前市長の辞職に伴うあわら長選が1月28日告示されました。立候補したのはいずれも無所属の中川智和氏(55)、大下重一氏(70)、佐々木康男氏(59)の新人3名です。投開票は2月4日に行われます。
前市長の橋本達也氏(63)は公務中に女性に不適切な行為をしたなどの問題の責任を取り、昨年12月に辞職し、選挙となりました。
市内の病院院長を務める中川氏は、「あわら市はもっと発展できる。行政組織の非効率を解消したい」と述べ、夢のあるまちを目指したいと抱負を語りました。
政策として行政の合理化や財政規模の拡大化へ向けた坂井市との合併、午後7時まで児童を見守る体制作りや遠方通学する児童向けのスクールバス利用、必要に応じた学校統合、4歳以下の学費無料化など教育環境の適正化、水道局の民営化などをあげ、農業政策では市全体の農業法人を立ち上げ農地の集約を進める方針を示しました。
またJR芦原温泉駅~えちぜん鉄道番田駅間の水陸両用バスの運行、北陸新幹線の県内延伸を好機ととらえ、駅にショッピングセンターやレストラン、映画館の誘致を目指したい考えです。
中川氏は千葉市出身、東北大学卒業。民間企業を経てアメリカ・ピッツバーグ大学工科大学院修了、その後福井医科大学(現・福井大学)卒業。県内の病院勤務を経験後、2009年からあわら市内の病院長を務めています。
学習塾経営者の大下氏は、「住民の郷土愛が育てばまちづくりの活力が生まれる」と述べ、ものづくりを原動力としたまちづくりを目指す考えを示しています。税収増を目的とした企業誘致および支援政策について、「全国を飛び回り、トップセールスで企業誘致を進めたい」と意欲を見せました。
さらに人口減対策、農業支援、坂井市との広域連携、金津・芦原の旧町名を守る、といった暮らしの充実を軸とした政策を掲げました。JR芦原温泉駅周辺整備について「身の丈に合った見直しが必要」と述べ、過大投資で次世代の負担にならないよう予算の検証を慎重に行いたい、としています。
大下氏は同志社大学卒業。2005年の市議選に初当選し1期務めました。2015年の市長選に立候補し落選、今回は2度目の挑戦となります。
元県観光営業部長の佐々木氏は、「観光営業部長などを務めたキャリアや、これまで培ってきたネットワークを活かしたい」とアピールし、観光産業を中心とした政策を訴えます。具体的には観光産業の活性化により交流人口拡大やまちづくりを進め、市内の観光素材に磨きをかけて発信、国内外からの観光客を拡大する狙いです。
また子育て世帯や高齢者支援も公約に掲げ、北陸新幹線の新駅設置については「市の発展につなげたい」としています。
佐々木氏は一橋大学卒業。1982年に福井県庁に入庁し、総合政策部企画参事、大野市産業経済部長、総務部人事企画課長、観光営業部部長などを歴任。2017年から県観光連盟専務理事を務めました。
前市長の不祥事による辞任のため実施される事になった今回の選挙。混乱する市の立て直しとまちづくり政策が求められます。
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