2021/4/2
やっと緊急事態宣言が解除されて10日経ちました。ほっと一安心する雰囲気もありますが、ここで気を緩めてしまえば、元の木阿弥になる危険性をはらんでいるのも事実。第4波のうねりが押し寄せてこないとは限りません。やはりwithコロナということになるのでしょうか。ストレスやフラストレーションを貯めない日々の過ごし方に、工夫が必要と思われます。
ところで今までも指摘されてきましたが、全国で重症者用病床が3600床以上確保できる計画なのに、重傷者500人前後で逼迫してしまうのか…?に対する素朴な疑問があります。
そもそも国の基本的なスタンスとして、医療体制の整備は都道府県が主体となって推進し、達成するものであるという認識です。つまり司令塔は国ではなく、知事であるということ。したがって、病床確保は、感染症法に基づき一義的に知事の権限であり、国は調整および支援する立場にあるとされます。
今までも知事サイドから、病床確保が進まない現場の声を十分汲み取ってくれるよう、国に悲痛な声を上げてきました。国内事情として、自治体が直接指揮できない民間病院が全体の8割を占めております。そこに対する財政的な支援の上積みなくて、なかなか民間が応じてくれないからです。
やっと今年に入り、やっと第3次補正で、ある程度の上積み措置が取られました。遅きに失してしまいましたね。なお病院の役割分担などを決める「地域医療計画」は、6年に1度、都道府県が策定するものです。その対象はがん、脳卒中、急性心疾患などの5疾病などですが、感染症は含まれておりません。次回の見直しの時期、つまり2024年度以降の計画に盛り込むよう国は指示したようですが、こんな悠長に構えていて良いのでしょうか…。
今後益々高齢化が進展する中、状況に応じた病床転換が急務でありますが、このままでは都道府県は民間病院などに自発的な対応を促すことしか出来きません。コロナ前から国は医療体制の構築を地方に委ね、地方も権限を持たないまま機能不全に陥っている現状につき、早期に国と地方の役割分担を明確に整理していかねば、コロナの教訓を活かしていくことは出来ないでしょう。 コロナに負けるな!
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ホーム>政党・政治家>水戸 まさし (ミト マサシ)>国と地方の役割分担の不明確さ 病床確保にも如実に表れる