2025/3/6
高額療養費制度の見直しをどうしても受け入れられない理由
がんの転移があり、ステージ4と診断されている私の友人
残念ながら完治は望めませんが、抗がん剤でがんの進行を抑えつつ、体調と折り合いをつけながら趣味を楽しんだり孫の成長を見届けたりと残された時間を大切に過ごしています
何週間かおきに受ける抗がん剤は特別高価なものではありませんが、それでも1回でこれ位かかるんですと領収書をみせてくれました
(少し複雑な数字の話になるので、面倒な人は最後の***から後ろに結論が書いているので飛ばして読んでください)
この友人は定期的に抗がん剤治療をしているので、多数回該当で今回の請求は44,400円
多数回該当とは、直近12カ月の間に3回高額療養費制度を利用したら4回目以降の自己負担額を44,400円に抑える制度
その前の3カ月は一般的な所得ならひと月80,100円が上限です(正確には少し違いますが、複雑なので割愛)
政府の高額療養費制度の見直しは、この上限を3回に分けて毎年上げようというもの
これでは長期で闘病するがん患者が治療できなくなるという患者団体の声をうけ、今年8月に予定されていた見直しのうち、多数回該当の44,400円は据え置くことになりました
でも政府はそれ以外の80,100円を予定通り88,200円に上げるようです
この値上げ、ひと月8,100円上がるだけで4カ月目からは今まで通り44,400円・・・と思ったら大間違いなのです
明細をよく見ると診療報酬は29177点、3割負担だと87,530円です
今は高額療養費の上限80,100円を超えますが、88,200円に見直した後は上限に達しません
つまり今後もこの治療を続けると仮定すると、高額療養費の対象ではなくなるので、毎月3割負担の87,530円を払うことになります
***
今年8月の見直しが予定通り行われると、一般的な所得で毎月87,530円の医療費負担になるケース
生きている限り、毎月ですよ?
現役世代なら子供の教育費や住宅ローンの支払いに影響します
それだけ払ってもどうせ治らない、数カ月、数年寿命を延ばすだけ
だったら家族に迷惑かけないように治療をあきらめようか
そう考える人もいるでしょう
ちょっとの値上げじゃないんです
2人に1人ががんを経験すると言われています
あなたやあなたの家族がお金のために命を諦めることのないよう、政府には高額療養費制度の見直しは一旦立ち止まって再考してほしいです
#高額療養費 #見直し #がん治療 #命の値段
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>民部 佳代 (ミンブ カヨ)>高額療養費制度の見直しをどうしても受け入れられない理由がんの転移があり、ステージ4と診断されて...