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野洲市地域福祉計画 福祉サービスは恵み、思いやり、バーター、権利? 市民安心の計画に挑戦

2020/9/26

住民の主体的な取組みへの期待が先行

いま各市町で前後して地域福祉計画の改訂が行われています。野洲市でも、第3期となる計画づくりが策定委員会において委員間の熱心な議論で進んでいます。社会福祉法が改正され(2017年6月2日公布、2018年4月1日施行)、市町村は計画を「策定するよう努めるものとする。」と拘束性が強まりました。さらに、附則第2条において、政府は、法律の公布後3年を目途として、法「第106条の3第1項に規定する体制を全国的に整備するための方策について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」と国の関与が強まりました。ところで、附則では「政府は」となっていますから、国が何かしてくれるのかと言えば、内実はそうではなく、法第106条の3第1項の規定は、市町村が「努める」内容を細かく定める内容となっています。これ以上条文の引用は煩わしいので、参考に国の資料を貼り付けておきます。ポイントは、住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みる体制づくりを市町が支援すること、「ニッポン一億総活躍プラン 平成 28 年6月2日 閣議決定」で掲げられた「地域共生社会の実現」がねらいです。

基調は「地域共生社会」→「地域生活課題」の解決≒「共助」

「地域共生社会」の考え方とその実現の方策については、少し古い資料ですが、一覧できるように、これも国の資料を掲げておきます。この図で、「複合課題」とか「地域課題」と記されているのが、法第106条の3第1項の「地域生活課題」になっているのだと思います。そしてこれは、実質的に生活困窮者自立支援法の「生活困窮者」を取り巻く課題を指しているようです。

法・制度改正と地域福祉計画の位置づけ

今回の社会福祉法の意欲的な改正の主な柱は大きく見れば3つであると思います。ひとつは、児童、高齢者、障がい者など「福祉の各分野における共通事項を定め、上位計画として 位置づける。」こと。2つめは、従来の個別分野では対応できない引きこもりなどを含む「生活困窮者」への支援をカバーすること。そして3つめは、「地域」における「地域住民」の活動をプラットホームとして想定し、そこに基礎自治体の支援を位置づけたことだと思います。「地域」という言葉の頻出が気になりますが、ご近所、自治会からはじまって、民生委員・児童委員、社会福祉協議会、ボランティア、学校、PTA、老人クラブ、子ども会、企業・商店などきわめて多様多彩な「主体」がかかわって福祉の維持向上に取組んでいくスキームが描かれています。この構図はすでに介護保険制度における「介護予防・日常生活支援総合事業」と同じです。

制度(システム)というより運動論 乗れる船か乗れない船か マンパワーと財源が課題

地域でのプラットホームの機能と可能性は、すでに介護保険制度での運用で明らかになっています。様々な芽はありますが、制度として育つかどうかということになると見通しは厳しいと言わざるを得ません。つまるところマンパワーと財源を確保できるかにかかっています。しかし、これは筋が逆であって、介護保険制度においてマンパワーと財源がひっ迫してきたからこの展開に至った、至らざるを得なかったわけです。社会福祉においても法によって船は提供されているように見えますが、市民自らが船を建造して乗り出せと言われているわけです。

このループを抜け出す道はあるか?

閣議決定から始まって法改正にまでいたり、冒頭に書いたとおり、いま市町では計画づくりの段階です。気づいているかどうかは別として、現場では解けないパズルを解いている最中です。野洲市も含めて、市町の挑戦です。しかし、これはゲームではありません。市民の生活の質と安心がかかっている重大事です。

福祉サービスは恵み、思いやり、バーター、権利?

今回の制度改正とそこに至る議論で気がかりなことがいくつかあります。ひとつは、先に述べたように従前どおり財源論が抜けていることです。もうひとつは、ことは要するに福祉サービスのことになるのに、それが「住民相互の支え合い機能を強化」することに置かれていることです。それが現実に可能かどうであるかどうかも疑問ですが、そこにおける福祉サービスがどう位置づけられるのかということです。これ以上論を展開する余裕はありませんが、恵みや思いやりなのか、バーター(交換)なのか、あるいは権利なのかということです。このことを明らかにするなかでも、真の主体の像が見えてくるのではないかと考えます。

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著者

山仲 よしあき

山仲 よしあき

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