2022/6/21
網走市議会議員の平賀貴幸です。
網走市議会総務経済委員会に新会社「あばしり電力」に無償貸与する潮見の市有地2ヶ所が提案されました。
私からは「20年の無償貸与とのことだが、有償貸与した場合本来どのくらいの収入が網走市に得られたのか。」という点にについて質問し明らかにさせていただきました。
その結果、本来入ってくる貸付収入は 年間230万円で、それが20年間ですから4600万円になることがわかりました。
公益性が高いという網走市の判断で、条例などに規定がないことから網走市議会の議決をへてこの金額の土地利用料を免除するというのがこの議案の重要ポイントになります。
ちなみに固定資産税として20年間であばしり電力から網走市に支払われる固定資産税は、約3700万円になるため、900万の機会費用(本来得られずはずの収入)が発生することになります。
このため、私からは無償貸与のルール化は必要であることを改めて質疑の中で提言し、今後の検討を求めました。
現在のところ、網走市の条例に規定のない無償貸与の場合は議会の議決が必要な案件となることになっていますので、議会のチェック機能は働くわけですが、客観的な一定のルールは条例や要項などで今後は定めておく必要性があり、そのことがより透明性の高い網走市の市政運営に繋がります。
この点については引き続き機会を改めて議論や検討を進めていく必要があると考えています。
なお、私がこの「あばしり電力」への出資に3月の新年度予算案に賛成し、今回提案された土地の無償貸与にも賛成したのは以下の理由からになります。
3月の予算審査等特別委員会で「網走市が新会社に1,000万円を出資するとの提案だが今回説明された3ヶ所の太陽光発電だけしか行わない会社ならば出資する意味はないから賛成できない。しかし、この事業をきっかけにさらに再生可能エネルギーを開発する取り組みをこの会社が進めていくなら大きな意味があるので賛成できるがどうか」という趣旨で質問をしました。
この質問に対しては、水谷網走市長が直接答弁に立ち「平賀議員ご指摘の通り、この新会社は今回の太陽光発電事業にとどまらず更なる再生可能エネルギーの開発に取り組むことを目指す」との趣旨で答弁がありました。
このことがあり、従来から「地域電力会社の設立」を議会内外で求め続けてきた立場に自分自身があることを踏まえて、NGKオホーツクと日本ガイシの将来性と、地域電力会社「あばしり電力」の将来にわたる発展による電力の地産地消の推進に資することに期待すると共にその実現可能性は高いと判断して賛成しました。
今回の網走市議会総務経済委員会でもこの考え方に変わりはないか確認した上で、その確認が質疑の中で確認できたことから賛成することにしました。
あばしり電力の動きには、期待を込めて引き続き注力しながら対応していきたいと思います。
以下は補足です。
○無償貸付の土地にはもともと何があったか
→潮見コミセン第2駐車場だった(学校の臨時駐車場にも)
※利用実態はほぼ無かったので影響はない。
○新会社「あばしり電力」の会社所在地はNGKオホーツクの事務所内
○事業開始については3月の予算委員会の説明では令和6年度からでしたが、今回の説明では令和5年度からとなっており、1年早まっているが理由は?
→来年度から電力の取次収入が発生するから
※売電収入は発生しない
※令和5年で年間7千万円の取次収入がある見込み
○全ての施設完成後の電力活用は、市の施設(48ヶ所)とNGKオホーツクに。
○今回の潮見の2ヶ所の施設の発電量は400キロワットアワーとなる。
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