2025/12/6
県議会再生可能エネルギー活用・地域経済活性化対策特別委員会(鈴木学委員長)8月閉会中審査の際に、外部有識者からの意見聴取(8月22日)の機会がありました。
風力発電、木質バイオマス発電、水力発電などに取り組んでいる企業・団体の皆さんから話を聞かせていただいたのですが、「おきたま新電力発電株式会社」の後藤博信社長から、エネルギーを地域で自給する枠組みの構築、特に循環型のエネルギー供給源の開発が重要との話がありました。同社の関連会社においてバイオガス発電所が設置され、エネルギー供給が始まっていると聞き、その実態を把握し、特別委員会において地域経済活性化のための提言を作成する際の資とできるのではないかと、委員の有志と現場に赴き、調査を実施しました。
バイオマスガス発電は全国で100か所以上あるのだそうですが、9割は北海道でかつ乳牛の排泄物活用による発電であるところ、肉牛の排泄物による発電は本施設が全国唯一で注目が集まっており、県外や大手企業からの視察が多数とのことでした。
2000年に排泄物処理法が改正され、野積み、埋設、散布等が全面禁止され排泄物の処理が厳しくなり、法改正施行をにらみ、また肉牛の排泄物については、においや流出など周辺環境への影響が大きく、畜舎を容易に増やすことができない中、隣接する田中畜産さんを説得し、排泄物を集めやすい新たな施設に改修することとし、同時にその排泄物で発電するシステムを構築することにしたのだそうです。全国のバイオマス発電は好気性発酵だが、ここでは嫌気性のタンクで発酵させるという特色も説明していただきました。
施設をまわらせてもらいましたが、当施設は2020年7月農水省のクラスター事業を活用して建設され、肉牛1,000頭体制で隣接牛舎を整備したとのこと。牛舎そのものは衛生上の理由で見ることはできませんでしたが、牛舎から排泄物が自動搬入される経路や貯蔵施設、発酵過程に燃焼状況などもつぶさに見ることができました。
発酵残さや液肥は近隣の農家に肥料として提供(無料)しており、残さを取りに来ている方が、無料で肥料が得られるのは助かると言っていました。
会社としては、今後の事業計画で液肥を固形化する施設を建設し、残さの有効活用及び商品化により収益を上げられるようにするとのこと。
施設説明に合わせて、井上専務から環境省と㈱価値総合研究所が実施した「米沢市の地域経済循環分析」の説明がなされ、米沢地域の経済の分析では、県外のエネルギー生産者への代金流出が195億円と非常に大きな支出となっており、この域外への流出を減らすことで、地域経済における所得増を図り、さらに地域経済の活性化が図れる可能性があるとの重要な示唆もあったところです。
この分析を踏まえ、脱炭素先行地域の選定事業として環境省より計画が採択され、米沢市と飯豊町が連携してこの施設同様の取り組みを行うことになっており、今後最大50億円が支出されるとのことであり、地域活性化の起爆剤になることが大いに期待されるところです。
この調査で、地域におけるエネルギーの自給圏を作っていくことの意義について更に認識を深めることができました。12月定例会の特別委員会で提言案原案が提示され、今後具体的内容が詰められていきますが、今回の調査内容が提言に反映できるようにしていきたいと思います。







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