新『ザ選挙』3年目に向かって

2013/03/03

お知らせ

選挙ドットコム

『ザ選挙』編集長
高橋茂

『ザ選挙』もいよいよ3年目を迎えました。先代の『ザ・選挙』からすると今7年目です。新『ザ選挙』が始まってすぐに東北の大震災がありました。統一地方選挙を延期した方が良いという声もかなり聞かれました。

新『ザ選挙』も2年間が過ぎました。この1年はシステムに手を加えながら地道にデータベースの更新を行って来ました。毎週行われる選挙のデータを、選管に問い合わせながらひたすら打ち込んでいく作業。私にはできません(スタッフありがとう)。

ちょうど1年前、「一周年の企画を立てよう」ということになり、いくつか出された案から、たった一つに絞りました。

それは「ネット選挙解禁の実現」です。先代の『ザ・選挙』もそれをいの一番に掲げていましたし、何より私が10年以上取り組んで来たことでもあったからです。これは日本の選挙をまともなものにする第一歩。すべてはここからだと考えています。

最初は結構気楽でした。若い友人に話したところから一気に広がり、「One Voice Campaign」が始まりました。そのころは「民主党はマニフェストにも挙げているし、一度は与野党合意まで行っている。少し突けばパパっと通るだろう」ぐらいに思っていました。

しかし国会は驚くほど動きませんでした。数人の議員はなんとかしようと尽力し、私も何度か議員会館に足を運びましたが、全く動く気配すらありませんでした。それどころか隠れ反対派の存在も見えてきました。

途中から私はあきらめモードに入りました。「民主党政権の間は1ミリも進まない」ということが見えてしまったからです。昨年、独自に法案まで出してなんとか動かそうとしていたのは、みんなの党だけでした。

そして政権交代。以前は反対派が多かった自民党政権に戻りました。しかし、民主党政権になってから昨年までネット選挙解禁法案を出していたのは自民党。しかも、かつて大反対をしていた人たちの多くは党を去ったり、選挙に落ちて政治家を辞めてしまったりしています。

以前、世耕弘成参議院議員をネット放送に呼んで話を聞いたとき。私の「ネット選挙法案はどうなっちゃたんですか」という質問に彼は答えました。「自民党は法案出しますよ。もう準備しています」。そして、そのとおりになりました。

昨年12月の衆議院議員総選挙。『ザ選挙』はGoogleの衆院選特集に全候補者データを提供しました。かつて無いほど多くの政党が乱立し、多くの新人候補者が直前まで雨後の筍のように、ニョキニョキ出てきたので、情報収集は困難を極めました。

こんな時こそ候補者それぞれが情報を発信してくれないと、有権者は何を頼りに選んだら良いかわかりません。ネット選挙の話になると、「ネットをやらないお年寄りには不公平ではないか」と、「デジタル・デバイド」ということばを使いたいだけなのか、必ずこんなマヌケな問いかけがなされます。これは、テレビや新聞を国民全部が見ているという前提なんですね。バカを言うのも休み休みにしてもらいたい。

公平・不公平で言えば、多くの若者にとって今の選挙制度は不公平です。今の若い世代の多くがテレビを見ず、新聞も読みません。ニュースはネットだけで足りてしまいます。「デジタル・デバイド」ならぬ「アナログ・デバイド」がすでに発生しているんです。

そして、衆院選後の安倍首相の最初の記者会見で「ネット選挙を参院選までに解禁したい」と発言してから急に事態は動き始めました。いや、その前の衆院選ですでに鳴動はありました。これに関しては、どこかで機会があれば解説します。

これは2010年の与野党合意の時よりも大きな動きでした。そこで私は「今回は通るな」と確信しました。

長すぎる前置きにお付き合いくださり、ありがとうございます。これだけ長く書いたのは、『ザ選挙』のこれからの方向性をご理解いただきたかったからです。

さて、今年の『ザ選挙』は、こんなことを考えています。これらはすべて「ネット選挙解禁」がベースとなっています。

その前に1つだけ重要なことをお伝えします。『ザ選挙』が最重要だと考えているのは「地方選挙、地方議会」です。もちろん国政も重要ですが、国政選挙は全マスコミが詳細に伝えていきますし、他にも山のように関連サイトが出てきます。しかし、地方選挙の情報はネット上にはほとんどありません。一番身近な選挙であるにも関わらず。だから『ザ選挙』がやる意義があると思うのです。

