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新年に向けて〜インターネット選挙解禁がもたらすもの

2013/1/2

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あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
(スタッフ一同)

昨年は、突然の衆議院解散によって総選挙が行われ、政権交代となりました。
3年半前に国民が作り出した民主党政権を、再び国民の手によってそれ以前の自民党政権に戻したことになります。投票率が下がり、2009年に比べて約1000万人の国民が投票を棄権しました。そして200万以上の無効票が出ました。
自民党の得票数は、政権を明け渡した2009年とそれほど変わらないにも関わらず、議席は単得過半数を超え、公明党と合わせて3分の2を獲得するという圧倒的勝利となりました。自民党は、今年の夏に行われる参院選に焦点を絞り、安倍首相はさっそく数々の方針を表明しています。

昨年は、3月に若者の声を政治に届けようとする「One Voice Campaign」が立ち上がりました。私たちは、立ちあげの当初から深く関わり、会議場所の提供やサイトでの告知、イベントの協力など積極的に関わって来ました。

「One Voice Campaign」では、まず「インターネット選挙運動解禁」を実現させようということで活動を始めました。それが若者の声を政治に届ける第一歩だと考えたからです。

本当は6月までの通常国会であっさりと実現する見通しでしたが、驚いたことに「プライオリティが低い」という理由で結局何もされないまま民主党政権は終わりを迎えてしまいました。そして替わって立ち上がった自民党政権。安倍首相は早々とインターネット選挙運動を来年の参院選までに解禁するという方針を発表しました。

こうやって見てくると、政治家というのは決断とそのメッセージが非常に大切なのだと感じます。そしてそれを為す「実現力」。このどれが欠けても国民には認められません。残念ながら、民主党政権にはそれらが無かったのでしょう。

では、自民党政権はどうでしょうか。
自民党から、過去の政権に対する反省や総括が聞こえてこないのは不安ではありますが、まずはこの半年。そして行われる参院選で初の審判が下されます。それまでは圧倒的な衆院での議席数を背景にして、次々と経済政策を実現させていくのでしょうか。

インターネット選挙運動解禁で何が変わるのか

さて、国政や海外での大型選挙が目立った2012年でしたが、そんな年でも毎週どこかで自治体選挙が行われています。

『ザ・選挙』が立ち上がった時、ネット上はともかく、どこにもその情報は公開されていませんでした。私は当時の竹内社長と一緒に総務省まで聞きに行きましたが、残念ながら市町村の選挙データは無いということでした。

立ち上げた当初は、全国の選挙管理委員会に電話をかけてサイトの説明を行い、FAXを送って頂いて、それを手で打ち込んでいました。最近は、説明しなくても送っていただけるケースが増えましたし、自治体のサイトに掲載されることも多くなりましたが、それでもFAXを送っていただいて手作業で打ち込むことは多々あります。しかも、フォーマットが統一されていないため、選挙ごとに掲載される情報も異なります。

「インターネット選挙運動の解禁」は、こういったところにも影響があると見ています。

「インターネット選挙運動が解禁されても、あまり大きな影響は考えられない」と言っているジャーナリストや評論家の方々も見受けられますが、果たしてそうでしょうか。私は少なくとも3つの大きな変化が訪れると思います。

まず第1は、候補者側の意識が変わるということです。ネット選挙解禁となれば、選挙期間中に候補者がネットを使って情報発信するようになります。

ホームページは告示・公示までにほぼ完成させてあるので、多くは変更しなくても良いのではないかという考えもありますが、実は公式サイトを開設しているのはほとんど国会議員と国政選挙の候補者であり、自治体選挙では候補者の3割もありません。まずはここが大きく変わります。公式サイトを立ち上げた上で、選挙期間中に何を発信してくかで差が出てくるでしょう。

今は、無料のブログも多くの種類がありますし、サイト制作のコストも下がってきています。TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアもあります。まずは自治体議員や候補者の多くが何らかの方法で情報発信を始めるでしょう。「今までいったいどんな方法で政治活動を発信していたんだろう」と思うくらいの変化が訪れるはずです。

第2は候補者側の意識が変わります。これは1とほぼ同時に変化していくはずです。「鶏が先か卵が先か」というくらいのものでしょう。今までは、ポスター、チラシ、街頭演説、そして「友人・知人から頼まれた」といったことぐらいで投票に臨んでいたわけです。特に市町村の選挙だと「全く情報が無い」のが現実でしょう。そこに「まずは候補者を検索する」ことが候補者選定の作業のひとつとなるわけです。

第3に、公選法に対する意識が変わります。現在の公選法は全く時代にそぐわないにもかかわらず、「悪法も法なり」と言って守っているのが現状です。ネット解禁をきっかけに、ネット関連だけではなく公選法全体に関しても抜本的改正の機運が高まるはずです。

『ザ選挙』の目的ははっきりしています。
有権者が投票に行く前に参考にする情報を提供できるようにしよう、というものです。少しでも真っ当な政治家を選ぶために、現在の選挙を変えていかなければなりません。

現在は、選管発表データを並べるのが精一杯です。氏名、よみがな、年齢、性別、政党(会派)、肩書きぐらいです。当然、これでは十分ではありません。その候補者の過去(プロフィール、活動報告)、現在(活動報告)、未来(ビジョン、政策)そして理念がわかる必要があります。顔も重要な情報です。ネット選挙解禁がきっかけとなり、それらの情報が充実してくることが期待できます。

2013年の『ザ選挙』

2013年の『ザ選挙』は、引き続き毎週どこかで行われる選挙情報を掲載しながら、サイトの見直しを行います。サーバーから始まり、データ構造、見せ方、ページデザインに至るまで見なおしていきます。

さらに、今までやりたくても手をつけてこられなかったことも行なっていきたいのですが、こちらは予算的に難しそうなので、公表は控えます。運営を維持していくだけでもなかなか苦しいので、様子を見ながら決めたいと思います。

『選管アワード』は続けていきます。全国の選管で扱うデータフォーマットはまだバラバラで横の連携はあまりありません。残念ながら、選挙実務の内容も選管によってかなり差があります。そして、選管は影の存在ではありますが、とても意欲的なところもたくさんあります。そんな縁の下の力持ちを紹介していきながら、なんとか横の連携を取れるようにし、データフォーマットの共通化につながる一助となることを期待しています。

その他、選挙関連のニュースも改善し、自治体情報も充実させていきたいと思います。知らない自治体であっても、選挙情報を取得する過程で、その自治体の魅力に触れる機会があります。選挙情報で表示される自治体名は無味無臭であっても、そこを知ることにより、選挙がきっかけとなって訪れたくなるかもしれません。自治体独自の試みや魅力も紹介していきたいと思います。

どこまでできるかわかりませんが、まずは継続だと思います。それには、みなさまのご協力が必要です。『ザ選挙』の重要性を認識していただき、激励のメッセージはしばしばいただくのですが、実際に会員としてサポートして下さる方はまだまだ少ないのが現状です。1日でも長く続けられるよう、ぜひご協力をお願いいたします

本年は、当サイトにとって昨年以上に重要な年だと思います。スタッフ一同、日本の選挙を真っ当なものにするために、さらに努力を惜しまずに行きますので、ぜひご協力・ご声援をお願いいたします。

2013年1月1日

『ザ選挙』編集長
高橋茂

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