2025/4/7
石破茂総理は、「現時点で減税に言及すべきでない」と今日、国会で答弁し、宮沢洋一税調会長は、「財政が悪化することで円安が進み、輸入物価が上がることになる」と、ネット番組で財政再建を訴えている。しかし、いま必要なのは、国民の懐を温めることである。本日4月7日、日経平均株価は一時31,000円を割り込み、景気悪化への懸念により東京市場は大きな動揺に見舞われた。引き金となったのは、米国トランプ大統領による他国製品への一方的な関税措置である。これは単なる通商政策ではない。米国内の支持者への政治的アピールであり、世界貿易体制を揺るがす重大な挑戦だ。クルーグマンやブランシャールをはじめとする経済学者も異口同音にこの政策を批判している。
こうした挑発に対して、「わが国も報復関税で応じるべきだ」との声もあるだろう。実際、中国はすでに米国産大豆への関税を大幅に引き上げ、対抗措置を取っている。しかし、日本はその道を取るべきではない。むしろ、報復関税こそが経済合理性を欠き、自国民の生活を傷つけるブーメランになり得るという現実を直視すべきである。
まず、関税とは本質的に輸入品に対する“税”であり、その負担は自国の消費者にも転嫁される。米国からの牛肉に例えば25%の関税をかければ、スーパーに並ぶ国産牛が安くなるわけではなく、逆に米国からの輸入牛肉の価格が上がり、われわれの食卓を直撃する。企業にとっても原材料価格の上昇はコスト増につながり、設備投資や雇用に悪影響を及ぼす。アメリカへの報復のつもりが、自らの経済を傷つける“自己制裁”になってしまうのだ。今の食品の物価高の中で採るべき政策ではない。
ではどうするか。答えは明確だ。相互関税には緊急減税で対応すべきなのである。
まず、消費税の引き下げで家計の可処分所得を増やすこと。かつて増税が個人消費を冷やし、GDP成長率を押し下げた事例は2014年の消費増税をはじめとして枚挙に暇がない。次に、日銀による時期尚早な金融引き締めを見直し、景気下支えのための緩和的スタンスに戻ること。0.5%の政策金利を直ちに0%へと戻すべきだ。そうすれば株価も一息つくだろう。日銀には今は「インフレ退治」ではなく、「外的ショックへのバッファー」としての政策対応が求められている。併せて、所得税の基礎控除引き上げやガソリン税の暫定税率廃止といった、即効性のある減税措置を検討すべきだ。これにより、家計や中小企業の購買力を底上げし、国内経済の回復力を高めることができる。

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