国連の調査(2013年度)によると、日本の年金のカバー率は他の先進国と比べても極めて高い数値となっています。しかし、この手厚いように思える年金制度とは裏腹に、日本の高齢者貧困率はドイツやイギリスの2倍以上の高さ。これは貧富の格差が激しいと言われているアメリカと同等の数値です。
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世界トップクラスの経済大国、社会保障にも多くの財源がさかれる日本で、何故そのようなことが起こるのでしょうか。
今回は、日本の高齢者貧困率が高い原因に迫り、将来誰の身にも降りかかる可能性のある「老後貧乏」を避けるための対策を最後に触れたいと思います。
老後の安定収入として、年金はやはり頼りになる制度。現在現役世代として働いている方も年金を中心に老後の生活設計を考えている方は多いと思います。
ところで、あなたは自分がどれくらいの年金をもらえるのかご存知でしょうか。知らない場合は、自宅に届いている年金定期便をご確認ください。

(ねんきん定期便。日本年金機構HPより)
確認された方は、特に高収入の人ほど、自分がもらえる年金が少ない事に驚かれたのではないでしょうか。会社員の場合を考えると、たしかに収入が上がれば上がるほどもらえる年金額は増えていきますが、それには限度があります。
一般的な会社員が退職後にもらえる年金は国民年金と厚生年金です。以下で、それぞれいくらもらえるのかの簡単な見方をご紹介します。
国民年金で、一年でもらえる年金額は【78万100円×納付済月数/480】で計算できます。また、年単位で数値をわかりやすく簡略化すると【約2万×納付年数】が老後の一年の年金収入になります。
この計算式からもわかるように、国民年金はいくら収入のある方でも上限が年間80万円です。単純に計算すると、年収600万円の方の約2月分の給料。また月単位で計算すると6万6,000円と、大学生のひと月のバイト代くらいになってしまいます。
厚生年金は負担する保険料によって年金額が増えます。
計算式は国民年金と異なりとてもわかりにくく、
【標準報酬月額×5.481÷1,000×厚生年金加入月数】(※ただし平均報酬月額の上限は62万円)で計算できます。
また、これも簡略化すると【平均月収×660×加入年数】と表せます。
例えば、平均月収が40万円の人が30年間厚生年金に加入したとすると、一年あたり79万2,000円の給付が得られることになります。
計算式:40(万)×660×30(年)=79万2000円
もし、上限である平均月収62万円の人が40年間厚生年金に加入したとすると163万6,800円。国民年金の80万円とあわせて約243万円の年収になります。これは老後の安定収入としてはかなりの収入ですね。
しかしここで注意なのが、上限の平均月収62万はもちろん社会人一年目の給料も含めた平均ということです。実際には上限の62万円に到達するのは難しいのではないでしょうか。
つまり、年収1,000万円の会社員は老後およそ200万(国民年金+厚生年金)と、5分の1の収入で暮らさなければなりません。生活水準を大幅に落とす必要がありそうです。
老後貧乏を避けるための対策として、今回は2つご紹介したいと思います。

ひとつは、民間の生命保険会社が提供している年金のサービスを活用することです。あるプランでは、月額保険料2万円で、毎年119万円ほどの支給を受ける事ができます。返戻率も120%を超え、現在の生活に余裕のある方には是非オススメしたい方法です。ちなみに、今では高齢からの加入でも高い返戻率のプランが多いようです。是非ご検討ください。
小額でできる投資も一般的となり、第二の収入源として個人で資産運用を行っている人は増加傾向にあるようです。老後の所得としても、大きな期待を持てます。しかし、資産運用にリスクはつきもの。それを考慮して、老後を考える必要がありそうです。
老後を安心して生活するためにまず行って頂きたいのは、老後の収入の中心となる年金の給付額を確認することです。確認した上で現在の支出と照らし合わせることで、老後の生活シュミレーションをするとなお良いかもしれません。
介護、病気など何が起こるかわからない老後。万全な準備をして備えましょう。
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