近ければ投票する? 駅やコンビニに投票所を作れば未来の投票率は変わる!
2018/09/06
NO YOUTH NO JAPAN能條桃子(以下能條):今回のゲストは、立憲民主党の堀越けいにん議員です!よろしくお願いします!
堀越けいにん議員(以下堀越):お願いします!
Instagramで政治家と話そうって?
Facebook Japan・イチニ株式会社主催、NO YOUTH NO JAPAN共同の新企画。Instagram上のアカウント(@youthpoli_meeting)で政治家とNO YOUTH NO JAPAN代表の能條桃子がライブ形式の一対一の対話(Instagramライブ)を行います。政治家と有権者が直接コミュニケーションを取る機会が少ない中、屋外での街頭演説ではなかなか聞けない素朴な疑問もInstagramライブという機能を使うことで気軽にぶつけることができます。
※なお、本記事ではInstagramライブの一部を書き起こしています。全編は、Instagramアカウント@youthpoli_meetingのアーカイブにて、ご覧ください。
プロフィール:堀越けいにん
立憲民主党衆議院議員。作業療法士として働いたのち、2017年に衆議院議員選挙全国比例区にて初当選。1期目。3人の子供の子育て中。
能條:早速ですが、政治家を目指したきっかけや理由はなんだったんですか?
堀越:私は、政治家になろうとは本当に全く思っていませんでした(笑)
問題意識を持ったのは、集団的自衛権が盛り込まれた安保法制が強行採決された時でした。「この国の民主主義って数で決まってしまったら民主主義じゃないよな」と思い、野党を応援する形で声をあげ始めたのがきっかけです。34歳の時でした。
それまでは介護や医療の報酬改定などに興味があったのですが、自分のスタンスは「上から降りてくるものだからしょうがないよね」という感じだったんです。でも、このことをきっかけに「やっぱり声を上げていかないとダメだな。野党頑張って!」と言う気持ちで活動していたんです。
そしたら、「そうは言っても候補者いないから、お前やれ」って言われて(笑)。今から5年前に群馬県で参議院選挙に立候補しました。
もちろん当選しなかったのですが、立候補することで自分が思っていることをたくさんの人に聞いてもらえたことはすごく大きな成果だったと思っています。そこから次の解散総選挙では北関東比例単独で立候補させてもらって、初当選しました。
能條:2017年の衆議院選挙の時に初当選されて、今1期目なんですね。立憲民主党から立候補することは必然だったんですか?
堀越:そうですね。前回の選挙は民主党の時に参議院選挙を戦わせてもらって、当時は民進党でしたが、その当時から私は枝野さんを応援していたんですよね。
そもそも、私が政治に対して疑問を持ち始めたことの1つに東日本大震災があったんです。「本当の豊かさってなんだろう?」とか、「人が生きていくために本当に大事なことってなんなんだろう?」、「今の社会にその人がその人らしく幸せを感じて生きられている人ってたくさんいるのかな?」と、政治のありように疑問を持ち始めたんです。その時にエネルギーのことや、医療・介護に力を入れていたのは民主党だと思っていたので、立憲民主党という政党が立ち上がった時に、全力で応援するということは心に決めていました。そこから「出ないか」と声をかけていただいたので、「出ます」と返事をした感じです。
能條:現在は、政治家としてどのようなことに取り組んでいらっしゃるんですか?
堀越:党内の役職でいうと政調会長補佐という、政策の部分にコミットしています。あとは環境、動物福祉(アニマルウェルフェア)、食の安全に取り組んでいます。
実はこの分野への取り組みは議員になる前からずっとやっていて、東日本大震災以降、食の安全は自然環境・災害に直結しているなと考えていました。
私たちが得ている豊かさは何かの犠牲の上に成り立っているというのを知ってしまって、エシカル消費に関わってくるんですけど、議員になる前は地元群馬県の玉村町で「はたけdeマルシェ」という市民活動をしていました。野外で20店舗ほどの、オーガニックとかフェアトレード関係の食べ物を集めて音楽やトークイベントをやっていたんです。
能條:議員になられる前から食や環境問題といったことに興味をもたれていて、議員になってから取り組んでいらっしゃるんですね。今取り組んでいたり、注目して欲しいと思っていらっしゃたりする政策はありますか?
