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池下 卓 ブログ

【高槻市・島本町】社会保険料は、本当に下がるのか~提言の「その先」を問う~①

2026/1/19

昨年 12 月、与党日本維新の会として、高市総理に対し、「社会保障改革の新たなステージ」として、社会保険料を下げる改革の推進を求める提言をまとめました。背景にあるのは、社会保障制度が国民生活を支える一方で、社会保険料の負担が限界に近づいているという強い危機感です。日本の社会保障給付費は、高齢化の進展とともに増え続けています。賃金の伸びが十分でない中、物価高と社会保険料負担が重なり、現役世代の暮らしは確実に圧迫されています。この構造を放置すれば、支える側の持続可能性そのものが揺らぎます。

「給付の見直し」から逃げない改革

こうした認識のもと、昨年の提言では、単なる負担増を前提とするのではなく、給付のあり方そのものを見直す改革を打ち出しました。医療や介護の中で、本当に保険で賄うべきものは何か、見直す余地がある部分はどこか。これを一つひとつ丁寧に点検していくことこそが、制度を守るうえで避けて通れないと主張しました。

もっとも、こうした見直しは、一見すれば、国民に新たな負担を求める内容に映ります。そのため、丁寧な説明がなければ、「切り捨てではないか」「必要な人への給付が削られるのではないか」「診療抑制につながるのではないか」といった不安が生じるのも当然です。

しかし、私たちが目指しているのは、必要な人から給付を取り上げることではありません。本当に必要な医療や介護が、必要なときに、確実に届く国民皆保険制度を守ることです。見直しの対象とすべきなのは、過分になっている医療や、本当に保険で賄う必要があるのかを改めて問い直すべき給付です。この線引きを誤れば、制度そのものが立ち行かなくなります。

私たちが当たり前のように享受している国民皆保険制度は、決して自然に存続するものではありません。一人ひとりの自覚と理解がなければ、いずれ立ち行かなくなります。だからこそ、すべてを保険に委ねる発想から、自らの健康は自ら守るという視点へと、意識を切り替えていくことも重要です。セルフメディケーションの活用や、予防医療への転換は、負担を押しつけるものではなく、制度を守るために不可欠なマインドチェンジだと考えています。こうした見直しを行わず、給付を聖域化したままでは、社会保険財政は圧迫され続け、保険料の引き下げどころか、国民皆保険制度そのものが立ち行かなくなるおそれすらあります。

 

高額療養費制度は「削ってよい給付」ではない

一方で、削ってはならない給付も明確に存在します。その一つが「全世代型社会保障改革」の名のもと、石破内閣下で急に提案された高額療養費制度の見直しでした。

私はこの動きに対し、党内において、いち早く異論を唱えてきました。本当に困っている人を見捨ててまで財政を立て直すことは、本末転倒です。それでは、何のために保険料を支払ってきたのかという問いに、答えられなくなります。保険とは、万が一の事態に備えるための仕組みだからです。

高額療養費制度は、重い病気や長期治療に直面したときに、家計が破綻しないよう支える制度であり、日本の医療保険制度の中でも、根幹を成す仕組みです。だからこそ、財政論だけを理由に、真に必要な人への保障を後退させるような見直しには、明確に歯止めをかけなければなりません。

重要なのは、単に「1 か月に要した医療費が高額かどうか」という数字だけで線を引くことではありません。その人が置かれている状況、治療の継続性、家計への影響。一人ひとりの現実を踏まえた、丁寧な高額療養費制度へと磨き上げていくべきです。守るべき給付を守り、見直すべき部分は見直す。その優先順位と哲学を欠いた改革は、改革とは呼べません。

守るために、変える。その覚悟

国民皆保険制度は、自然に続いてきた制度ではありません。かつて、老人医療が事実上の「無料」として扱われていた時代があり、それが制度として医療保険の中に組み込まれていった経緯もあります。その是非を含め、時代ごとの判断が、現在の国民皆保険制度を形づくってきました。社会の実態に合わせて見直し続けなければ、持続可能性は保てません。

国民全体で持続可能な国民皆保険制度を守る。そのためにも、現役世代に過度に集中している社会保険料の負担を、実効性のある形で見直していかなければなりません。それは、将来への責任を果たすということです。

しかし、ここで一つ、どうしても確認しておかなければならない点があります。それは、こうした改革の積み重ねが、本当に各保険者における保険料の引き下げにつながるのか、という問題です。社会保険料を下げると掲げる以上、この問いから逃げることはできません。この点については、次回のブログで詳しく考えていきます。

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著者

池下 卓

池下 卓

選挙 第51回衆議院議員選挙 2026年 (2026/02/08)
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大阪10区 86,557 票 [当選] 比例 近畿ブロック 日本維新の会

肩書 前衆議院議員
党派・会派 日本維新の会
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