任期満了に伴う上野原市長選は2月12日に告示され、いずれも無所属で現職の江口英雄氏(74)、新人で元国立沼津高専教授の渡辺敦雄氏(69)、新人で元市議の村上信行氏(67)の3名が立候補しました。投開票は2月19日です。
今選挙では、過去2期の江口市政への評価、人口減少や地域活性化への対策などが争点となります。
3期目を目指す江口氏は、過去2期8年間の実績として市消防本部の新庁舎建設、認定こども園の整備などを挙げました。今選挙ではJR上野原駅周辺整備、さらに中央自動車道談合坂サービスエリア内のスマートインターチェンジ開設を公約としています。上野原は山梨の玄関口であり、新たな商業施設や防災施設の誕生、ひいては人材雇用にもつながると考えています。
江口氏は横浜市立大学医学部卒業後、公立病院長などを経て2009年に上野原市長選挙に初当選。2013年にも再選を果たし、今回は3期目を目指しています。2006年には山梨大学大学院医学工学総合教育部の博士課程を修了しています。
渡辺氏は「草の根」運動を展開し、組織に頼らない体質づくりを目指します。公約として住民自治基本条例の制定を掲げ、市民が直接政策決定に参加できる「市民会議」の創設を目標にしています。まちづくりとしては旧甲州街道の整備、新たな「道の駅」創設を公約としました。江口市政には問題があると述べ、「税金を有効に正しく使うべきだ」と市政転換を訴えます。
渡辺氏は東京大学出身。東芝の社員を経て、国立沼津高専教授を務めました。前回の市長選では涙を飲みましたが、今回は雪辱を晴らしたいところです。
村上氏は現在市議2期目の途中での立候補となりました。前回の市長選までは江口氏を支援してきましたが、「8年前に『変えよう変わろう』と頑張ったが、8年間が無駄になった」と批判に転じました。村上氏が目指すのは「子や孫に責任をもってバトンタッチできるまちづくり」で、上野原の環境を活かせる産業、新たな子育て支援、医療体制の充実などを公約に掲げました。さらに市が進める情報通信基盤整備事業については利用率が低く税金投入には問題がある、と見直しを訴えています。
村上氏は駒澤大学出身。県PTA協議会副会長を務めた経験があり、住職としての顔も持っています。
今回の選挙は江口市政を続けるか、あるいは問題点の解消と刷新を図るかで票の行方が別れると考えられます。三者三様の経歴や業績がありますが、市民が上野原市の未来を託したいと思うのはどの候補者でしょうか。
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