2021/3/8
現地困難で駅前に戻るかと一瞬期待した市民も設計契約解除で展望失う
昨日の病院についてのブログの標題の最後に「駅前病院はまだ無傷?」と付け加えました。
新しい市民病院に期待しつつも心配している市民は3月1日の検討会の結果に注目していました。市長公約の現地半額建替えが実現可能であると判定されるのかどうかを直に知りたいとの思いで、多くの人たちが傍聴に駆けつけました。そのなかには公約の実現可能性に半信半疑、あるいはそれ以上に不信感をもっていた人も少なくなかったとは思います。
会議は議論も意見交換もなく予定時間の3分の1余りの時間で終わりました。肩透かし。そして結果は、あらかじめスクープ報道されていたとおり、現地半額建替えは困難というもの。報告のまとめは「一般的に」「不可能ではない。」となっていますが、現市立野洲病院の建替えという個別具体的課題の検討が目的だから、一般論は全く意味をなさない。いわゆる忖度報告です。
現地が困難となったとあれば、駅前に戻るのかと一瞬期待した市民もいました。しかし、市長は「あらゆる選択肢を模索」と言いながら、駅前中止が本来の公約であるから駅前は除外と改めて表明。そして、4日には、議会の決議を無視して説明もなく、駅前新病院の設計業務の契約が解除されました。ここに至って、新市民病院を期待している展望は断たれてしまったことになります。市長が病院長などと協議して半月足らずの間に妙案が出そうにもないからです。
市長の契約解除行為は何の法令及び計画手続き、議会手続きも経ていない 駅前病院はまだ無傷
そこで、昨日市議会の傍聴で思ったことを書き連ねていて、契約解除の効果が実質的にはメッセージ効果しかないのではないかと思い至ったわけです。
昨日財政面からの問題で書いたように、市民病院を駅前の市有地に整備すると定めた「野洲市病院事業の設置等に関する条例」も駅前の病院を盛り込んだ法定計画である『市立地適正化計画』も、さらには『野洲駅南口周辺整備構想』もさらには、新病院建設予定地としての市行政財産である駅前市有地もそのまま。市長の契約解除行為も何の法令及び計画手続きも、さらには議会手続きも経ていない。ということで、まだ無傷だという思いに至ったわけです。市長の行為は、半数以上の市民が駅前病院に反対しているとの「確証」のない思い込みに基づいて自己責任で行った行為にすぎません。
公約は駅前市有地の病院整備反対 現地半額建替え確証なき選挙用の「対案」
次に先週2日間の市議会本会議をネット中継で傍聴して、それぞれの日に思ったところを書きました。少し時間を置くと大筋が見えてきますので、これまでの繰り返しもありますが、所見を「俯瞰的」にまとめてみました。。
現地半額建替え案、市長はこれを公約ではないと言い出しているが、いずれにしろこの案が実現困難となったことは自他ともに認める、周知の事実となりました。
そして、この現地半額建替え案は市長として確証のあったものでなく、選挙用ににとりあえずの「対案」として出した「いち民間人」の「私案」であって、公約ではない。したがって、実現できなくても、責任問題は生じないと、市長は主張。
公約は、駅前市有地の贅沢な病院整備に反対ということ。市長になったことで市民へのこの約束を守る責務がある。
今後、駅前市有地以外の「あらゆる選択肢を模索」し、3月16日の市議会特別委員会に方向性を報告すると約束した。
以上のことから、駅前新病院中止を確実なものとするために設計契約の解除を行った。以上となります。
半数以上の市民が駅前病院に反対でああることの確証は? 病院は必要との整合性は?
そこで出てくる疑問が2つ。
ひとつは、半数以上の市民が駅前病院に反対していることを何をもって証明できるのかという疑問です。
昨年10月の選挙で投票した半分以上、野洲市の有権者の4分の1以上が栢木候補に投票したことは確か。しかし、その投票は昨日は橋議員も言っていたように、現地半額建替えに賛同した故であるかもわからない。また、小学6年生までの即医療費無料化、水道基本料金の4月間減免であるかもわかりません。
2つ目は、駅前を中止する方だけが確かな公約で、つくる方の現地建替えが選挙用のとりあえずの不確かな「対案」ということであれば、病院は必要であり、堅持するという主張と整合性が撮れないのではないかという疑問です。
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ホーム>政党・政治家>山仲 よしあき (ヤマナカ ヨシアキ)>野洲市病院 市議会傍聴しての「俯瞰的」所見 駅前病院まだ無傷のことも含めて