果、今知ってほしいことを伺います。
15:40~16:40 プログラム⑦「ネット選挙の未来 ~AI・chatGPTの活用~」
登壇者(予定):
衆議院議員 平将明氏(自由民主党)
株式会社JX通信社 代表取締役 米重克洋氏
/株式会社カエカ代表取締役 千葉佳織氏(モデレーター)
話題沸騰のAIやChatGPTを使うとネット選挙は戦いやすい?それともリスクが大きい?政治と民間の両方の立場で、ネットの先駆者による注目のクロストークです。
このほか、投票支援ツール「投票マッチング」、アメリカ大統領選など海外でのネット選挙の実情、ネット投票の現在地などを取り上げます。フォーラムの詳細は下記公式サイトより紹介しております。
参加申し込みはコチラよりお手軽にできます♪
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