誰しもが一度は目にしたことがあるこれらの政党ロゴ。きっと、政治に興味が無い人でも街中のポスターなどで見たことがあると思います。風格ある伝統的なロゴや、歴史が浅い政党のキャッチーな明るいデザインのロゴなど多種多様です。そんな各政党のロゴやシンボルマークには、それぞれ様々な願いや意味が込められていたのです。
自民党の広報物でやたらと見かけるこの太陽と人間らしきデザイン。
実は「明るい太陽のもとで、自由にのびのびと暮らす人びと」という何とも見たままのコンセプトがあったのです。自民党のホームページによると、自由民主党の目指す世界、わかりやすい政治を行う姿勢を、やわらかいタッチで表現したそうで、この二人は、親子であり兄弟であり、友人同士、隣人同士であり、日本と隣国であり、日本と世界でもあると説明しています。
また、このシンボルマークは配色にもこだわっているそうで、豊かな自然を(空と海=ブルー、大地=グリーン)、そしてそこで暮らす人々あるいは自然や人への愛情を(イエロー)で表現しているそうです。
民進党は5月の党名変更に伴い、新しいロゴマークを発表しました。民進党は新しいロゴを公募し、ネットやメディア上で大きな話題となりました。最終的には、10歳以下から80歳代まで幅広い世代から3676件の応募が寄せられ、同党議員の投票やWeb上での800件以上の意見を基に採用を決めました。
このロゴには、民進党の「M」をかたどりながら「未来に向かって進む」というメッセージが込められているそうです。
しかし、この新ロゴをめぐっては、最終候補4作品の1つとして発表されると「食品メーカー井村屋のロゴマークと似ている!」といった意見が数多く寄せられ、岡田氏が自ら井村屋に連絡し「問題ない」と了承を得たと会見で明かすなど、幸先の悪いロゴ決定となってしまいました。
果たして、民進党はこのロゴに込めた想いのように「国民と共に進む」ことが出来るのでしょうか?
現在、自民党と連立を組んでいる公明党のシンボルマークにも太陽があしらわれています。
エネルギッシュで活力と明るさの象徴ともいえる太陽をモチーフに、誰にでも親しめるよう、シンプルでヒューマンなタッチでシンボライズしています。私心なく宇宙の森羅万象を公平に照らす〈太陽〉の輝くような赤を使っているところも特徴だそうです。また、この太陽には「全ての人を平等に照らす」という意味も込められています。なかなかロマンチックな感じがしますね。(笑)また、ロゴタイプはゴシック体系をベースに、現在的な直線がもつシャープさを持たせつつ、要所に丸味を帯びさせ親しみやすいラインで表現し、カラーは、公明正大を感じさせる、深くて、広い群青の空をイメージする〈ブルー〉をメインカラーとしています。
鮮やかな赤を基調とした日本共産党のロゴにはおなじみの方も多いと思います。あまり知られていませんが、日本共産党はロゴ文字とは別に党章を定めています。この党章は、一つに合わせられた、民主主義革命・民主統一戦線・国際統一戦線・日本共産党建設をそれぞれ表す4枚の赤旗の上に、農民と労働者を表す、稲穂を通した歯車をモチーフとしています。ちなみに、この党章は記念品バッジとしてグッズ化されており、販売もされています。
旧・おおさか維新の会は、今年8月23日に4年前の国政初進出時の党名「日本維新の会」への党名変更を臨時党大会で正式決定しました。「全国の地方から国を変える」原点への回帰を目指すための再スタートとなりましたが、新しいロゴマークは旧ロゴの「おおさか」という文字が「日本」に変わっただけでした。しかし、このシンボルマークには「おおさか」時代から深い意味が込められており、日本を象徴する円の真ん中に、「大阪」と「東京」が日本を牽引するツインエンジンであることを意味する二本の矢印がレイアウトされています。「日本維新の会」の筆文字は、力強い筆文字で書くことにより、改革をやり抜く意志を込めているそうです。
生活の党と山本太郎となかまたちは、衆議院選挙で政党要件を失った生活の党からの要請を受け、山本太郎議員が合流したことにより昨年12月26日に生まれた党です。「国民の生活が第一」の出身者を中心に結党されました。このロゴは、旧政党「国民の生活が第一」から引き継がれており、国民が「自立と共生」の理念のもとで安心安全かつ安定した生活を送り、みずからの将来に夢と希望を取り戻し、誇り高く暮らせる日々を実現するという想いが込められています。
社民党は今年の参院選で吉田忠智党首が落選し、所属国会議員は4人となりましたが、直近2回の参院選で得票率2%以上を獲得しているので政党要件をクリアしています。そんな、今後の復活を目指す社民党は、シンボルカラーの「スカイブルー」で透明感のあるさわやかな政治の実現を表現しています。また、シンボルマークの「四つ葉のクローバー」は、日本における社会民主主義の4つの理念「平和・自由・平等・共生」を表し、市民生活の「幸せ」の願いを込めています。柔らかみのあるロゴのデザインは、若者からお年寄りまで幅広い世代に受け入れられています。
日本のこころを大切にする党は、日本が長い歴史のなかで育んできた風俗、習慣、文化に息づく 「日本のこころを大切にする」政策を推進し、明るく、温かな社会を創っていくことを目指しています。そんな日本のこころを大切にする党のロゴマークは、日本人が古来から受け継いできた、多様性を認め合うおおらかさや、他者にやさしく、自らは勤勉であり、誠実であろうとする強さを表現しています。そして、それらを温かく、明るい太陽の光で表現し、オレンジの色合いと平和を愛おしむ穏やかな表情をシンプルにデザインしているそうです。
それぞれの政党のロゴには、各党が最も大切にしているメッセージが込められていることが分かりました。
マニフェストを読むのは難しい… という方は、まずはロゴから、政党を見てみてください。
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