任期満了に伴うさいたま市長選が、5月7日に告示されました。立候補したのは、元衆議院議員の中森福代氏(67)、現職で3選を目指す清水勇人氏(55)、共産党推薦の前島英男氏(64)の3名です。2期8年の実績を誇る清水氏に、新人の2人が挑む形になります。投開票は5月21日です。
前島 英男(まえじま ひでお)氏は、1953年生まれの63歳。さいたま市(旧大宮市宮原町)出身です。大宮高等学校、埼玉大学教育学部卒業後、保育園でのアルバイトを経て、小学校教諭になりました。さいたま市内の片柳小、大谷小、三橋小、上落合小、木崎小などで37年間小学校の教師として勤務。子供たちに寄り添ってきました。
その中で、子供たちに格差や貧困が広がっている実態に触れたことがきっかけとなり、さいたま市教職員組合委員長、埼玉県教職員組合役員などを歴任します。現在は、埼労連副議長、さいたま地区労議長の要職に就いています。
「みんなのさいたま市をつくる会」幹事長の前島英男氏は、共産党の推薦を受け無所属で出馬を表明しています。現市政のハコモノや大型イベントの支出を批判。「さいたまトリエンナーレ」などのイベントが、市民にとって経済効果が出ているのかと疑問を呈しました。
前島英男氏の公約である「あったかシティさいたま」は、子育て支援や高齢者福祉に重点を置き、税金の使い方や子育て支援や医療・高齢者福祉、障害者対策など市民の暮らしの他、37年の教育現場の経験を踏まえて、教育環境の改善・充実を訴えています。
具体的には、保育所の定員増、保育士確保に向けた処遇改善、保育園や幼稚園・学童保育の費用負担軽減などです。前島氏は教員時代、教え子の父兄や地域の方と協力して、民間の保育所を作る運動をしたり、学童保育を作ったりした実績があるとアピールしており、「大切なのは子育てと教育。さいたま市の教育予算は少ない」と提言しています。
現職の清水勇人市長は三期目の再選を目指しています。2009年のさいたま市長選挙は投票率42.78%でした。2013年の同選挙は投票率37.98%と、投票率は低迷。3候補の三つ巴の戦いに注目したいところです。
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