堀越:動物福祉の中でも特に畜産関係、例えば豚、牛、鶏、卵、の動物福祉がアジアの中でも、EUやアメリカと比較すると相当、遅れてしまっています。
今、鳥インフルエンザが流行っていて、凄い量の鶏が殺処分されいてるんですが、卵が作られる背景には、ぎゅうぎゅうに詰められて一生そこで過ごすような苦しい動物たちがいるんです。海外では、そういうのはやめていこうとなっているのですが、日本はまだまだというのが現状で。動物の健康を守るのは人間の健康を守ることに直結していくんだ、ということから動物福祉には力を入れて取り組んでいます。
またある意味では環境という側面にも繋がっていて、大規模集約化して畜産から出る温室効果ガスはかなりの量ですし、畜産の餌として育てる作物も森林を伐採してプランテーションを作ることで、温室効果ガスを吸収する大事な仕組みを失わせているので、関係ない人はいないくらい大きなテーマだと思って取り組んでいます。
能條:私も大事なことだと思っているのですがなかなか進まないのは、取り上げる人が少ないのかな、と思っているのですがどうですか?
堀越:そうですね。とはいえ、新型コロナウイルスであったり、気候危機と言われる状況の中で、若い人を中心に「自分達1人1人が関心を持って取り組まなきゃいけないよね」と声をあげている人が多くなってきたなと思っているので、ここから俄然変わっていくんじゃないかなと思っています。
能條:若年層の投票率をあげるにはどうしたらいいでしょうか?
堀越:大きい根本的な問題として、教育のあり方を変えないといけないと思っています。
学校教育の中で、投票だったり政治にどう参加するかの方法論や、政治がどう生活に密接に関わっているかの話がほとんどされないまま、”18歳になったから投票行きなさい”っていうのは、かなり難しいですよね。そういう意味では、教育のなかで政治教育をしっかりやっていく必要があると思います。
自分ごと化するという意味では、生活の中で感じる「なんでこうなっているだろう?」とか「なんで私たちだけこんな状況に追いやられているんだろう」ということは、ほとんどの場合が政治と関わっていると思ってもらっていいと思うんです。そう感じた時にSNSなどを通じて発信することって大事だし、そうやって積み重ねていくしかないのかなって思っています。
あとは政治の側でいうと、よく「若い人が政治から離れてしまっている」っていうことを聞くのですが、私は逆だと思うんです。僕がインスタライブやWeb上で話を聞かせてくださっていうことを積極的にやっているのは、自分の方から近づいていきたいという風に思っているからなので、これからも大事にしていきたいと考えています。
能條:日本には若い政治家の方が少ないと思うのですが、その辺りをお聞きしたいです。日本だと25歳にならないと政治家になれないですし、20代の議員さんって今いらっしゃらないですよね。20代〜40代の議員さんが増えないのはどうしてだと思いますか?
堀越:国政で見ると、若い人が立候補するには相当ハードルが高い仕組みがあって、供託金が600万円かかるんですよね。地方自治体の選挙や立候補した後の議員報酬をとっても、町村議会とかって収入がとても少なくて、20代・30代で立候補したとしてもご飯が食べられないんです。なのでもともと農業をしていた人や、自営業をしている人が立候補するとなると当然若い世代は政治参加するということは難しくなりますよね。
議員報酬を下げようという話題もありますが、それで生活できないようなレベルにまで地方自治体は下がってしまっているので、政治の世界に入ってやっていこうと思える人は少ないという側面もやっぱりあります。
能條:確かにそうですね。でも600万というのは知らなかったのでびっくりしました。
堀越:衆議院の場合には小選挙区で300万、比例区で登録するのに300万円で合わせて600万円、参議院の場合は600万円かかります。どちらにしてもお金がかかりますし、それ以外にも選挙の活動資金が必要なので、立候補するのは難しいと思います。
それこそ私が最初にやった選挙は「お金は政党の方で用意するから出ないか」と言われたので出られたのですが、3人子育てしながら作業療法士として普通に働いていただけなので、「うちはお金出せないですからね」という前提でやらせてもらいました。
能條:そういう制度も変わっていく必要があるんだなと感じました。
能條:議員をやられている中で実現した政策はありますか?
