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【詳細解説】内閣支持率、与党支持率はともに下落 東京オリンピック・パラリンピックは「中止」45%=選挙ドットコム・JX通信社合同調査(JX通信社・米重克洋)

2021/5/20

米重 克洋

米重 克洋

選挙ドットコムとJX通信社は、5月15日・16日の両日、定例の合同調査を行った。このうち、電話調査では、菅義偉内閣の支持率が2ヶ月連続で下落し、27.9%(前月比マイナス4.1pt)となった。不支持は48.0%(前月比プラス7.5pt)だった。主に10代から50代までの若い世代が回答するネット調査では、支持率は13.4%(マイナス3.1pt)、不支持率は51.2%(プラス6.9pt)だった。

2021年5月調査内閣支持率の推移

電話調査を軸に支持率の変化を見ると、新型コロナウイルスの感染状況がやや落ち着いていた3月の時点では、菅内閣の不支持が支持を2ポイント上回る程度でほぼ同水準だったが、この2ヶ月で差が開いたことになる。我々の調査では、調査方法(自動電話調査+ネット調査)の影響から内閣支持率がやや低めに出て、どちらとも言えないといった中間的な回答も多くなる傾向があるが、それを差し引いても5月の時点では、不支持が支持を大きく上回ることが目を引く。

菅内閣の支持率が、新型コロナウイルスの新規感染者数の増減と関連が見られることは、これまでも選挙ドットコムちゃんねるで指摘してきた通りだ。政権発足以降、新規感染者数が増加する局面では支持率が下落し、感染者数が減少する局面では支持率が持ち直している。今回の支持率下落も、こうした影響を受けているものと考えられる。目下、東京や大阪などの新規感染者数がピークアウトしつつあると見られるため、来月以降の内閣支持率はトレンドがやや変わる可能性もある。

調査では、政府のコロナ対策について、より強い制限を求める声が多いことも浮き彫りとなった。

新型コロナ対策における行動制限についての考えを聞いたところ「緊急事態宣言より強い制限が必要だ」とした人が電話調査では66.6%、ネット調査でも63.1%とそれぞれ6割台に達している。「緊急事態宣言による制限で十分だ」としたのは電話調査で20.1%、ネット調査で11.2%、「緊急事態宣言による制限はやりすぎだ」としたのは電話調査で3.9#、ネット調査で6.4%と、それぞれ少数にとどまっている。

ワクチン接種のスケジュールについても聞いた。この結果「もっと早く接種を進めるべきだ」が電話調査で73.2%、ネット調査で61.5%とそれぞれ最も多かった。適切なスケジュールだとしたのは電話調査で10.7%、ネット調査で9.6%、「もっと慎重に進めるべきだ」は電話調査で5.5%、ネット調査で10.0%だった。

目先の感染者数の増加に加えて、政府のコロナ対策やワクチン接種の進捗に対しても、世論が厳しい評価をしていることが窺える。

コロナ感染者数の増加とともに懸念されるのが、東京オリンピック・パラリンピック開催の是非だ。

IOC(国際オリンピック委員会)や政府、組織委員会はいずれも予定通り開催するとの姿勢を堅持しているものの、電話調査では「予定通り開催するべきだ」とした人は15.7%(前月比マイナス8.2pt)にとどまり、「中止するべきだ」とした人が45.1%(前月比プラス8.8pt)に達した。「再度延期して開催するべきだ」は22.6%(前月比プラス3.9pt)で、予定通りないし延期しての開催を支持する人を合計しても、中止すべきだとする人に届かない結果となった。

このように、予定通りないし延期をして開催すべきだとした人よりも、中止すべきとした人が多い傾向は、今月行われたNHKや共同通信など他社の世論調査とも共通している。

2021年5月調査政党支持率

こうした足元の状況は、与党の支持層にも不安を与えているようだ。電話調査で支持政党別に菅内閣支持、不支持の動向を分析したところ、自民党支持層で菅内閣を支持する層は6割弱に留まったのに対して、不支持がおよそ2割に達している。3月の調査時点では、自民党支持層の約7割が菅内閣を支持していたが、4月は6割台半ば、5月は6割弱と徐々に下がっている。

こうした状況からか、与野党の支持率そのものにもやや変化が見られた。自民党の支持率は電話調査で26.2%となり、前月比で3.3ポイント減った(ネット調査は15.5%で、前月比プラス0.5pt)。野党第一党の立憲民主党は、電話調査で支持率が14.3%で、前月比プラス1.4ポイントとなった。

前述の調査方法の影響により、野党第一党などの支持率は他社調査よりやや高めに出がちな傾向があるものの、それを踏まえても調査開始以来の高水準となっている。各社調査でも、自民党の支持率下落と立憲民主党の支持率上昇の傾向を捉えており、同様の動きが見られたことになる。

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米重 克洋

米重 克洋

1988年(昭和63年)山口県生まれ。2008年、報道ベンチャーのJX通信社を創業。「報道の機械化」をミッションに、テレビ局・新聞社・通信社に対するAIを活用した事件・災害速報の配信、独自世論調査による選挙予測を行うなど、「ビジネスとジャーナリズムの両立」を目指した事業を手がける。

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