政治家になりたい人は、色々な準備や、情報を集めて選挙活動を行い、政治家になるものです。
一般的には「3バン」と言われるような「地盤、看板、鞄(資金)」が必要といわれます。選挙ドットコムでも政治家になるための活動を就活と例えた「春の就活戦線スタート!エントリーシートに面接、政治家の選挙を就職活動に例えてみると…?」記事を公開しています。
政治家になる簡単な道筋として「定員割れしている選挙に立候補する」という方法があります。
そもそも、定員割れとはどういう事かと言いますと、その選挙区や議会で「決まった人数の席」があるのです。わかりやすところでいうと自治体の首長、知事や市長などです。彼らは「ひとつの席」を争って選挙活動をします。
自分の自治体に首長が「ふたりいる」という所はないと思います。さすがに首長選挙で「定員割れ」がおきてだれも立候補しないという事はないですが、議会選挙であれば定員割れをしている選挙があります。
定員割れをしている場合は、選挙自体が「無投票選挙」となります。無投票選挙とはその名の通り、投票が行われずに結果が決まるのです。候補者全員が当選!という仕組みです。これは公職選挙法という法律で定められている事です。
この定員割れ(実際には定員同数も)の選挙に立候補をすれば、自動的に政治家になれる、という事です。
南木曽町な長野県の南西部に位置する町です。夏は30度を超える気温になり、最低気温はマイナス10度を超える厳しい寒さがあります。人口は平成22年の統計で4810人で、毎年人口が減り続けています。
この南木曽町の町議会選挙が行われたのは2012年04月15日で、定数10に対して、立候補者は9名。無投票選挙となり、全員当選となりました。
4人の新人候補と、5人の現職が立候補し全員が政治家となっています。
選挙に立候補するときには「供託金」が必要になりますが、町村議会選挙は供託金は不要なので事前にお金を納める必要はありません。
任期は4年ですので、2016年4月に改選となりますので、公示までに立候補をすればもしかすると無投票で当選できるかもしれません(今回が定員割れとなるかはわかりません)
仮に南木曽町議会の議員になったとして、報酬は月額143,000円です。その他に視察等の旅費や交通費は経費精算できますが、そこにも勿論ルールがありますので使い放題という事では決して無く、きちんと管理しなくてはなりませんのでそう甘い世界ではないことがいえます。
他の自治体を見てみますと、東京都 青ヶ島村は月額10万円になります。政令都市など大きな自治体になればなるほど、もらえる報酬額が大きくなります(あくまで報酬額として)
政治家のイメージというと悪いイメージでお金や談合など、自分の保身しか考えていないようなイメージを良く聞きます。しかし、全ての政治家がそのような事ではなく、自治体によっては、議員報酬だけでは生活が厳しいので、ご自身で仕事をしつつ、政治活動を支えているというケースも多くあると思います。
政治家という仕事も一つの就職、仕事の先として考えた場合に、選挙に当選するためには自分の地盤で闘うという選択肢以外にも、「政治家になる」ために、無投票の選挙を選択するという事も一つ方法です。政治家というものは周りの人から注目されますが、その分、行った仕事は、都市全体を動かす、とても社会的意義のあります。
政治家になるために、様々な方法で政治家になるという「キャリアの選択」もひとつの生き方といえます。
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