堀越:いくつか細々したものはあるのですが、最近大きかったものでいうと「食品ロス削減推進法」というのがあります。大手のコンビニなどで季節性の食品が食品ロスに回ってしまうのは心苦しいよねというところからで、超党派で動いてきた法案があって各党に根回しして頑張って作りました。法案が出来たことによって企業側が一気に動いたりとか、衆議院で法案が可決して参議院に回ったってだけでも企業が翌日「食品ロス削減に取り組みます」って発表したり、国会の中で仕組みが作られることって大きな影響があるんだなと感じましたね。
能條:今年の2月の恵方巻は、予約している人が増えたような気がして、そういうのも政治なんだな!と思いました。「没収された供託金は何に使われるんですか?」というコメントがきています。
堀越:供託金は基本的にお金を用意できる人が選挙に出られる、というハードルの段階なんですよね。供託金は有効得票数に到達するすると戻ってくるお金なので、泡沫(ほうまつ)というのですが、政治の中で取り組みたい課題があるというよりは、ただの売名行為で出る候補者をなるべく抑えよう、という性質を持っているんです。
ある程度の投票数に達したら戻ってくる、という仕組みなので、完全に何かに使われるということは無いのですが、有効得票数に満たなければ没収されます。没収されたらどこにいくのかは調べたことが無いので分からないです。
候補者が立候補しにくくなるので供託金を下げることを考える時には、泡沫候補をどう抑制していくかということもポイントになるのですが、例えばドイツだと供託金を引き下げる代わりに100人分の署名を集めてきて下さい、というのもあるんです。100という数字を社会の一部として意識しようというものがあるんだろうと思って、そういう仕組みに変えていくことは十分あり得る話なんだろうなと思います。
能條:そうなんですね。そういう制度が変わっていったらいいな、と思いました。若い世代の無党派層の多くが立憲民主党に入れていないのは何故だと思いますか?
堀越:これはよく色んな人に言われますね。ですが私は「本当にそうなのかな」という風にみているところもあります。若い人ほど、政党の世論調査をした時に政権をとっている政権与党が選択肢として上がってくるんだろうと思うのですが、一様にしてみんな同じかと言われるとそうではないこともあるのではないか、と思います。私も、実際に若い人たちにもコミュニケーションとらせてもらっていて、応援してくださっていてる方もいます。とはいえ、若い人向け政策は結構一生懸命やっているのですが、それが伝わっていないということはあるかもしれません。困っていることや「なんでこうなの?」って思っていることは絶対あると思いますが、そこへうまく伝えられていないことが今後の課題だと思います。
能條:ありがとうございます!短い間でしたが、ありがとうございました。10代20代に向けてのメッセージはありますか?
堀越:政治と生活が結びついていない、というのはコメントでもいただいていますが、自分1人の力ではどうにもできないことって沢山あります。我慢したり、誰かに責任を押し付けたりするというよりは、政治に責任があると思うので、「これおかしいと思うんです。なんでこうなっているんですか?私苦しい思いしているのですが助けて下さい」ということがあったら、私をチャンネルとして使って欲しいと思います。それを通じて多くの人達が、政治と生活が一緒であるということを分かっていくんじゃないかと思います。政治家は偉くもなんともなくて、みんなが幸せに生きるための道具として存在しているのが政治であると思うので、ぜひこき使ってやって下さい。よろしくお願いします。
能條:積極的に声を届けていきたい、と思いました!本日は本当にありがとうございました!
食品ロス推進法を党派を超えてつくったことで、恵方巻きの事前予約が普及しコンビニやスーパーでの廃棄が減ったという具体的な事例が印象的でした。私たちの生活と政治は密接に関わっているということを改めて感じることができました!(能條桃子)
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