「インターネット運動解禁」法案(みんなの党)概要
公職の選挙におけるインターネットの活用の促進を図るための
公職選挙法の一部を改正する等の法律案(仮称)の概要
第1 公職選挙法の一部改正
1 ウェブサイト等を利用する方法による文書図画の頒布
【自民党案とは、同案が(3)で一律に電子メールアドレスの表示を義務付ける点以外は同じ】
- (1) 何人も、ウェブサイト等を利用する方法(インターネット等を利用する方法のうち電子メールを利用する方法を除いたもの)により、文書図画を、選挙運動のために頒布することができる。
- (2) (1)により文書図画を頒布する者が、選挙の期日の前日までに、文書図画を受信端末のディスプレイに表示させることができる状態に置いたときは、第129条(選挙当日の選挙運動の禁止)の規定にかかわらず、選挙当日においてもその状態に置いたままにすることができる。
- (3) (1)により文書図画を頒布する者は、電子メールアドレスその他インターネット等を利用する方法によりその者に連絡をする際に必要となる情報が受信端末のディスプレイに正しく表示されるようにしなければならない。
2 電子メールを利用する方法による文書図画の頒布
- (1) 何人も、自らに対して自己の電子メールアドレスを通知した者に対し、電子メールを利用する方法により、文書図画を、選挙運動のために頒布することができる。ただし、その者から、選挙運動用電子メールの送信をしないように求める旨の通知を受けたときは、この限りでない。〔罰則〕上記に違反して文書図画を頒布した場合は、第142条(文書図画の頒布の制限)違反で既存の罰則(2年以下の禁錮又は50万円以下の罰金)が適用される。【自民党案とは、同案が送信可能な相手を①選挙運動用電子メール又は政治活動用電子メールの送信を求め又は送信に同意する旨を通知した者及び②書面による方法により自己の電子メールアドレスを通知した者とし、これらの通知の保存義務を設ける点以外は同じ】
- (2) (1)により文書図画を頒布する者は、当該文書図画に自己の氏名又は名称及び電子メールアドレスその他の通知先が正しく表示されるようにしなければならない。〔罰則〕この表示義務に違反した者に対する罰則(1年以下の禁錮又は30万円以下の罰金)を設ける。【自民党案とは、同案が表示事項として他に選挙運動用電子メールである旨及び選挙運動用電子メールの送信拒否の通知ができる旨を規定する点以外は同じ】
3 インターネット等を利用する方法による選挙運動費用【自民党案と同じ】
- インターネット等を利用する方法による選挙運動に要する支出(有料広告を除く)は、出納責任者又はその承諾を得た者でなくともすることができる。
4 インターネット等を利用する方法による有料広告【自民党案は、主体を問わず一律に禁止】
- (1) 出納責任者又はその承諾を得た者は、インターネット等を利用する方法による有料広告のための支出をすることができ、当該支出は、選挙運動費用の法定制限額に算入される。〔罰則〕出納責任者又はその承諾を得た者以外の者が支出をしたときは、第187条第1項(出納責任者以外の者による支出の制限)違反で既存の罰則(3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金)が適用される。
- (2) 候補者届出政党及び衆参の名簿届出政党等は、インターネット等を利用する方法による有料広告(候補者・名簿登載者のためのものを含む)のための支出をすることができる。当該支出は、法定制限額に算入されない。
5 その他【(1)が自民党案にないほかは、同案と同じ】
- (1) 候補者等による挨拶状の禁止に、インターネット等を利用する方法により挨拶状を出すことが含まれない旨を明記
- (2) 候補者等による挨拶目的の有料広告の禁止の対象に、インターネット等を利用する方法による有料広告を追加
- (3) 以下の行為を解禁
- ①インターネット等を利用する方法による選挙期日後の挨拶行為
- ②推薦団体の選挙運動としてのインターネット等を利用する方法による推薦演説会のための文書図画の頒布
- ③選挙期間中及び選挙当日における政治団体の政治活動としてのインターネット等を利用する方法による文書図画の頒布
- (4) 氏名等の虚偽表示をしてインターネット等を利用する方法により通信をした者に対する罰則(2年以下の禁錮又は30万円以下の罰金)を設ける。
- (5) 改正後の公職選挙法の規定は、施行日以後初めてその期日を公示される国政選挙の公示の日以後にその期日を公示され又は告示される選挙について適用する。
第2 インターネットを利用する投票方法に関する検討【自民党案にはなし】
- 1 政府は、情報化社会の一層の進展に鑑み、選挙人の利便の向上及びこれによる投票率の上昇並びに開票事務等の効率化及び迅速化を図るため公職の選挙に係るインターネットを利用する投票方法を導入するかどうかの判断に資するよう、当該投票方法を導入するとした場合に次に掲げる条件を満たすために講じられるべき技術上及び制度上の措置について、この法律の施行後○年以内に、検討を加え、その結果をインターネットの利用その他適切な方法により公表しなければならない。
- ①投票の秘密の確保
- ②一人一投票の確保
- ③個々の投票結果の正確かつ確実な記録
- ④本人確認及びこれに係る個人情報の保護
- ⑤投票立会人なしでの自由意思による投票のための環境確保
- ⑥不正アクセス行為からの防御等の安全確保
- ⑦事故発生時における投票記録の保護及び情報システムの保全
- ⑧その他選挙の公正かつ適正な執行を害しないこと
- 2 この検討の結果が公表された場合において、必要があると認められるときは、所要の措置が講ぜられるものとする。
第3 プロバイダ責任制限法の一部改正【自民党案と同じ】
選挙運動期間中に候補者等の名誉を侵害する情報が流通した場合に、候補者等の申出に基づきプロバイダが当該情報の発信者の同意を得ないで当該情報の送信防止措置を講じても、次のいずれかに該当するときは、プロバイダは当該情報の発信者に対する民事責任を問われないこととする。
- ① プロバイダが発信者に対して送信防止措置を講ずることに同意をするか照会した場合に、2日間(現行は7日間)経過しても同意しない旨の申出がないとき。
- ② 第1の1(3)の事項が正しく表示されていないとき。