2025/5/13
5月13日、枚方市孤独・孤立対策推進本部が主催する研修会に参加しました。この研修会は、孤独や孤立の問題にどう向き合い、どのような支援が必要かを学び、今後の市の施策に活かすことを目的としています。
講師は、龍谷大学社会学部の山田容教授。社会的支援の在り方を中心に、非常に示唆に富んだお話を伺いました。
過去60年間で、家族の人数は4人から2.2人へ減少し、ひとり暮らし世帯は33%にまで増えています。さらに、2050年には50歳時点での未婚率が、男性で3割、女性で2割に達するという予測もあります。
つまり、「家族による支え」を前提にした仕組みは、もはや成り立たなくなりつつあるのです。
🧠 かじやの視点:
「孤独は自己責任ではありません。『支えがない』という構造そのものが問題です。枚方市でも、“ひとりでも安心できるまちづくり”が必要不可欠です。」
研修では、**子育て中に孤独を感じた経験がある母親が74.2%、父親も35.5%**にのぼるというデータも紹介されました。特に「大人同士の会話がないとき」に孤独を感じるという声が多く、地域でのつながりの重要性が浮き彫りになりました。
また、若者の相談相手がいない割合が日本は19.9%と、先進国の中でも高い水準であることも報告されました。
👩⚕️ かじやの視点:
「孤立は高齢者だけの問題ではありません。若者や子育て世代の声に耳を傾け、世代を超えた支援体制を構築することが、未来の枚方市を支える土台となります。」
現在の福祉制度は、「本人が申請しなければ支援が届かない」仕組みが多くあります。ですが、支援を求められない人ほど孤立している現実があります。
そのため、アウトリーチ型の支援(こちらから訪問・声かけする支援)がますます重要になります。
また、子ども食堂や地域の居場所づくりなど、気軽に立ち寄れる場所が「雑談→相談」につながるという事例も紹介されました。
🏠 かじやの視点:
「私たちも、行政も、地域も、できるところから“声をかける文化”をつくる必要があります。話せる場所があることが、生きる力になります。」
日本社会には、「迷惑をかけてはいけない」という価値観が根強く残っています。この意識が、孤立を深める一因となっているのです。
行政による支援だけでなく、地域や近隣のほどよいつながりが「生きづらさ」を和らげる力になります。
🤝 かじやの視点:
「孤独や孤立に対して、“正解”はありません。でも、“話しかけること”“気にかけること”は誰にでもできます。皆さんと一緒に、“支え合いのまち・枚方市”をつくっていきたいと思います。」
令和6年4月、枚方市は孤独・孤立対策推進本部を正式に設置しました。これは、全庁的に連携して対策を進めるための組織です。
令和6年4月からは、国でも**「孤独・孤立対策推進法」**が施行されました。国と連携しながら、枚方市ならではの支援体制を充実させていきます。
💡 今後の課題と展望
■支援の「届きにくさ」をどう解消するか
■誰もが頼れる“ゆるやかなつながり”の場の整備
■若者や子育て世代、高齢者など世代ごとの対応策強化
孤独や孤立は、誰にでも起こりうる社会課題です。枚方市としても、これを**「個人の問題」ではなく「社会全体で取り組むべき課題」**として捉え、今後も積極的に施策を進めてまいります。
これからも、皆さんの声に耳を傾けながら、“誰も取り残さないまち・枚方市”をめざして活動してまいります。
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