1.4月、サイトリニューアル

4月中にサイトを大幅リニューアルします。今のサイトは、過去選や資料まで含めて全てを同じレベルで見せようとしています。ある程度専門知識があればすんなり入って来られると思いますが、これからは普段それほど選挙に関心がなくても、「今度の日曜日に市議選があるから、誰が出ているか確認してみよう」と思って始めて訪れる方も増えると思います。全国的な話題になった選挙の情報だけを見てみたい方もいるでしょう。

まさにそのような方々のために情報を出しているにも関わらず、今はいささか専門家向けの見せ方になっているのではないか、と思いました。

そこで、

  • 現在行われている選挙の情報と基礎的な解説
  • 過去の選挙まで含めた詳細情報と選挙や政治に関心がある人向けの解説

に分けます。

また、以下に続くいくつかの新しい試みも含めながら、サイトをリニューアルします。

2.新政治家情報

今まで、『ザ選挙』では政治家情報として「学歴」や「職歴」なども入れていました。「政治家サイトで最も関心を持って見られるのはプロフィール」だといわれているので、せめて学歴や職歴ぐらいは載せようと考えたわけです。

しかし、今後、政治家のウェブサイト開設率がどんどん上がっていくと、比較対象としての「学歴」「職歴」掲載は多少意味ありますが、それだけで政治家としての資質が全てわかるわけではないので、あまり意味が無くなります。むしろ「学歴」「職歴」は政治家の一面でしかないので、中途半端になりかねません。

それであれば、今後は全員がウェブサイトを開設するという前提で、そこにリンクすべきだろうと考えました。

まだ時期尚早かもしれませんが、すでに『ザ選挙』内ではそうなっています。

リンクはこちらでも調べますが、やはり全てを調べきれるものではありません。広く情報をお待ちしています。

3.ネット選挙メディア

すでに報道されているとおり、インターネット選挙解禁は今年7月の参議院選挙からとなります。おそらく参院選でのネット選挙に関する報道は山のように出てくるでしょう。しかし、最も重要なのはその後です。立候補者、政治団体そして有権者にどのような影響があり、どんな動きがあるのか。問題点はどのようなことか。

『ザ選挙』では、ネット選挙に関する動きを丁寧に追っていこうと考えています。幅広い報道ではなく「選挙に関する情報はここが一番」を目指します。

4.データ公開

これは、まだ検討段階なのですが、『ザ選挙』にある大量のデータをもっと有効に活用したいと考えています。

データベース構築には気の遠くなるような手間と費用がかかるわけで、すでに多方面よりご依頼をいただき、データの活用を行なっています。

今後はもっと多くの方々が自由にデータを活用できるよう、公開の仕方を検討していきたいと思っています。

まずは6月の東京都議選を目指しています。

5.ソーシャル選挙

ネット選挙解禁で大きく影響を受けるものの一つにソーシャルネットがあります。すでにFacebookやTwitterでは、選挙時に候補者が情報を出さなくても有権者による多くの情報が出回っています。たとえば、候補者の写真を撮影し、Facebookの自分のウォールに本人をタグ付けするだけで、多くの人の目に触れることになります。

これは意図するしないにかかわらず、Facebookの特性としてそうなってしまうわけですが、他のソーシャルネットを活用したネット選挙手法も出てくると思います。

『ザ選挙』では、ソーシャルネット、ソーシャルメディアが選挙に及ぼす影響に注目しています。選挙が変わるのか変わらないのか。変わるとしたらどのように変わるのか。日本で最も深い情報をお伝えして行きたいと思います。

これら1〜5をどの程度実現できるか。もちろん、全て実現するつもりでスタッフ一同頑張りますが、この1年で状況も変わるかもしれません。

基本理念は変わりません。 今後もデータベースサイトとしての本質は変わらずに進めていきますので、引き続きご支援をよろしくお願いいたします。

平成25年3月3日

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