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トリチウム汚染水海洋放出決定 心に突き刺さる出来事 安全と風評だけでなく多様な問題想定し取組を 

2021/4/14

心に突き刺さる出来事 先送りが、限界にきて、一般の国民とっては突然のニュース  今日の大きな、そして心に突き刺さる出来事は東京電力福島第1原発からの放射性物質トリチウムを含む処理水を海洋放出する方針を政府が正式決定したことです。

 すでに一昨年の段階で、原子力規制委員会の委員長が科学的、技術的には基準以下に薄めて海洋放出するのが妥当との見解を示しています。さらに、昨年2月に経済産業省の『多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会 』が水蒸気放出と海洋放出を比較評価し、海洋放出の優位性を示した報告書まとめている。報道からは、この報告書が今日の決定の下敷きになっていると思われます。肝心なところを引用しておきます。

 「海洋放出について、国内外の原子力施設において、トリチウムを含む液体放射性廃棄物が冷却用の海水等により希釈され、海洋等へ放出されている。これまでの通常炉で行われてきているという実績や放出設備の取扱いの容易さ、モニタリングのあり方も含めて、水蒸気放出に比べると、確実に実施できると考えられる。ただし、排水量とトリチウム放出量の量的な関係は、福島第一原発の事故前と同等にはならないことが留意点としてあげられる。」(報告書の40ページ)

  ただし、ここでは上記のとおり、排水量とトリチウム放出量の量的な関係は、原発の通常運転とは異なると注記されています。

 このような地ならしのなかで政府は昨年10月に海洋放出を決定する意向であったことも報道されており、先送りされてきたものが、限界にきて、地元、なかでも漁業関係者などは別にして、一般の国民とっては突然のニュースとして現れました。

首相のコメントは事実で重い判断 しかし、事実に至るまでの経過が十分共有化されていない

 私には専門的な知識もこの問題に関する直接の政策情報もなく、まったく報道による情報しかありませんが、国民として関心を持たざるを得ない問題です。

 「処理水の貯蔵タンクが増加し、敷地がひっ迫しているのも事実。福島の廃炉を進め復興を成し遂げるためには避けて通れない。そのような中で判断した」(ロイター)という菅首相のコメントが報道されています。これは事実。そして重い判断。しかし、この事実に至るまでの経過が十分共有化されていないのではないか。

風評対策は当然重要 風評は今日の決定から 海洋放出がもたらす多様な問題を想定した取組を  

 また首相は安全性の確保と風評対策の徹底を強調していますが、当然のこと。ただ、先に引いた原子力規制委員会委員長の見解や経済産業省の小委員会の報告からは安全性は比較的容易に確保できるような論調と受取られます。したがって、首相も「基準を上回る安全性を確保し、政府を挙げ風評対策を徹底する」(時事通信)と表明し、問題は風評対策だという認識になっているのだと思います。小委員会の報告でも風評被害対策に多くのページが割かれています。

 しかし、安全性に関しては、薄めればよいというのではかつての公害問題時代に逆戻り。温暖化はじめ地球規模で環境と生態系を捉えないといけない時代にそぐわない。もっと情報提供が必要だと思います。

 また、風評被害対策は当然重要です。風評は処理水の海洋放出が始まってからでなく、今日の決定と報道からだけでも生じます。

 まして、ことはそれだけにとどまらないのではないか。政府の省庁あげての風評対策にとどまらず、原発事故に伴う放射性物質トリチウムを含む処理水の海洋放出がもたらす恐れがある、心の健康、人権、次世代への影響、地域と国への誇り、政治への信頼性、国際関係など多様な問題を想定して、政府あげて取組まれることを期待します。デブリ(溶け落ちた核燃料)の取り出しは手付かずですし、廃炉までの道はまだまだ遠い。

 ここで終わりますが、今回の決定は、「大震災及びこの原発事故の教訓や記憶、こうしたものを風化させてはならない。」という誓いとどういう関係になるのかも解けない問いとして残りました。また唯一の被爆国であるということも。さらには、幾ら規制を細かくしても、原発への信頼確保にはこれではプラスにならないということも。

 福島・東北及び福島・東北の海の問題でなく、少なくとも日本と日本海の問題。場合によってはそれ以上の広がりのある問題だと思います。

 

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