選挙ドットコム

山仲 よしあき ブログ

野洲市病院 市立病院黒字の理由 栢木市長の方策では早晩赤字転落 民間病院理事経験活かせるか

2021/4/14

市立病院は黒字経営 粉飾はなく、一般会計からの繰入は旧の民間病院への支援相当額 

 駅前新病院計画の概要について去る4月10日の市民団体の会議で橋俊明議員が説明していました。そして説明の最後に、市立病院の黒字経営のことに触れていました。市立病院は駅前の新病院ができるまでの間、暫定的に旧の民間病院施設を使って一昨年7月に開院。栢木市長が運営しながら半額で建て替えると公約した病院です。

 橋議員の話では、市立病院が黒字であるのは粉飾されているからといっている市議会議員がいるとこの。しかし、制度上認められている法定繰入として市の一般会計から病院事業会計に繰入があるが、粉飾はない。かつて長年の間、旧の民間病院に毎年1億数千万円の補助をしていたことと実質同じである。

旧の民間病院への支援は至れり尽くせり、見方変えれば泥沼 それでも経営破綻 

 事実は橋議員の説明のとおりです。もう少し付け加えると、病院敷地も無償で貸与。昭和60年から3年間にわたって旧町から病院に対して無担保で貸付けた計9億円も金利免除しながら完済できていない。平成10年代に病院が行った増改築に必要な約21億円の民間借り入れに対して旧町が損失補償する。1民間病院に対して良く言えば、至れり尽くせり、見方を変えれば泥沼の支援を続けていた。そこまでの支援を受けながら、旧の民間病院は施設の老朽化にも対応できず、経営破綻に至り、改めて市に新病院に対する支援を構想提案という形で求めてきたわけです。

新病院検討の提言には民間病院への泥沼支援解消のねらい 栢木市長は民間病院の理事だった  

 以前書いたことの繰り返しになりますが、2011(平成23)年5月から10月にかけての「野洲市地域医療における中核的医療機関のあり方検討』は旧民間病院が出してきた構想を市は受けるべきか否かの判定が目的でした。長年の歪んだ支援関係に鑑みてもこの構想は受け入れがたい。ただし、そこで終わってしまっては、市内から中核的医療機関がなくなってしまう。それを回避するために、市が責任を持って対応すべきというのが検討会が出した提言でした。そこから、市の表向きの病院問題がはじまっています。しかし、実際は上述のとおり、昭和60年代から住民に知らされない形で病院問題は存在していたわけです。市が責任をもって新たに病院の検討をするようにとの検討会の提言には、本来あってはならない、民間病院に対する泥沼支援の状態を解消するねらいも秘められていました。

 ここまで、書いてきて思い出しました。かつてどこかに書いたことがあるかもしれませんが、栢木市長は市議会議員になる前、そして多分なってからもしばらくの間はこの民間病院の理事に就任していました。市長に就任してからしか情報が得られなかったとの言い訳は通用しない。当時責任感をもって理事に就任していたのなら、改めて建替え検討をする必要もなかったはずです。

職員力の充実強化、処遇・職場環境の改善と新病院展望による士気向上が業績に反映

 また、前置きが長くなりました。本題は市立病院の黒字経営の理由説明でした。理由はいくつかあります。まずは、一般的な理由を列記します。

  • 市立病院を立ち上げるにあたって、医師はじめ医療関係の職員を充実したこと。また、事務部門に関しても、市は病院を持ってはいませんでしたが、それまでの市の病院整備事業で経験を積んだ職員を病院の事務部門に配置して強化したこと。
  • 職員の給与や手当はじめ雇用条件に関しても旧の民間病院時よりも改善したこと。
  • 旧の民間病院の密室性を廃して、風通しの要職場風土にしたこと。
  • 病院職員の意見も聞きながら駅前新病院計画を具体化して行くことで、将来の展望を持てるようになったこと。

 以上のことにより職員の士気が高まるとともに、パフォーマンス(機能力)が高まった結果経営改善が図られました。

交付税前提の旧来より多い繰入 借入金の返済もなく、身軽な経営 

 ただし、それだけでは、初年度2億を越える黒字は出ません。そこには大きく2つの理由があります。

 ひとつは、旧民間病院への補助よりも多い金額を制度の範囲内で繰り入れていること。旧民間病院への補助も高額医療機器補助や女性医師雇用補助などを含めると単年度で2億円弱になっている時もありました。しかし、それよりもまだ多いはず。ところが、実質の市税負担は橋議員もいっていたように、大きく変わりません。なぜなら、旧の場合にはなかった交付税算入による裏打ちがあるからです。

 もうひとつは、旧の民間施設を無償譲渡を受けて暫定利用しているため、実質的には償却資産もないし、借入金の返済もなく、身軽な経営ができるからです。開院以降、想定外の老朽化などで最低限の修繕や機器更新をしても黒字範囲に収まっています。

黒字は続かない 増える修繕費 情報処理システム更新 駅前市有地借入金返済 負のサイクルが回り出す

 以上が公立病院としては珍しい黒字経営の理由です。しかし、この状況がいつまでも続くわけではありません。

 駅前新病院ができるまでは何とか施設は持つだろう、あるいは持たそうということで、修繕費は抑えられてましたが、現地半額建替えが断念され、今後用地選定からとなると、相当な修繕と機器更新が必要となる。10日の会議でも栢木市長は、外壁のひび割れと屋根の雨漏り補修、それに病棟の内装やトイレの改修等を行うと明言していました。これらをやるだけでも足場や覆いの準備工もいるし、運営の支障も出る。また、回収修繕は手を付けだしたら切りがない。実際調理室や1階部分の漏水は雨漏りでなく、配水管の老朽化だとみられるので、屋根工事だけでは収まらないはずです。

 また、基幹の情報処理システムを限界に来ていて、新病院に移行する前提で先に更新予定であったものを、市長が止めてしまっているので、場合によって更新が必要。億単位の経費が必要です。この財源をどうねん出するのか。単年度では無理だが、借り入れるにしても起債の要件を満たさないかもしれない。そうなると市の一般財源で法定外繰り入れの必要も。

 そして、これらに加えて先に書いた使用しない駅前市有地購入の借入金の返済も加わってきます。

 以上のように、これまでの黒字要因が逆転します。そして経営が悪化し、新病院の展望が先延ばしになるか、不明確になれば、職員の士気の低下につながり、それが経営悪化に拍車をかけます。いわゆる負のサイクルが回りだします。

 

 

この記事をシェアする

著者

山仲 よしあき

山仲 よしあき

選挙 野洲市長選挙 (2020/10/11) 9,647 票
選挙区

野洲市

肩書
党派・会派 無所属
その他

山仲 よしあきさんの最新ブログ

山仲 よしあき

ヤマナカ ヨシアキ/70歳/男

月別

ホーム政党・政治家山仲 よしあき (ヤマナカ ヨシアキ)野洲市病院 市立病院黒字の理由 栢木市長の方策では早晩赤字転落 民間病院理事経験活かせるか

icon_arrow_b_whiteicon_arrow_r_whiteicon_arrow_t_whiteicon_calender_grayicon_email_blueicon_fbicon_fb_whiteicon_googleicon_google_white選挙ドットコムHOMEicon_homepageicon_lineicon_loginicon_login2icon_password_blueicon_posticon_rankingicon_searchicon_searchicon_searchicon_searchicon_staricon_twitter_whiteicon_youtube